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横山 晃貴 院長の独自取材記事

レン・ファミリークリニック

(草加市/新田駅)

最終更新日:2021/11/24

横山晃貴院長 レン・ファミリークリニック main

1999年に開業し、草加市に根づき20年余り。小さな子どもから高齢者まで、かかりつけ医として地域医療を支え続けている「レン・ファミリークリニック」。院長の横山晃貴先生は、自身の総合病院での経験を生かし、内科を中心とした幅広い診療で、悪性疾患の早期発見や治療に努めている。クリニックの象徴でもあるロゴマークは、開業当時に院長自らデザインしたもの。赤は医療への情熱、緑は医療に求められる冷静沈着さを表しているのだそう。「公的機関と現場の橋渡しになれば」と、日々の診療の傍ら、レセプト審査委員会の活動も10年近く続けているという。やわらかな口調で医療への熱い思いを語る横山院長に、診療方針や地域医療の役割や看取りについてなど、話を聞いた。

(取材日2021年9月29日)

早期発見と総合病院との連携で地域医療を支えたい

医師になったきっかけや開業までの経緯をお聞かせください。

横山晃貴院長 レン・ファミリークリニック1

私はもともと医師の家系ではなかったのですが、進路を考えるときに親の推奨もあって医師を志すようになりました。1991年に獨協医科大学を卒業後は、第一内科医局で8年間の勤務経験があります。その後がんセンターに勤務し、胸部のエックス線やCTなどに関して学びました。強く興味を持ったのが読影や早期の症例発見ですね。その時の経験が今でも強みとなっていますし、実際の診察にも大いに役立っています。当時から私自身は研究よりも臨床のほうが向いていると感じていましたので、開業はずっと考えていました。実際に患者さんと接して、喜んでもらえる環境が好きなんですね。そうした思いが実り、1999年5月にこの場所で開業することができました。

どのような患者さんが多いのですか?

当院はファミリークリニックということもあり年齢層はさまざまで、小さなお子さんからご高齢の方まで来院されますが、やはり高齢化が進んでいることもありご高齢の方が多くみえますね。近隣の草加市の方だけでなく、川口市などからもお越しいただいています。内科を中心として、呼吸器科から整形外科など幅広い診療を行っています。最近では特に、新型コロナウイルス感染症に関する相談も多いですね。また、ワクチンの副反応に対する心配、新型コロナウイルス感染症罹患後の後遺症のご相談も増えています。当院では感染症対策として換気や消毒の徹底はもちろん実施しているのですが、発熱者専用の外来診療時間を設けています。診療時間を分けて、発熱がある患者さんと一般の患者さんとの接点を一切なくすようにしています。そうすることで、発熱の患者さんをお断りせず受診いただける仕組みをつくっています。

力を入れて取り組んでいることは何ですか?

横山晃貴院長 レン・ファミリークリニック2

当院にはCT検査、超音波検査(エコー検査)、内視鏡検査といった検査を行うための機器も一通りそろっています。呼吸器・消化器・循環器と幅広く診て、中等症・重症問わずいち早く発見して、必要であれば迅速に紹介状を出すことをめざしていますね。患者さんの数は多いのですが、内科全般を診て、必要に応じて各科に紹介状を出すことは開業以来変わらず続けています。早期発見をして元気になってもらうことで、地域医療のお役に立てたらとの思いからです。また、近年では動脈硬化による疾患が注目されてきたことから、当院でも頸動脈エコーを使った検査もできるようになりました。これは頸動脈壁の状態を調べ、動脈硬化の進行を評価する検査です。その結果から、動脈硬化の大きな原因である喫煙や肥満などの生活習慣、また、糖尿病や高血圧など全身の疾患をコントロールしていきます。

医師としてできることに全力を尽くしたい

診療方針である5つの誓いについてお聞かせください。

横山晃貴院長 レン・ファミリークリニック3

当院の診療方針は5つです。「患者さまの予後改善のため全力を尽くす」「患者さまのQOL(生活の質)を改善する」「より良い医療が行われるよう研鑚する」「患者さまとご家族の意思を尊重する」「地域社会に奉仕し続ける」これらを、開業する時に5つの誓いとして掲げました。これを掲げた理由ですが、私自身が医療に携わっていく中で「医師として本当にできることは何か」と考えたとき、医師は結局のところ、患者さんの予後改善とQOLの改善の2つしかお手伝いできないと感じました。逆に言うと、この2つに関してはお役に立てるということ。そして医療において最も重要なポイントだと考えています。そうであれば、医師として、この2つに対しては全力を尽くしていきたいと強く想い、診療方針の1番目と2番目に挙げています。

診療の際に心がけてらっしゃることは何でしょうか?

仮にがんなどの重症例が見つかったときには、当院でできることは限られています。ですので、大学病院などに紹介状を書くのですが、紹介先は患者さんの希望を最優先して相談しながら決めていきます。そして、やはりがんなどの疾患は早期発見・早期治療が重要になってきますので、当院では、そこに注力しています。たとえがんを発見できたとしても全員を助けられるわけではありませんから、早期発見でき、治療して戻って来られたとすれば、こんなにうれしいことはありません。どんな優秀な医師でもすべてのがんを発見することはできないと思いますし、来院のタイミングなどに左右される可能性もあります。難しいことも多々ありますが、最大限にできることはやりたいと思っています。

印象に残るエピソードを教えてください。

横山晃貴院長 レン・ファミリークリニック4

印象深い出来事は、末期のすい臓がんで手術もできず、疼痛管理をしながら数ヵ月入院していた70歳前後の方でした。身内もおらず、たった一人でがんを受け入れ、不平不満を漏らすことなく、立派に最期を迎えられた姿を見ていて、私も非常に考えさせられました。生き方といいますか、見習うべき部分を多く感じた方で、印象に残っています。こういったターミナルケアの需要は年々増えています。胃ろうを作り、最期までやれることはすべてやりたい、というご家族もいれば、胃ろう管理を中断したいということもあります。人生観、価値観、介護力の問題、いろいろと絡んできますので、正解は一つではないと思っています。非常にデリケートな問題ですので、話し合いや身内の方全員の意思確認がとても重要になってきます。

患者の意思を尊重し、要望に応えていきたい

往診にも対応されているのですね。

横山晃貴院長 レン・ファミリークリニック5

これもやはり患者さんのニーズはさまざまで、病院でホスピス的な医療を望まれる方もいれば、ご自宅で看取りたい、最期を迎えたいというご希望もあります。できる限り意思を尊重した対応をしていきたいと思っています。しかし、いざ介助が始まると最期までご自宅で看取ることは難しいケースもあります。ほとんどのご家族が看取りを初めて経験されるわけですから、考えるのと実際に経験するのとでは肉体的にも精神的にも想定外のことがあるのではないでしょうか。そうなった場合でも、当院には入院施設もありますので、往診からの変更もご相談いただける環境を整えています。

スタッフとの連携や診療の工夫などはありますか?

診察に来られた方全員に専用コーナーにて予診を受けていただいています。看護師によってバイタルチェックを行い、受診動機を伺っています。診察導入の部分をカルテで把握できるようにしておくことで待ち時間の短縮につながりますし、患者さんのお話を二重に確認することで勘違いや行き違いをなくしたりするための手順と工夫でもありますね。また、当院では、患者さんをお呼び出しするときには敬称に“さま”をつけるようにスタッフ全員で統一しています。高齢の方は人生においての先輩ですので「尊敬の念を抱いて接遇してほしい」という想いを込めています。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

横山晃貴院長 レン・ファミリークリニック6

大勢の患者さんと接しているとさまざまなニーズがあります。中には、当院をワンクッションにして紹介状だけ書いてほしいと来られる方もおられますが、それが望みであればお応えしたいと考えています。もちろん、当院での治療をご希望される場合は全力で対応させていただきます。当院は、検査や入院設備から総合病院との連携まで環境は整えていますし、受診するハードルもそう高くありません。かかりつけ医として、軽い不調であっても気軽にご相談いただければと思います。今後の展望としては、クリニックを今以上に拡大することは考えていません。これまでと同じように、目の前の患者さんを大切に、今やっていることを粛々とやり続けていきたいですね。

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