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金子 元英 院長の独自取材記事

かねこ内科リウマチ科クリニック

(川口市/新井宿駅)

最終更新日:2020/04/01

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川口市街中心部から少し外れた新井宿の小高い丘に、1日200人以上の患者が足を運ぶ「かねこ内科リウマチ科クリニック」がある。「200人も診て大変ですねとよく言われますが、それだけの人と会うことでたくさん学ばせてもらってるなあと思います」と話すのは、日本リウマチ学会リウマチ専門医の金子元英院長。治療の適切さはもちろん、気さくな人柄と心の通う温かな診療が評判となり、開院以来クチコミや紹介で患者数を増やしている。満足いく診療を提供したいと早朝から診療する金子院長に、クリニックの特色や患者への思い、診療スタンスについて聞いた。
(取材日2016年4月22日)

1日の来院数200人超。診療開始は早朝から

川口市で開業されたいきさつは?

1つ目は、私の育った町であることです。2つ目は、大学の研修先が川口市立医療センターだったのですが、医療センターには呼吸器科の医師として入り、5年ほど在籍するうち膠原病治療も担当したことです。患者さんたちはまだ若い未熟な医者を頼ってくれ、大学に戻るときも「先生、また戻ってきてくれるよね」と口々に言ってくださったのがうれしくて。大学に戻った後、勉強のため埼玉の三愛病院に勤務。その頃から開業にいい場所はないか探していたところ、ここを紹介されたんです。当時はただの荒れ地でしたが、小高くなっているので富士山がきれいに見えるんですよ。「いい所だな」と気に入って、ここで開業しようと決めました。

どのような患者さんが多いですか?

月に2400人超の患者さんがいらっしゃいますが、中でも多くを占めるのがリウマチの患者さんで、およそ3人に1人の割合を占めています。次いで内科的疾患、喘息やCOPD(慢性閉塞性肺疾患)と続き、糖尿病、高脂血症、高血圧など複数の症状を抱えた生活習慣病の方も多いです。待ち時間が長くなっても「先生疲れてない?」なんて逆に患者さんのほうが気遣ってくれて本当にありがたいです。一番長い方は医療センター時代からなので、かれこれ23年のお付き合いになりますね。お互い年を取りながら長い年月お付き合いできるのは、医師としてうれしいですし、得難い経験です。

診療開始が7時30分とはずいぶん早いですね。

開業当初は9時開院でしたが、患者さんが増えるにつれカバーし切れなくなったんです。午後の診療を延長するのも一つの方法でしたが、そうしなかったのは勉強の時間を確保するため。医師会や製薬メーカーの勉強会・研究会は19時から始まるものが多く、診療時間を伸ばせば参加できません。学ぶべきはしっかり学んで、患者さんを診るのが信条なので、午前の診療を前倒しして7時30分開院にしました。実際は、更に早い時間からお越しになる患者さんのために6時30分から診療をしていますが、早朝だとゆっくり受診できるからとこの時間帯を選ばれる患者さんも多いんですよ。

診療をスムーズに進めるために工夫されていることはありますか?

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診察室やエックス線検査室にはモニターを付け、呼び出しベルを活用してスタッフ全員が効率よく動けるようにしています。診察室からモニターでスタッフの動きや待合室にいる患者さんの様子をチェックすることで診療をより円滑に進められるのです。また、当院には「メディカルナビゲーター」という、患者さんと医師、看護師を仲立ちするスタッフがいます。最近、ピンク色のギンガムチェックの制服に統一したのですが、「元気が出るね!」と患者さんからもご好評いただいているんですよ。明るく軽やかな印象だと思いますし、患者さんがより親しみやすく、お声掛けしやすくなったのではないかと。こうしたスタッフの存在も、スムーズな診療に大いに貢献してくれています。

医療で何より大切なのは、人と人との心のつながり

得意とする治療分野についてお聞かせください。

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リウマチ治療に尽力し、生物学的製剤の治療も開院以来250人以上の患者さんに投与してきました。ただ、開業医としてリウマチや膠原病といった全身性疾患を診療するにあたって、一般内科でいろんな患者さんを診ることはとても重要だと思っています。世間一般では病気が見つからなくて困っている人が大勢います。なぜか熱が下がらない、節々の痛みが取れない、だるくてしょうがない……、そういう人の病気を見つけるのが僕の仕事なんです。検査・診断で初期の患者さんを見つけ、治療の指針を立て、しかるべき医療機関を紹介する。いわばコンダクター、指揮者のようなもの。それがプライマリケアを担うかかりつけ医の役割だと思っています。

診療する上で心がけていることは?

「心こそ大切なれ」という気持ちを忘れず、病気より人を診ようと努めています。人を診ずして病気の正体は見えてきません。当院では、各種検査は技師さんに来てもらいお任せしているんですが、唯一僕自身がしているのがエックス線撮影と関節注射。処置室で注射を打ちながら「どう痛くない? これで楽になるからね」といった何げない雑談が実はとても重要で、診察室で向き合って話すのと、僕が片膝ついて注射しながら話すのは、同じ会話のように見えて違うんです。会社でも会議室で話すのと懇親会で話すのでは、印象や感じ方が変わるでしょう? たわいない話をたくさんして、日常生活のレベルでお付き合いをさせてもらっているからこそ、抱えている不安や悩みも心を許して話していただけると思うのです。対話の中から、痛みの悪化の理由など思わぬ情報が得られ、診療の筋道を立てられることもあるんですよ。

診療における対話の役割は大きいのですね。

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何より大事なのはコミュニケーション。話すときは患者さん目線になって、噛み砕いてわかりやすく説明します。その方の性格や年齢を考慮して接するのはもちろん、視線の動きやしぐさも見ています。なるべく大きい声で話し、笑いが絶えないようにもしています。患者さんには前向きな気持ちになってほしいですからね。小道具も使いますよ。例えば耳の遠い高齢患者さんとの会話には骨伝導補聴器が役立ちます。耳が聞こえないために誰とも話せなくなっていた人が、声が聞こえるだけでニコニコと笑顔になる。単なる小道具であっても患者さんに与える影響は大きいですし、僕も気持ちが伝わったようでうれしくなります。知識や技術を磨いて医療レベルを上げていくことも大事だけれど、医療はまず人ありき。このことを忘れないようにしたいです。

何でも気軽に相談できる、身近なかかりつけ医を持とう

先生が医師を志したきっかけは?

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体が弱かったからだと思います。肺炎やひどい腸炎にかかって、小さい頃は幾度となく死にそうになりました。幼稚園も半分以上行けなくて、とにかく体が弱かった。そのとき病院にかかりながら、病気を治すお医者さんってすごいと思ったんですね。小さい頃から本を読むのが好きで、それから人間ほど不可思議なものはないと興味を持ったことも大きいかな。今でも忘れられないのが、「人間の体の中には釘6本分の鉄分がある」ということ。釘6本の鉄が体にあるなんて子どもには想像つかないわけです。そういう体の不思議さ、奥深さに惹かれ、これを学んだらおもしろいだろうなあと思うようになったのが、最初のきっかけでしたね。

日頃の健康管理で気をつけていることはありますか?

なるべく体を動かすよう心がけています。先ほどお話ししたエックス線撮影と関節注射は、患者さんとのコミュニケーションの手段ですが、実は僕にとって運動の手段でもあるんです。一日中診察室の椅子に座ってるだけだとエコノミー症候群になってしまいますから。エックス線撮りに行って走って帰ってきたりする僕の姿を見て、患者さんは「先生頑張ってるねえ」と言ってくださいますが、実はそうやって運動してるんです(笑)。プライべートでもジョギングやウエートトレーニングをしてますよ。

読者に健康維持のためのアドバイスをお願いします。

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病気の早期発見が大事です。そのためには正しい病院のかかり方を知ってほしいですね。病院にかかり慣れていないと、うまく症状が伝えられなかったり、言いたいことが言えなかったり。そうならないためにも、健康なうちから気軽に相談できるかかりつけ医を持ち、不安なことがあればそれをすべて伝えること。それが診断の手がかりになり、病気の早期発見につながると考えています。また当院には高齢の患者さんが多く、寝たきりの予防にも力を入れていますが、若い頃から健康への意識を高めておくことや人と関わりを持つよう心がけることも大切だと思います。

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