高尾 宗禎 院長、高尾 金峰 先生の独自取材記事
高尾歯科医院
(世田谷区/千歳烏山駅)
最終更新日:2024/11/22

1984年の開院から40年にわたり、地域の人々に愛されてきた「高尾歯科医院」。現在は高尾宗禎(たかお・そうてい)院長と、宗禎院長の父である高尾金峰先生の他、明るいスタッフたちが患者を出迎える。虫歯や歯周病の治療・予防から、入れ歯・ブリッジ・インプラント治療など幅広く対応する。院内にはキッズスペースが設けられており、これには子ども連れの親が受診しやすいようにという目的もあるそうだ。歯科治療を行った子どもにも、親にも優しく接する同院。近年は、高齢者のために訪問歯科診療にも力を入れているという。「父が築き上げてきた地域との信頼関係を感じます」と話す宗禎院長と、「患者さんが笑顔で満足してくれることが一番うれしいですね」と笑顔を見せる金峰先生に話を聞いた。
(取材日2024年9月18日)
親子2代、40年にわたりオールラウンドな診療に注力
40年近く、世田谷区烏山エリアで診療をされているそうですね。

【金峰先生】私が開院したのが1984年ですから、開院40年になりますね。千歳烏山は温かい人が多く、とても暮らしやすい街です。より安心して暮らしてもらいたいという想いで歯科診療に取り組んできました。私は台湾出身で、来日して日本の歯科医師資格を取得し、東京医科歯科大学医学部附属病院や茨城県内のメディカルセンターなどで診療しました。1984年に開院し、2012年からは息子である宗禎が診療に加わり、2017年に院長を引き継いでもらいました。
【宗禎院長】私は米国の大学を卒業し外資系企業に勤めていたのですが、父が患者さんに信頼される姿を見て「父のようになりたい」と思い、歯科医師になりました。鶴見大学歯学部卒業後は、同大学歯学部附属病院や東京都内の歯科医院で研鑽を積みました。父が一からつくり、育ててきた「高尾歯科医院」を守り、地域の「頼れる歯科医院」であり続けたいと思っています。
診療の特徴をお聞かせください。
【宗禎院長】オールラウンドな診療をモットーに、虫歯・歯周病治療や口臭のケア、予防歯科、小児歯科、入れ歯やブリッジ、インプラント治療、歯科口腔外科、睡眠時無呼吸症候群の方の口腔内装置作製など、幅広く対応しています。ご高齢の患者さんは心臓病や糖尿病など全身的な疾患のある方も多いので、服用中の薬の確認を怠らないことや、必要に応じて血圧・脈拍・酸素飽和度をモニタリングするなど、全身管理にも十分配慮して治療しています。口と全身の健康はつながっていますので、医科とも連携し、患者さんの全身の健康に寄与できればと考えています。
院内はアットホームな雰囲気で居心地が良いですね。こだわりはありますか?

【宗禎院長】ありがとうございます。「歯科治療は怖い」というイメージをお持ちの方も多いため、2016年にリニューアルした際に「患者さんが入りやすくリラックスできる環境にしたい」と考えました。そこで外観をきれいにして、歯をモチーフにしたキャラクターを看板にしたところ、子どもたちが看板に興味を持ってくれて、目に留まりやすくなったと思っています。設備面では、診療中にリラックスしてもらえるよう、低反発素材を使用した診療台ユニットを設置しました。その他、デジタルエックス線や歯科用レーザー、超音波スケーラーなどを備えています。地域に根差した歯科医院なので、どなたでも気軽に来ていただきたいですね。
訪問用の機材を充実させ、通院時と変わらぬ治療を提供
高齢者施設での診療もされていると伺いました。

【宗禎院長】ご高齢の患者さんに関しては、ご自宅にお伺いする往診の他、近隣にある3つの特別養護老人ホームに出向いて診療を行っています。当院は地域に根差す歯科クリニックですから、私たちにできることで地域医療に広く貢献していきたいと考えています。特別養護老人ホームにいらっしゃる患者さんから私の話を聞き、そのご家族が当院に治療に来られることもあるんですよ。ありがたいご縁だと思います。こうした人と人との縁、地域とのつながりを大切にしていきたいですね。
訪問歯科診療にも力を入れているそうですね。
【宗禎院長】開院当初から通院している患者さんも高齢になり、通院が困難になる方が増えてきました。そうした患者さんを診るため、訪問歯科診療を行っています。訪問歯科診療は私と歯科衛生士の2人体制です。ポータブルユニットやポータブル式エックス線などを導入し、訪問先でもクリニックと変わらない治療ができるようにしています。ポータブルユニットとは、歯科医院の治療機器をそのままコンパクトにしたキットです。これを導入したことで、一般的な歯科治療がほぼ可能となりました。訪問歯科診療で多いのは、虫歯や入れ歯の治療です。高齢者の場合、歯科治療がおろそかになりがちですが、口内の不衛生が全身の健康に害を及ぼす可能性があるため、寝たきりだからこそ歯科治療は重要だと考えます。それだけでなく、咀嚼して食事を取ることは脳への刺激による活性化、そして体力や気力の向上にもつながります。ですので、訪問歯科診療が必要なのです。
訪問歯科診療ではどのようにして治療を行うのでしょうか。

【宗禎院長】訪問歯科診療を行う方のほとんどは、寝たきりの状態です。ですので、治療は患者さんのベッドで行います。初回の訪問でベッド周囲などの診療環境を把握し、2回目から必要な機材を持参して治療を開始するという流れになります。クリニックと同等の機材を用意しても、診療環境はクリニックとまったく異なります。各ご家庭の環境に合わせて、治療方法や道具を工夫しなければならないところが、難しいところかもしれません。また、ケアマネジャーや地域包括支援センターとも連携が必要です。私から治療に関する報告をしたり、ケアマネジャーなどから患者さんの様子を伺ったりしながら、訪問歯科診療を行っていきます。
歯科医師として患者のQOL向上のために尽力したい
診療にあたって心がけていることはありますか?

【宗禎院長】インフォームドコンセントを重視し、患者さんに納得していただいてから治療に入るようにしています。そのためには、詳細な検査と診断が大切です。エックス線検査に加えて初期虫歯を発見するための虫歯診断装置や、光を当てて歯の内部を診査する透照診などの検査を、必要に応じて実施しています。虫歯診断装置は虫歯の進行状態を数値で表示できる医療機器。治療が必要な虫歯なのか、歯は削らず予防処置で対応できるのかを判定することもでき、低侵襲な治療にもつながります。また、忙しくても、一人ひとりの患者さんにしっかり時間を取り、丁寧な診療を心がけています。これは父の、すべての患者さんに優しく接する姿勢から学びました。
宗禎院長のこれまでのご経歴の中で、印象に残っているエピソードがあればお聞かせください。
【宗禎院長】以前勤務先で、入れ歯が合わずに噛むことができず、流動食で寝たきりの方がいました。そこで噛み合わせを整えるために義歯を修理しました。後日訪問したときに、その患者さんは座ってコーヒーを飲んでおり、またご自分でトイレに行ったのを目の当たりにしびっくりしたのを覚えています。その際に「噛む」ことの大切さを改めて認識し、医科の治療と並行しながら歯科治療を進める重要性も感じました。この経験から、普段の診療でも全身疾患に目を向けて、全身管理をしながら治療を行うことを意識するようになりました。歯科医師としてこれからも患者さんのQOLを高めるお手伝いをしたいと考えています。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

【金峰先生】私が中国語を、宗禎院長は英語と中国語を話せますから、外国の方にも安心してご来院いただけると思います。歯科医師として一番うれしいのは、患者さんが笑顔で満足してくれることです。患者さんに納得してもらった上で治療を進めること、地域のために歯科医療を提供し、信頼されるクリニックであること。今後もこの2つを変えることなく、宗禎院長と協力しながら地域医療に貢献してまいります。
【宗禎院長】当院は40周年を迎えました。父が築きあげてきた地域との信頼関係を感じ、うれしく思うと同時に、「これからも期待を裏切らない歯科治療を」と身が引き締まる思いです。今後も日々精進し、オールラウンダーな診療の提供をめざし、患者さんのご相談に全力で対応していきます。お気軽にご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/39万6000円~(内訳:オペ代23万1000円~、上部構造3万3000円~、かぶせ物:オールセラミック13万2000円~)
審美歯科:ジルコニアクラウン/8万8000円、オールセラミッククラウン/13万2000円、ハイブリッドインレー/4万4000円、セラミックインレー/7万7000円