赤尾 眞理 院長の独自取材記事
大屋歯科医院
(世田谷区/千歳船橋駅)
最終更新日:2024/07/31
小田急線千歳船橋駅から徒歩7分の場所に位置する「大屋歯科医院」。幅広い世代の患者が訪れることから、院内への入り口はバリアフリー設計で、車いすやベビーカーで来院する患者にも配慮がされている。気さくで優しい話し方が印象的な院長の赤尾眞理(あかお・まこと)先生のモットーは、とにかく治療の際に十分な説明をすること。苦手意識を持たれがちな歯科医院にも安心して通ってほしいという思いからきているそうだ。また地域に根差す歯科クリニックとして訪問診療にも注力。通院が困難な高齢者や障害のある子どもへの歯科診療も積極的に行っている。通常診療に加え、訪問診療もこなす忙しい赤尾院長。取材ではその原動力が何なのか、同院の強みや診療する上で大事にしていることなどを聞いた。
(取材日2023年4月21日)
時間をかけた説明で、不安を取り除く治療をめざす
どういった患者さんが多く訪れますか?
1963年に先代院長が開業し、私が院長に就任して20年以上になりますが、地域的なものもあり、高齢の方が多いですね。義歯や歯周病といった加齢に伴うご相談が多い印象です。当院では、患者さんの歯を少しでも多く残せるよう「できるだけ削らない、抜かない治療」を心がけています。それ以外ですと、最近はお子さんの来院も増えてきました。私が通常の診療時間以外に幼稚園歯科医や学校歯科医も務めており、定期検診に出向いているので、そこで診たお子さんが来ることも多いです。
診療する上で大事にしていることがあれば教えてください。
なるべく診療の際には時間を取るようにしています。どうしても歯科医院は怖いというイメージを持たれていることが多いので、恐怖心を取り除くような治療を心がけています。説明にはしっかり時間をかけ、患者さんが不安な気持ちを残したまま帰ることがないよう丁寧に行います。初診の方には30分ほど説明する時間を設けていますよ。以前は歯科医院といえば、歯が痛くなったら行くところと認識されていました。しかし最近では、定期的な検診やメンテナンスといった予防歯科に取り組まれる方や、口元を美しくしたい、年を重ねても健やかな口元で人生を楽しみたい、という方も増えてきています。当院はそういった要望に応えられるような地域に根差した歯科医院として、口腔内全体の健康づくりのお手伝いをしたいと思っています。
日々多くの患者と接する際に、気を配っていることはありますか?
その患者さんが何を望んでいるのかをしっかり考えてあげることでしょうか。患者さん本人の立場で考えたときに何が一番良いのか、相手の視点に立って見るようにしています。患者さんごとに、現状でどこまでの治療を望むのかは異なります。経済的なことも含めてそこはしっかり相談に乗るようにしていますよ。あとは痛みが苦手な方もいらっしゃるので、表面麻酔なども治療に取り入れるなどできるだけ痛みに配慮し、患者さんの負担が少なくなるような治療を心がけています。
訪問診療を通じて地域の患者を徹底的にサポート
訪問診療にも力を入れていると伺っております。
はい。当院に長年来てくださっていた患者さんが年齢とともに歩けなくなり、通院するのが難しくなってしまうというケースが増えてきたんです。患者さんからも何かいい方法はないかというご相談も増えてきたのが、訪問診療を始めたきっかけでした。患者さんのご自宅や、特別養護老人ホーム、グループホームへも伺っています。現在は診療時間がお昼休みになる時間も入れると、休診日の木曜日を除き、ほぼ毎日訪問診療を行っていますね。月曜日は通常診療の時間を1時間短くさせてもらい、訪問診療の時間に充てています。歯科医院で受けるのと変わらない治療ができるよう、訪問の際にはポータブルユニットなどの設備を持ってお伺いしています。また、最近は施設からの依頼もあるため訪問看護との連携を組むケースも増えてきていますね。
忙しく通常診療をこなしながらも、訪問診療を続けられる原動力は何ですか?
やはり訪問をしていると、口腔内のケアや義歯をきちんと入れてあげたいと思う患者さんが多いんです。摂食嚥下障害のリハビリテーションが必要と感じる方も少なくありません。歯の健康は全身の健康維持にもつながっています。義歯を入れる・歯の疾患の改善が図れると、QOL(生活の質)を向上させ、できることを増やせることにもつながります。これからもできる限りの治療はしていきたいと思っています。
これからも訪問診療のニーズは増えていくのでしょうか。
そうですね。高齢者に限らず、障害のあるお子さんが青年になり、大きくなってもベッドサイドでないとなかなか治療できないという方もいらっしゃいます。そういった障害のあるお子さんの歯科診療にも携わりたいと思い、ご自宅への訪問以外に、世田谷区立口腔衛生センターでも診療しています。お体の不自由なお子さんへの診療も積極的に行っておりますので、安心してお越しください。
怖がらせない治療で幅広い世代の患者を笑顔にしたい
小児歯科にも注力しているそうですね。
昔に比べて予防歯科の概念が浸透してきており、定期的にお越しいただく患者さんも増えています。予防歯科の観点から考えると、お子さんのような早い年齢からのケアも非常に重要です。乳歯が生え、永久歯に生え替わるというように、幼少期はめまぐるしく歯や顎が成長します。歯や口腔内の健康状態は、全身の健康や成長にも大きく影響を与えます。近隣の幼稚園や小学校での歯科診療のほかに、お子さんへの歯に関する情報発信にも努めています。お子さんの歯並びや顎の発育の話、食育のアドバイス、姿勢との関係などをお母さんお父さんへ積極的にお伝えしています。大人が子どもの歯を守ってあげなければいけないという意識をぜひご家族で持っていただけたらと思っています。
今後の展望についてお伺いできますか?
新しいこととしては、お子さんの矯正を今後はさらに力を入れてやっていきたいと思っています。治療のタイミングを逃してしまうと骨格などにずれが生じることもありますので、治療の適齢期を見極めることが大切です。また、口腔がんの早期発見にも努めていきたいです。高齢の患者さんも多いので、今後口腔がんの早期発見ができるよう、当院では口腔がんの光学的スクリーニングキットを導入しました。疑わしい方にはすぐに検査をし、大きな病院へ素早くお送りすることが大事ですので、訪問診療の際にもキットを持参しています。これからも地域の皆さんのかかりつけの歯科医院として、サポートできればと思っています。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
ちょっとでも歯に関しておかしいなと思うことがありましたら、まずは一歩足を踏み入れてご相談いただければと思います。当院では歯科医院に対して苦手意識がある方でも通いやすいような、怖がらせない治療に努めています。お子さんから高齢の方まで幅広く診ておりますので、安心してお任せください。くつろいでいただける環境づくりにも力をいれておりますので、リラックスした気持ちでぜひ一度お越しください。
自由診療費用の目安
自由診療とは子どもの矯正治療/5万5000円~16万5000円