クリニックで受けられる
硝子体日帰り手術
セントラル眼科今川内
(浦安市/新浦安駅)
最終更新日:2022/12/15
- 保険診療
糖尿病の合併症による網膜症や、網膜剥離といった疾患は放置すると失明する恐れもあり、できるだけ早期の治療が望ましい。こうした疾患の治療に役立つのが、硝子体手術だ。あまり聞きなれない手術だが、「セントラル眼科今川内」では、さまざまな疾患に対するレーザー治療や硝子体注射、白内障手術や緑内障手術などに加えてこの硝子体手術に力を入れている。執刀するのは渡邊一弘院長。渡邊院長は、これまで慶應義塾大学病院眼科や総合病院で数多くの硝子体手術を手がけてきている。硝子体手術は、眼科領域では専門性の高い手術で、大きな病院での入院手術が一般的とされているが、同クリニックでは、日帰り手術が可能とのこと。硝子体の役割や手術が適応する疾患、どんな手術を行うのか、渡邊院長に話を聞いた。
(取材日2020年3月11日/情報更新日2022年12月1日)
目次
硝子体手術を入院せずに地域のクリニックで受けることが可能
- Q硝子体手術はどのような症状の時に必要なのですか?
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A
硝子体は、水晶体の後ろにあり、眼球の内側大部分を満たしているゼリー状の透明の組織です。眼球の形を維持するとともに、光を透過し、屈折させる働きがあります。若い時は密度の濃いゼリー状ですが、加齢とともに液状に変化していきます。その硝子体が何らかの原因で網膜を引っ張って網膜剥離を引き起こしていたり、糖尿病網膜症などによって硝子体内に出血がある場合、あるいは網膜の中心部である黄斑に薄い膜ができる黄斑前膜、黄斑の真ん中に穴が開いてしまう黄斑円孔などの疾患に対して硝子体手術を行います。硝子体の濁っている部分や出血部分を取り除くとともに網膜の治療を行い、網膜の機能を回復させることが大きな目的です。
- Q手術はどのような流れで行うのですか?
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A
目の詳細な検査とともに、血液検査や全身疾患の有無、麻酔の受容度など内科的に全身状態を検査し、日帰り手術が可能かどうか調べます。日帰り手術が可能と診断したら、手術に進みます。目に局所麻酔を行い、白目部分に小さな穴を3ヵ所開けて、手術機器を挿入して硝子体の切除や、網膜剥離、黄斑円孔などの網膜の治療を行います。当クリニックの場合、27ゲージ硝子体手術に対応しており、切開する際の穴の大きさはわずか0.4ミリと非常に小さいです。治療後縫合する必要もなく、低侵襲の手術を行っています。手術時間は疾患の種類、進行具合によって異なりますが、30分~2時間くらいが目安です。
- Q日帰りで受けられるのは患者にとって大きなメリットですね。
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A
硝子体手術は、眼科領域の中でも専門性の高い知識と技術が必要となり、難しい手術といわれています。日本では、大学病院など大きな病院で入院手術を行うのが一般的ですが、アメリカでは15年以上前から大部分が日帰り手術で行われています。当クリニックでは日帰りでの手術を希望される患者さまに対しては、増殖糖尿病網膜症や増殖硝子体網膜症などの重篤な網膜疾患まで手術対応しております。大きな病院に入院しなくても、地域のクリニックで、しかも日帰りで手術を受けられるのは利便性が高いと思います。
- Qこちらのクリニックならではの特徴はどんな点ですか?
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A
検査から手術内容、手術環境まで、大学病院とほぼ同様のレベルを維持している点です。経験豊富な視能訓練士が精密な検査を、先進の検査機器を駆使しながら行い、正確な診断につなげられるよう努めています。また眼科手術では、手術中に細菌感染すると、その後重症化するリスクが高いため、細菌感染予防が非常に重要です。当クリニックの手術室は、徹底的な衛生管理のもと環境を整えています。この硝子体手術は私が担当しますが、これまで慶應義塾大学や総合病院で、網膜・硝子体を専門に研究、臨床にあたってきており、硝子体手術も数多く行ってきています。その経験と技術を当クリニックでさらに生かしていきたいと考えています。
- Q手術後に気をつけることはありますか。
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A
術後1週間は、洗顔や洗髪、化粧などは原則控えてください。保護用の眼鏡も3週間装着します。目薬の点眼も指示どおりに行ってください。疾患によってはうつ伏せの体位が必要なケースもありますので、医師の指示に従いましょう。また、万一細菌感染や合併症が起きた場合でも、現在の医療技術によって早期に対応すれば重篤化を防ぐことも期待できます。また、視力の回復は、疾患や進行度によって異なります。何か違和感があればすぐに受診するようにしてください。