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原 修二 院長の独自取材記事

原クリニック

(あま市/七宝駅)

最終更新日:2026/05/20

原修二院長 原クリニック main

あま市にある七宝駅から北へ車で約5分、森ヶ丘公園の近くに位置する「原クリニック」。院長の原修二先生は、循環器科と心臓血管外科を専門に長年研鑽を積み、その豊富な臨床経験を生かして、新生児から高齢者まで幅広く診療している。原院長は診療の中で生まれた疑問を解決するための努力は惜しまず、自ら勉強会を主催して各分野の専門家と意見を交わしながら、より良い医療を追究し続けてきた。「患者さんの人生に寄り添っていきたいです」と語る原院長に、診療にかける思いを聞いた。

(取材日2026年3月17日)

心臓血管外科での臨床経験を、地域の診療に役立てる

先生のご経歴と専門分野についてお聞かせください。

原修二院長 原クリニック1

岐阜大学医学部を卒業後、中京病院での臨床研修を経て、名古屋大学医学部胸部外科学教室へ入局しました。1984年からは東京女子医科大学附属日本心臓血圧研究所で、循環器を中心とした分野について深く学びました。循環器科は、主に心臓や血管の病気を専門とする診療科です。当時は勤務というより、自分の技術を向上させるための修練の時期だったと言っても過言ではありません。患者さんの診療に携わる傍ら、研究や勉強にも打ち込み、技術と知識の両方を磨いてきました。1994年には大垣市民病院で胸部外科医長を務め、1999年に当クリニックを開院しました。現在は長年の経験を生かし、循環器科、内科、小児科を中心に、お子さんからご高齢の方まで幅広い世代の診療に携わっています。

開院にこの地域を選んだのは、どのような理由からでしょうか。

私は甚目寺観音の近くで生まれ育ちました。クリニックは生家から自転車で20分ほどの距離なので、子どもの頃からよく遊びに来ていたなじみ深い場所です。当時は今よりもっと自然が豊かで、早起きしてカブトムシを捕りに来た思い出もあります。開院を決意した際、診療するなら自分を育ててくれたふるさとで、地域の皆さんのお役に立ちたいという思いが自然と強くなりました。実際に開院すると、両親の友人やそのご家族、私自身の友人なども来院してくださり、懐かしい話に花が咲くこともあります。地域とのつながりを感じながら働けるのは、私にとって大きな喜びです。

日々の診療で大切にしていることを教えてください。

原修二院長 原クリニック2

「患者さんに満足していただくこと」です。診療では、ただ診断名や薬の説明をするだけではなく、なぜその症状が起こり、どうしてその治療が必要なのかを、しっかり納得していただくことが大切だと考えています。患者さんご自身が納得して治療に向き合うことで、生活習慣の見直しや服薬の継続にも前向きになれますからね。そのため、診察室では自作のスライドや資料を使いながら、できるだけわかりやすく説明するように心がけています。病気のことや体の仕組みを正しくお伝えすることも、医師の大切な役割だと考えています。

「なぜ」を追究し続け、循環器の学びを深める

先生が循環器や血管の病気を深く学ぼうと思われたきっかけは?

原修二院長 原クリニック3

大学病院で心臓外科の診療をしていた頃、糖尿病を合併する患者さんでは動脈硬化が強く、手術や術後の管理に難渋するケースを数多く経験しました。そうした場面に直面する中で、「なぜ糖尿病の方は動脈硬化が進行して血管合併症が多いのか」という疑問が湧き上がり、その仕組みを知りたいと思ったのが出発点です。当時、さまざまな先生に意見を伺いましたが、納得のいく答えが見つかりませんでした。目の前の患者さんをより良く治療するためには、病気が起こる背景まで理解する必要がありますので、「なぜ」の答えを求める探究心が、今も学び続ける原動力になっています。医学の世界は常に進歩しているので、現在も定期的に勉強会を開催し、情報のアップデートに努めています。

先生が主催されている勉強会とは、どのようなものですか?

開業後、多くの生活習慣病の患者さんを診てきました。その中で、糖尿病や高血圧症などの生活習慣病が、動脈硬化などの加齢に伴う疾患とどのように関連するのかを追究したいと考えるようになりました。そこで2009年から年に1回、各分野で日本トップレベルの実績を持つ先生方をお招きして専門的な議論をする勉強会を開催しています。この勉強会では新しい知見にふれられるだけでなく、自分の考えを見直すきっかけにもなっています。学ぶこと自体が好きという気持ちもありますが、最終的にはそれを患者さんの診療に生かしたいという思いが一番大きいですね。学びを自分の中だけにとどめず、日々の医療に還元していくことが大切だと考えています。

とても勉強熱心でいらっしゃるのですね。

原修二院長 原クリニック4

勉強するのは私の趣味の一つなのです。2、3分でも空き時間があれば、机の横に置いた論文を読んだり、かばんの中に入れておいた医学雑誌を読んだりしています。何か疑問に思うことがあると、それについて追究したくなるんです。患者さんから質問を受けた際に、自分の知識不足で「わからない」と返答するのではなく、「現在の研究ではまだ解明されていない」とお伝えしたいですね。しっかりした知識を持つことは、自分の自信も高めることができますし、患者さんに正確な情報をお伝えすることにもなります。そうした理由から、論文や医学雑誌などを読んで知識を深める時間を日々大切にしています。

患者に寄り添い、人生を支える医療を届けたい

生活習慣病の診療において大切なことは何でしょうか。

原修二院長 原クリニック5

生活習慣病の診療では、ただ検査の値を改善することだけを目的とはせず、運動療法や食事療法が重要であると考えています。長年の勉強会を通じて、糖尿病治療においては、単に血糖値を下げるだけでは不十分だということがわかってきました。健康維持には、血糖値が上がったり下がったりする振れ幅を小さくして、血管内皮細胞を傷つけないことが重要です。血管内皮細胞の炎症を抑えれば、インスリンの働きも良くなります。そして、血糖値の変動を抑えたり、インスリンの働きを良くするためには、タンパク質を摂取し筋肉をつけ、使うことが重要なのです。当院では患者さんに有酸素運動とレジスタンス運動(筋力トレーニング)を組み合わせた運動療法に加えて、タンパク質の摂取を軸とした栄養面のアドバイスもしています。このように、体の仕組みを踏まえた上で、患者さんの生活習慣まで総合的に診ることが、本当の意味で患者さんを守ることだと考えています。

先生ご自身も、運動習慣を大切にされているそうですね。

はい、中学時代は卓球で全国大会に、大学時代はテニスでインカレに出場するなど、昔からスポーツに親しんできました。現在はゴルフを楽しんでいます。15年前、診療で多忙を極めて体調を崩し、休日は家に閉じこもりがちな時期がありました。気分もふさぎがちで「これでは駄目だ」と思っていた時、仲間に誘われて週に2回ゴルフに行くようになりました。ゴルフで適度に体を動かすことで少しずつ体調が良くなり、何より気持ちが前向きになっていったんです。あらためて運動の大切さを実感した経験でした。その後もゴルフを続け、今ではアマチュアの日本選手権に出場したり、中日クラウンズの本選にも出場するまでになりました。仕事も趣味も一生懸命に取り組むのが私のモットーです。何事も全力で取り組んだことは良い思い出になります。

今後、どのような医療を地域の患者さんに届けていきたいですか?

原修二院長 原クリニック6

患者さんには、一度きりの人生を心から楽しんでほしいと願っています。「そのためにはどうするべきか」をともに考えていきたいですね。例えば、ご高齢の方に「健康のためだから」と言ってあれこれ制限してしまうのは、人生の楽しみを奪うことにもなりかねません。もちろん病気を防ぐことは大切ですが、検査の数値を追い駆けるだけではなく、その方が「残りの人生をどのように過ごしたいのか」にも目を向けたいと思っています。このような心境になったのは、私自身が年齢を重ねてきたからかもしれません。患者さんに貢献したい気持ちが、肩肘張らずに自然と湧き出てくるようになりましたし、心を込めて診療することが私自身の幸せにもつながると考えています。これからも地域の皆さんに寄り添いながら、日常を元気に過ごすための支えとなる医療を届けていきたいです。