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おなかの赤ちゃんへの愛情を育む
妊婦健診の基本の話

石田レディースクリニック

(福津市/千鳥駅)

最終更新日:2023/04/11

石田レディースクリニック おなかの赤ちゃんへの愛情を育む 妊婦健診の基本の話 石田レディースクリニック おなかの赤ちゃんへの愛情を育む 妊婦健診の基本の話
  • 保険診療
  • 自由診療

妊婦健診ではどんな検査を行い、どのようなスケジュールで進んでいくのか。経産婦以外で知る人は、意外と少ないのかもしれない。国や時代、どこで産むかによっても異なり、戸惑うことも多い。「妊婦健診で一番大切なのは、母親が心も体も健康に過ごし、産後も赤ちゃんに愛情を持って接することができるように導いていくこと」と語るのは、福津市周辺エリアの周産期医療を担う「石田レディースクリニック」の石田清院長。今回、妊娠から出産までどのように妊婦健診を進めていくのか、その具体的な内容と妊娠中に気をつけておきたいことについて、妊娠周期に沿って詳しく聞いた。これから父親になる人にもぜひ知っておいてもらいたい話だ。

(取材日2023年3月1日)

検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!

Q妊娠の初期症状と、その後すべき対応を教えてください。
A

月経の遅れはもちろん、初期の段階からつわり、乳房の張り、頻尿などの症状が見られる方もいます。最近は妊娠5~6週の頃には市販の妊娠検査薬を使ってご自分で確認し、それから産婦人科を受診する方が多いですね。妊娠中は無理をしないのが鉄則。糖尿病や高血圧などの基礎疾患があってもそれを発症させないように、健康的な生活を送るのはもちろんですが、時には自分を甘やかして心にゆとりを持つことも大事です。ご事情があって出産を悩む場合もあると思いますが、一人で考えこまないで、とにかく一度受診して医師やスタッフらと話をしてみてください。何に迷っているのか、いつまでに何をしないといけないのかが明確になると思います。

Qどのような基準で出産するクリニックを選んだらいいでしょうか。
A

出産場所は産科クリニック、総合病院、助産院、ご自宅のいずれかになるでしょう。クリニックなら、ご自宅の近所にあって気軽に診てもらえるところが一番ではないでしょうか。出産が始まるというときに早く到着できるほうが安心ですし、計15回前後になる妊婦健診や生後間もない赤ちゃんを抱えての健診があること、産後も母乳に関する外来を利用したりすることも考えると、通院が重い負担になるようなクリニックは避けたほうが良いでしょう。ただし合併症の発症などでハイリスク妊娠となった場合は、総合病院に転院することになると思います。里帰り出産を考えているなら、妊娠がわかったら早めに希望のクリニックへ問い合わせてください。

Qこちらでは、4Dエコーを導入されているとか。
A

赤ちゃんがおなかの中にいるときから、愛情を育んでほしい。そんな思いで当院は4Dエコーを導入しています。赤ちゃんを立体的に、リアルタイムの動画で見られる超音波検査で、指しゃぶりをしたり、あくびをしたり、ほほ笑んだりする赤ちゃんの様子を見ることができます。このエコー動画はご自分のスマホやパソコンからはもちろん、IDとパスワードを共有すれば、離れて住むご家族も見ることができるんですよ。お母さん、お父さんからお兄ちゃんお姉ちゃん、おじいちゃんおばあちゃんまで、おなかにいる時から周囲にかわいがってもらえる赤ちゃんは幸せです。産後もこの愛情を育てていけるようサポートしたいですね。

検診・治療START!ステップで紹介します

1初診で確定診断。出産予定日の予測を立てる
石田レディースクリニック 初診で確定診断。出産予定日の予測を立てる

「妊娠したかもしれない」と思ったら産婦人科を受診して、尿検査や超音波(エコー)検査の後、妊娠しているかどうかの診断を受ける。赤ちゃんがきちんとおなかにいるか、子宮外妊娠や流産の疑いがないか、医師の適切な診断が必要。異常妊娠の場合は保険診療となる。最終月経の開始日から14日後に排卵したと仮定して、出産予定日を計算。最終月経日がはっきりしない場合は赤ちゃんの大きさから推測して目安をつける。

2妊婦健診スタート
石田レディースクリニック 妊婦健診スタート

健診は2週間に1回。基本的に毎回、問診、尿検査、血圧・体重測定、エコー検査があり、血糖値や風疹抗体、甲状腺機能、HIV感染などを調べるための血液検査や子宮頸がん検診、クラミジア検査などが入る日もある。流産の約8割が妊娠初期に起きているといわれるが、原因のほとんどは赤ちゃんの染色体異常によるものだという。つわりもきつい時期なのでゆっくりと過ごす。腹痛、出血などがあればすぐに相談する。

3妊娠6ヵ月までの体調を適宜確認していく
石田レディースクリニック 妊娠6ヵ月までの体調を適宜確認していく

いわゆる安定期では健診は月1回。早い人で妊娠14週くらいから胎動を感じるようになる。同院には4D超音波診断装置があり、いつでもスマホやパソコンで自分のエコー動画を見ることができる。「今なら動ける」と無理しがちな時期だが、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病などの合併症を発症することもあるので、きちんと健診を受け、全身状態をチェックしておきたい。

4妊娠9ヵ月までには出産と産後の準備を行う
石田レディースクリニック 妊娠9ヵ月までには出産と産後の準備を行う

通常の健診に加え、血液検査や溶連菌感染症培養検査も。母親学級に参加したり、助産師と面談したりして、出産と産後の準備を進めておきたい時期だ。同院では公認心理士による面談も行っていて、気軽に相談できる体制が整っている。健診の頻度は、クリニックによって2週間に1回、月1回などまちまち。里帰り出産の人はせめて34週までには帰省して、出産するクリニックを受診しておこう。

5リラックスして出産を迎えるための最終健診
石田レディースクリニック リラックスして出産を迎えるための最終健診

妊娠37週以降になると、健診は週1回、健診内容にNST(ノンストレステスト)が加わる。NSTは35週から。これは30分程度横になった状態でモニターをつけ、赤ちゃんの心拍と子宮収縮を検査するもの。出産の兆候が見られたらクリニックに連絡し入院、出産となる。同院は1人のみ立ち会い出産可能、面会も家族に限って受け入れているという。

ドクターからのメッセージ

石田 清院長

妊婦健診の「健」という字は「健康の健」であって、「検査の検」ではありません。妊婦さんの健康を守るために、当院では医師や助産師、看護師、臨床心理士などたくさんの専門家が妊娠期を一貫して見守っています。妊娠中の体重増加は12キロまでというのが今の基本的な話ですが、平成時代は8キロまでなんていわれたくらい、時代によって変遷するものです。あまり小さなことにこだわらず、おおらかに過ごしていただきたいと思います。

石田 清院長 石田レディースクリニック

自由診療費用の目安

自由診療とは

妊婦健康診断/~1万円(妊婦一般健康診査受診表兼補助券の使用の可否により異なる)、溶連菌感染症培養検査/1000円~

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