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佐々木 文彦 院長の独自取材記事

たかおかクリニック

(名古屋市東区/高岳駅)

最終更新日:2021/10/12

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名古屋市営地下鉄桜通線高岳駅の1番出口を出てすぐにある東和高岳ビルの2Fに「医療法人SRAたかおかクリニック」はある。睡眠時無呼吸症候群の入院検査ができるベッドを8床持ち、名古屋市内でも珍しい睡眠に関する病気の治療に特化しているクリニックだ。「患者にとってハッピーな治療をしたい」と語る佐々木文彦院長。緑区に分院の「とくしげ呼吸器クリニック」でも佐々木院長は診察を行っている。睡眠時無呼吸症候群をはじめ、睡眠に関する病気のプロとしての診療に対する思いや、2000年の開業から20年となる同院の歴史について話を聞いた。

(取材日2020年10月1日)

睡眠に関する病気の治療に特化してきた歴史

こちらは睡眠時無呼吸症候群の専門医療機関としてスタートしたそうですね。

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藤田保健衛生大学の呼吸器内科に勤務していた仲間とともに、2000年11月にいびきや睡眠時無呼吸症候群の専門機関として「末次クリニック」を開院しました。開院時から非常勤で診察を行っていましたが、2008年4月に私が院長に就任したのをきっかけに「医療法人SRAたかおかクリニック」と改名し、睡眠時無呼吸症候群だけでなく、呼吸器内科に関して大学病院で行っているような診察を行うクリニックとして再スタートしました。今でも9割以上は睡眠時無呼吸症候群の患者さんですが、ほかの睡眠に関する病気や、喘息、アレルギーの患者さんも来院されています。

睡眠時無呼吸症候群とはどんな病気ですか?

睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠時に息が止まってしまう病気のことです。息が止まってしまうことで熟睡できずに日中眠くなり、居眠り運転をしたり、仕事中に眠気に襲われることがあります。中には、日中の眠気は感じず無自覚のまま、睡眠時に息が止まっている人もいます。どちらの場合も睡眠時の無呼吸により血液中の酸素濃度が下がることで高血圧につながります。さらに長期にわたると心筋梗塞やくも膜下出血など、深刻な合併症につながるリスクがあります。また、太っている人が無呼吸症候群になりやすいイメージがあるかもしれませんが、肥満だけが原因ではありません。実際に発症している患者さんの半分くらいは太っていません。肥満以外に、顎が小さい、喉が細いなど、機能的な要素が原因で発症するケースもあります。単なる睡眠障害と軽く思うのは将来のリスクを高めるので注意が必要です。

睡眠時無呼吸症候群の検査とは?

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当院に泊まっていただき、終夜睡眠ポリグラフ検査を行います。この検査では患者さんの睡眠中に脳波や呼吸、心電図、血液の酸素飽和度などをモニターしていき、そのデータをもとに睡眠障害や呼吸障害の有無と程度を診断していきます。朝から入院する医療機関もありますが、当院では17時くらいに来院していただき、19時から20時に検査の準備、21時くらいから8時間眠ってもらい、朝の5時か6時にはお帰りいただけます。平日に休みをなかなか取ることができない働き世代でも、仕事帰りに来院いただき、翌朝そのまま当院から出勤することもできますよ。しっかり眠ってもらうためにすべて個室で、セミダブルのベッドを用意しています。

患者がハッピーになれる治療を行うために

睡眠時無呼吸症候群の治療はどのように進められますか?

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終夜睡眠ポリグラフ検査を受けて2~3週間後に、検査結果を踏まえた診断・治療計画がスタートします。軽度であればマウスピース型の装置を作成し、睡眠時に装着してもらいます。マウスピース型の装置を使った治療の場合は、装置がなじんできた3~4ヵ月頃に一度、受診していただき、様子を確認していきます。装置は丁寧に使用すれば5~10年使用できますよ。重度の人の場合は、CPAP(シーパップ)療法を行います。これは睡眠時に無呼吸にならないように、機械を使って気道に空気を送り込んで気道を確保し、無呼吸を防いでいきます。CPAP療法を受けている人は、毎月通院してデータの確認をする必要があります。いずれの場合も年に1度は定期受診をお願いしています。

診療の際、心がけていることは何ですか?

睡眠時無呼吸症候群の治療は、検査をした結果のデータに対して治療する感覚になりがちなんです。でも、同じ程度であってもその患者さんの困り具合によって、治療内容はみんな違うはずなんですよね。マニュアル通りではなく、「患者さん一人ひとりにどういう治療をしたら一番ハッピーなのか」ということを第一に考えて診療を行っています。患者さんの家庭環境や生活環境に合わせて治療方法を決めていくんです。睡眠時無呼吸症候群の治療には、糖尿病や生活習慣病などいろんな内科疾患も関わってくることが多いんです。合併症リスクも踏まえ、内科の医師として体全体を診ていくことが一番大事だと考えています。

医療に対する先生のポリシーをお聞かせください。

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自分が勉強したスタンダードな医療を「できるだけたくさんの人に提供し、正しく治療したい」と思っています。そもそもたくさんの人を診たいということで勤務する場所を変えてきたところがあり、睡眠時無呼吸症候群の治療をするにあたっても、多くの患者さんを診たくて専門的に研究をしていた藤田保健衛生大学へ行きました。ですが、大学病院という枠の中では診てあげられる患者さんの数が限られてくるので自分でクリニックを作り、1ヵ所よりも2ヵ所でということで徳重にも分院を開院しました。「その人にとってハッピーな治療を」という思いをもとに、呼吸器や睡眠に関する病気で悩んでいる患者さんに正しい診断と治療を行っていきたいと思っています。

無関係に見える病気でも睡眠が原因であることも

睡眠時無呼吸症候群以外の睡眠に関する病気を教えてください。

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「むずむず脚症候群」という名前を聞いたことがありますか? 主に強い不快感を足に感じてじっとしていられなくなるもので、高齢になるほど多く発症し、症状は夕方から夜にかけての時間帯に発症することが多いため、睡眠障害を併発することもあります。これは適切な診断と投薬により治療の方法がありますので、思い当たる場合は専門の機関を受診してください。もう一つ、意外と知られていない病気に「ナルコレプシー」があります。居眠り病ともいわれ、年齢は関係なく若い人でも発症する可能性があります。これは脳内のホルモンに問題が起きるために発症するのですが、授業中や仕事中など本人の意図とは関係なく眠ってしまうため、怠けているように見えることがあります。本人は夜に睡眠を取っている自覚があるにも関わらず日中に眠たい人は、何かしら睡眠に関して問題がある場合が考えられますので、専門の医師に相談してみることをお勧めします。

今後どういったクリニックにしていきたいですか?

医療機関はそれぞれ使命があると思うんです。私は大学病院というある意味特殊な場所で専門的に研究をしてきました。でも、そこにすべての患者さんが行って、すべてのものを診て……というのは不可能なんです。大学病院には、大学病院としての使命があります。そこで、大学病院で使う専門的な設備が不要なものについては、大学病院の先生と同じくらいの診察や診療を提供していくクリニックが必要だと思って作ったのが、当院です。呼吸や睡眠のことなどが心配になったら大きな病院に行く前に、気軽に窓口として相談できるクリニックとして利用してほしいと思っています。そして呼吸器の病気については、プロフェッショナルな診療を続けたいと思っています。

最後に読者へメッセージをお願いします。

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朝すっきり起きることができない原因に、睡眠が大きく関わっています。最近は、「朝起きるのがつらい、すっきりしない」というと、うつ病と診断されることもあります。もし、睡眠時のいびきや無呼吸が原因であれば、きちんと眠ることで悩みは解消されるかもしれません。当院で睡眠時無呼吸症候群の治療を行った患者さんの中には、90歳を過ぎても睡眠時無呼吸症候群でCPAP治療を行っている方もいます。良質な睡眠は生活の質に大きく関わるものだと思っています。ご自身の健康のためにも、「日中に眠い、だるい」などの自覚症状や、ご家族・パートナーにいびきや無呼吸を指摘された時は、早めに専門機関に相談をしてみてください。

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