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乳児期に行うスキンケアがポイント
食物アレルギーの予防と治療

くす小児科

(松山市/衣山駅)

最終更新日:2019/09/02

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  • 保険診療

食物アレルギーは、子育て中の家庭にとって大きな関心事の一つではないだろうか。もし子どもが卵や小麦、牛乳などの食物アレルギーを発症していたら、それらが使われていない食品を選ぶなどの対策を取らなければならないが、そもそも食物アレルギーはどのようにして起こるのか? 予防する方法はあるのか? 普段の子育てで何に気をつけておけばいいのか?など、疑問は多い。「くす小児科」の久寿正人院長は、そんな疑問を持つ保護者に寄り添い、乳幼児の健康を見守り、アレルギー疾患の早期治療と予防に積極的に取り組んでいる。「離乳食を始めるまでのスキンケアが大切」と語る院長に、その理由やアトピー性皮膚炎との関連性、治療内容まで、小児の食物アレルギーについて教えてもらった。(取材日2019年7月17日)

食物アレルギー予防のためには、離乳食が始まる前のスキンケアが大切。まずはかかりつけの小児科に相談を

Q食物アレルギーとスキンケアは関係があるのですか?
A
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▲生後1~2ヵ月頃から皮膚をやさしく丁寧に保湿することが大切

生まれた時には食物アレルギーはなく、生後2ヵ月~6ヵ月ごろアトピー性皮膚炎(乾燥してかゆみのある湿疹)を発症した後、1歳ごろにかけて食物アレルギーを発症します。アトピー性皮膚炎の赤ちゃんは角層が薄く隙間だらけで、卵など食品や動物のふけなどアレルギー原因物質(抗原)が皮膚に侵入し、アレルギーを引き起こす免疫細胞と接触することでアレルギー発症の引き金になるのです。そこで大切なのが、生後1~2ヵ月頃から肌の保湿(スキンケア)と早期のアトピー性皮膚炎に適切なお薬を塗ることです。5~6ヵ月以降離乳食を始めるまでに、赤ちゃんのお肌をツルツルすべすべの健康な状態に保つことが、食物アレルギーの予防に大切です。

Q食物アレルギーは食べることで発症するだけではないのですね。
A
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▲物腰がやわらかく、とても話しやすい久寿院長

普通に卵を料理したり卵を含むお菓子などを食べている家庭では、家のホコリなどのハウスダストや、シーツの中にダニや花粉・動物のふけとともに卵の成分が多いことが報告されています。赤ちゃんの約30%が発症するアトピー性皮膚炎の場合は、これらの影響や調理・食事で赤ちゃんとの接触からアレルギー初期の状態になります。最初は少量の卵で症状が出ることはありませんが、その後離乳食で卵を食べ進めたり環境中の卵成分の接触などの影響が続いて、その3分の1である赤ちゃんの約10%が、卵を普通量食べてじんましんが出るところまで悪化し病院を受診するのですが、そのほとんどは小学校入学前に治療が可能です。

Q食物アレルギーかどうか不安な場合はどうすればいいですか?
A
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▲資料を用意してわかりやすい説明を心がける

月齢が低く、アトピー性皮膚炎が重症であるほど食物アレルギーも重症化する傾向がありますので、かかりつけの先生にご相談ください。当院は最初に赤ちゃんの湿疹の有無を確認し、アトピー性皮膚炎の場合はすぐに肌の改善に取り組み、食物アレルギーや喘息の予防も同時に進めます。離乳食開始前後の赤ちゃんの場合、主にアトピー性皮膚炎の重症度の指標であるTARC、抗原への反応を見る特異的IgE抗体を測定し、今までの治療状況・タバコ・ペットなどの悪化因子・ご家族のアレルギー状況等を参考に今のお子さんの状態を判断し、まずは食物アレルギーの有無についてのご説明、ついで今後の経過予測と治療の内容と必要性についてご相談します。

Q食物アレルギーの治療はどのように進めるのでしょうか?
A
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▲日本アレルギー学会アレルギー専門医の久寿院長が丁寧に診察する

治療で大切なのは、症状が出た時の対応と即時型反応を予防することです。即時型反応とは、卵などのアレルゲン食品を食べたときに、じんましんが出たり、息が苦しくなったり、腹痛を起こしたりという症状が出ることで、症状が出た時に内服する常備薬や、重症な場合はアドレナリン自己注射薬を処方します。次に即時型反応が出ないための予防と、たくさん食べても症状が出ないように治すため、アレルゲン食品は最初十分に除去し、閾値が上がればアレルゲン食品を増やしていく除去食療法を行います。このように、安全に必要最小限の除去を行うためには、段階的な食物経口負荷試験や特異的IgE抗体検査、時には好塩基球の検査が必要です。

Q除去食療法のポイントや注意点について教えてください。
A
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▲一人ひとりの症状や検査値を総合的に検討して治療方針を決定する

一人ひとりのその時々の必要最小限の除去のラインを見極めることが重要です。原因となるアレルギー食品は、卵・牛乳・小麦・魚・ピーナッツ・ナッツ類などで、一番多いのが卵です。加熱や加工によりアレルギーを起こす強さ(抗原性)が低下しますから、卵の場合は固ゆでの卵黄・卵ボーロなどの加熱卵を含むお菓子・卵料理などの食物経口負荷試験を進めます。小麦・魚なども比較的治りますが、一番治り難いのが牛乳で喘息合併例は要注意です。それでも12歳を過ぎてよくなるお子さんが増えてきます。牛乳アレルギーは特に早期の対応と予防が大切で、やはり生後半年までのアトピー性皮膚炎の早期治療が大事だと考えています。

ドクターからのメッセージ

久寿 正人院長

食物アレルギーは基本的に自然治癒傾向があり、卵・牛乳・小麦その他の食物アレルギーが小学校入学まで続く重症なお子さんでも、適切な治療を続ければ治癒につながる可能性が高いので、小学校に入るまでに治らなかったとしても、悲観することはありません。引き続き適切な除去を続け、食物負荷試験やアレルギー検査を繰り返しながら、安全に食べられる範囲で少しずつ増やしていくという治療を続けていきましょう。また、成長とともに気をつけたいのは、食物アレルギーを発端とするダニアレルギーや鼻炎、喘息の発症。それらの予防のためにも、乳児健診などのタイミングからかかりつけの先生と相談し、適切な予防や治療を進めていきましょう。

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