見た目と機能面の両立をめざす
マウスピース型装置を用いた矯正
堀川歯科クリニック
(京都市上京区/今出川駅)
最終更新日:2024/08/09
- 自由診療
乱れた歯列や噛み合わせを整える目的の歯列矯正。期間も長く、経済的負担も決して小さいとはいえないが、審美面・健康面への影響を考えて矯正を検討する人は後を絶たない。最近では小児だけでなく成人になってから矯正に取り組む人も多く、中でも目立ちにくいマウスピース型装置を用いた矯正に興味を持つ人が増えている。京都市上京区にある「堀川歯科クリニック」は、籾井佳子院長と矯正を専門にする歯科医師が連携して矯正に対応する。明るく元気な籾井院長は、患者を励ましながら矯正に取り組むことを心がける。そこで今回は、同院が力を入れるマウスピース型装置を用いた矯正について、実際の流れとともに詳しく話を聞かせてもらった。
(取材日2024年7月7日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q矯正方法はどのように選べばいいのでしょうか?
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A
主な矯正の方法は2つ。歯にブラケットと呼ばれる装置を直接取りつけ、そこにワイヤーを通して行うワイヤー矯正と、透明のマウスピース型装置を装着し、時期に合わせて取り替えながら進めるマウスピース型装置を用いた矯正です。どちらの方法にもメリット・デメリットがあります。最近では装置が目立ちにくく取り外しができるマウスピース型装置を用いた矯正に興味を持たれる方が多いですが、受け口など骨格に問題がある場合は適応外のことも。どちらの方法が良いかは歯列やライフスタイルを含めて検討すべきです。また、小児の場合は、顎が成長していく力を利用して矯正を行います。スタートする年齢や矯正への理解度も含めて検討しましょう。
- Qマウスピース型装置を用いた矯正について知っておくべきことは?
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A
マウスピース型装置を用いた矯正は、1日に20時間以上装着しなくてはいけません。つまり、食事と歯磨きの時間以外は装着するイメージです。自由に取り外しができるからといってさぼってしまうと、満足のいく結果が見込めませんので注意しましょう。また、お子さんの場合には、マウスピース型装置を外した際になくしてしまうことも。装置の交換時期も含めて、親子でしっかり管理してください。また、矯正前にはシミュレーションを行いますが、個人差によって想定どおりに歯が動かないことも。矯正期間の延長やワイヤー矯正との併用などが提案されることもあるので、十分な説明を受けた上で納得して矯正に取り組んでいくことが大切です。
- Q矯正にかかる期間や費用はどれくらいですか?
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A
成人の矯正期間の目安は1年~2年、費用はすべて自費です。期間や費用は症例によっても変化しますので、矯正に興味がある場合は一度カウンセリングを受けると良いと思います。当院では矯正の相談料は無料ですので気軽にご相談ください。小児矯正の場合には成長の段階に合わせたアプローチが必要となります。矯正を開始した年齢によって第一期・第二期に分けられ、それぞれに1〜3年程度かかります。成人も小児も矯正後には後戻りを防ぐための保定期間も必要です。矯正は一朝一夕でできるものではありませんが、矯正によって美しい口元をめざせるだけでなく、整った噛み合わせへと促せれば、機能、健康、成長に良い影響をもたらします。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1カウンセリング
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まずは歯科医師が口の状態を確認し、気になっていることや矯正に対する希望をヒアリング。同院では矯正を専門とする歯科医師と連携し、適切な矯正方法を提案している。なお、カウンセリング費は無料だ。
- 2精密検査
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エックス線検査を行い、頭部の骨格的なバランス、歯や顎関節の状態を確認するほか、口腔内スキャナーを使用して口の中の型採りも行う。ペン形の口腔内スキャナーは精度の高さにこだわってデータを取得できるだけでなく、短時間で型採りできることから、患者の負担軽減にもつながるそう。嘔吐反射が強い場合や小児にも適している。
- 3矯正計画の立案
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歯科医師が検査結果をもとに矯正計画を立案。期間や方法も含めてよく相談し、不明点があれば納得できるまで質問したい。矯正計画が定まれば費用の総額が確定。費用や支払い方法についても確認しておくと安心だ。
- 4装置を装着し、矯正開始
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オーダーメイドの装置が完成したら矯正開始。装置は1日に20時間以上装着することが大切だ。1週間ごとに新しいマウスピース型装置に変更し、1ヵ月ごとに来院して経過観察を行う。同院では矯正の進行に問題があれば、その度に患者ともよく相談して矯正を成功へと導くよう心がけているそうだ。
- 5矯正終了後は保定へ
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矯正後も、後戻りしないように保定用の装置を装着。矯正後の歯並び、噛み合わせの維持をめざすことはもちろん、虫歯・歯周病予防のためにも年に数回は来院して診察を受けることが大切だ。
自由診療費用の目安
自由診療とはマウスピース型装置を用いた矯正/80万円~、小児のマウスピース型装置を用いた矯正/55万円~、ワイヤー矯正/82万5000円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。