茂木 和久 院長の独自取材記事
もぎ矯正歯科医院
(市川市/本八幡駅)
最終更新日:2024/06/18

本八幡駅から徒歩1分。駅前交差点に面したビルの4階に「もぎ矯正歯科医院」はある。出迎えてくれたのは、爽やかな笑顔が印象的な院長の茂木和久先生。千葉県における矯正治療のパイオニア的存在の祖父、そして先代の院長で茂木先生に大きな影響を与えた父と、3代にわたり、この地域で矯正治療に取り組んできた。矯正歯科を専門とする同院には、専門性の高い治療を求めて遠方からも多くの患者が訪れる。茂木院長は、診察券に自身の携帯電話の番号を載せ、診療時間外でも対応するなど、患者のことを第一に考えた治療を行っている。「治療を終えた患者さんが心から笑い、喜んでくれることが何よりうれしいんです」と語る茂木先生に、さまざまな話を聞いた。
(取材日2019年6月4日/情報更新日2024年5月31日)
矯正治療専門の歯科医院として、高度な医療をめざす
3代にわたり、90年以上もこの地域で矯正治療を行ってきているそうですね。

1930年、祖父がここから10分ほどの場所に「茂木歯科医院」を開院しました。そして、父が当院を開院したのが1989年のこと。私が院長職を引き継いだのが2013年です。父の診療所も、もとは別の場所にあったのですが、駅直結のこのビルが完成した時に移転してきました。本八幡駅は総武線、都営新宿線、京成線の3線が乗り入れていますから、患者さんが通いやすいことと、駅前交差点の角にあるビルなので、目立ってわかりやすいことが決め手でした。矯正治療専門の歯科医院は、一般の歯科医院よりも数が少ないですから、地域の方はもちろん、専門性を求めて遠方からも患者さんが多くいらっしゃいます。他院では断られてしまった方や、セカンドオピニオンを求めていらっしゃる方も少なくありません。
患者さんの傾向を教えていただけますか。
お子さんや、10〜30代の女性が比較的多いですが、男性の患者さんもたくさんいらっしゃいます。見た目の問題や、将来の健康、お子さんの歯並びなどを心配して来院される方が多いですね。未就園のお子さんも来院されますが、実は矯正治療を始める時期は、早ければ早いほど良いというわけではありません。重要なのは、適切なタイミングで治療を始めること。早く始めれば早く終わるというわけではありませんし、誤ったタイミングで不必要な治療を行えば、かえって治療期間が長くなることもあります。また、年齢を重ねると矯正治療ができないと思われる方もいらっしゃいますが、全身疾患や歯周病などがなければ、基本的に年齢制限はありません。当院には70代の患者さんもいらっしゃいます。若い方と比べて時間がかかることもありますが、年を取ってしまったからと諦めないでほしいですね。
こちらの歯科医院ならではの治療を教えてください。

当院は、保険適用の矯正治療を行うための施設基準を満たしています。通常、矯正治療は保険が適用されない自由診療となりますが、必要な施設基準を満たしている施設に限り、唇顎口蓋裂などの先天性疾患に起因した咬合異常や、顎の外科手術を要する顎変形症に対する矯正歯科治療を保険診療で行うことができます。ほかに例えば、膠原病などの全身疾患があり、他の医療機関から治療を断られるような、リスクの高い患者さんなども診られるように体制を整えてあります。患者さんから「こんなに丁寧に、全身的な管理までして治療してくれるところがあるなんて思わなかった」と言ってもらえるような診療を提供したいと思ってのことです。また、診察券には私の携帯電話の番号を載せてありますから、休診日や夜間の万が一のトラブルにも対応できます。
複雑な治療でも、患者に理解してもらえるよう説明
矯正方法の多様な選択肢を用意されているそうですね。

当院では、マウスピース型装置や裏側に着ける装置、表側でも目立ちにくい白っぽいワイヤーなど、見た目に配慮した装置をご用意しています。特にマウスピース型装置は、目立ちにくいことに加え、取り外しができるので虫歯や歯周病のリスクが軽減されますし、装着した時の違和感も少ないので、近年希望される患者さんが増えています。ただし、装置の装着時間をしっかり守らないと、矯正が計画どおりに進みませんので、患者さん自身による管理も必要になります。また、この装置だと向かないケースもありますので、専門的な知識・経験に基づく適切な判断が必要です。マウスピース型装置だけでは矯正しにくい場合、当院では、部分的にワイヤーなどを併用しながら矯正をすることもあります。いずれにしろ、お口の中の状況を精査し、患者さんのご希望やお考えを伺った上で決定していくことになります。
マウスピース型装置を用いた矯正について、他に読者に伝えたいことはありますか?
先ほども申し上げましたが、近年はメリットの大きいマウスピース型装置を用いた矯正のニーズが高まっています。そのため、一般の歯科医院でも取り扱うことが増えてきました。患者さんにとっては身近で取り組みやすい一方、難しい症例の場合は特に、歯科医師によって矯正の質に差が出やすく、トラブルになる可能性もあるため注意が必要です。そういったリスクを回避するためには、やはり矯正を専門にする歯科医師に診てもらうことをお勧めします。私はこれまでにたくさんの症例に対応してきた矯正のスペシャリストであると自負しています。講演会で矯正に関する講義をさせていただいた経験も豊富です。そういった私の技術や経験が、患者さんのお役に立てるのではないかと思っています。何か気になることがある場合は、気軽にお声がけください。
患者さんと接する際に心がけていることを教えてください。

矯正治療はとても複雑で専門性が高いので、なかなか細かく説明することが難しいのですが、なるべくわかりやすくお伝えするようにしています。特に患者さんは治療中、口の中で何をされているかよくわからないでしょうから、事前にしっかりご説明するようにしています。また、患者さんが緊張せず気軽に話していただけるように心がけています。矯正治療では、患者さんとの関係が数年と長きにわたるので、コミュニケーションをしっかり取ることによって、信頼関係を築いていきたいと考えています。
父の後を追い歯科医師を志し、自らの意志で矯正の道へ
プライベートな時間はどのように過ごされていますか?

休日は、治療の準備をしたり、歯科医師会の地域事業に参加したりすることもあります。ゆっくりできる時は、娘たちと過ごして癒やされていますね。あとは、体を動かしていることがストレス解消や健康維持になっています。小学生の頃からサッカーを続けていて、試合がある時は、家族が応援に来てくれることもありますよ。
先生が歯科医師をめざしたきっかけを教えてください。
私自身も小学生の時に父の矯正治療を受け、その頃から漠然と歯科医師になることを意識していました。父の後を追って歯学部に入りましたが、矯正の分野を選んだのは、父の影響以上に自分自身が興味を持ったからでした。矯正治療は、物理学的な力のかかり方や、生物学的な生態の反応などを組み合わせて治すことをめざします。そうしたロジカルな点に面白みを感じましたね。選んだ道が父の専門だったという点はラッキーだったのかなと思います。実は私が20代の頃、父が病気を患い、一時は余命宣告を受けるような状態でした。そういった状況の中、私が大学病院で学んで帰ってきた後に、亡くなる前の短い期間でしたが父と同じクリニックで診療ができたことは、自分の心に今も深く残っています。歯科医師として大先輩にあたる父から多くのことを教えてもらえたあの貴重な時間があったからこそ、不安なく当院を引き継げました。
最後に、読者の皆さんにメッセージをお願いします。

矯正治療は、費用の面や治療期間の面など、ハードルが高いと感じていらっしゃる方がとても多いと思うのですが、治療することによって得られるものは少なくないでしょう。当院では、皆さんが感じている高いハードルをなくして、1人でも多くの方が矯正治療を受けやすいように環境を整えています。例えば、患者さんと歯科医師との調整役を担うトリートメントコーディネーターによるカウンセリングもありますし、夜間のトラブルにも対応できます。それから目立ちにくい矯正装置も用意していますので、気になっている方はあまり構えることなく、相談にいらしてください。
自由診療費用の目安
自由診療とは成人の部分矯正/30万円~、成人のマウスピース型装置を用いた矯正/90万円~、小児矯正/40万円~、ワイヤー矯正/80万円~、ホワイトワイヤー矯正/85万円/裏側矯正/上下130万円
※上記費用は調整料を含む総額制です。
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。