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広瀬博章 院長の独自取材記事

広瀬クリニック

(世田谷区/桜上水駅)

最終更新日:2019/08/28

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桜上水駅から徒歩1分。住宅街エリアのちょうど玄関口と呼べる場所に「広瀬クリニック」が佇む。「地域に根ざし、心のこもった医療サービスを目指す」。それが広瀬博章院長のモットーだ。小さな子どもからお年寄りまで、幅広い年齢層の人々が暮らす桜上水の町。当然、医療にも幅広い経験と知識が求められる。内科医として数多くの症例に対応してきた院長は、そんな町の人にとって頼れる存在だ。学生時代のエピソードも笑顔で爽やかに語る院長。この気さくな人柄も人気の理由なのかもしれない。(取材日2010年4月23日)

"縁"によって引き継がれた地域医療の"根"

先生のプロフィールをお聞かせください。

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昭和57年に東京慈恵会医科大学を卒業しました。その後大学に残り研修を受け、同大学の第三病院の内科に入局し、呼吸器内科を専門にドクターとして歩み始めました。東京慈恵会医科大学の1年次と第三病院のある場所は、調布市と狛江市のちょうど境のあたり。現在は様子が変わりましたが、当時は郊外らしいとても静かな環境でした。私は小学校の途中まで狛江市に住んでいました。しょっちゅう熱を出す子で、よく扁桃腺を腫らしていました。そんなときにはいつも第三病院で治療してもらっていました。その同じ場所で、医学を学び、さらに診療も行ったことになります。きっと何かの縁があったのでしょう。第三病院ではおよそ8年間勤務し、その後別の民間病院でも内科医としての経験を積みました。そして平成15年に当院を開院しました。

桜上水に開院された経緯は?

これも先ほどと同じように、不思議な人の縁を感じています。以前、別の先生がこの場所で開院されていました。しかしご高齢であったため診療を続けることができなくなりました。最悪、閉院も検討されていたそうです。しかし通ってこられる患者さんがたくさんおられました。世田谷区は高齢者が多く、皆さんが遠方の病院に気軽に通えるわけではありません。地域医療の根を絶やしてはならない。そこで後を継ぐ医師を探すことになったとき、たまたま知り合いを通じて、私にお話しが舞い込んできました。私は大学では呼吸器内科を専門に学びましたが、第三病院や次の民間病院では、一般内科医としてとにかく幅広い症例に対応してきました。プライマリケアで求められるのは、専門性の追求よりも、幅広い経験の方だと思います。微力ではありますが、私の経験が町のホームドクターとして生かせるのではないかと考えました。そうなると話は速いですからね。1、2ヶ月の間に継承しました。

駅にも近く、便利な場所ですね。

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この場所は駅からはとても近いのですが、駅の真ん前というわけではありません。奥まった通りに面し、住宅街の入り口のような場所です。なので患者さんの中には「こんなところにクリニックがあるとは知りませんでした」と言う人もいるんですよ(笑)。私も、そして以前の先生も大きな広告を打つよりも、とにかく一人ひとりの患者さんをしっかり診察し、その評判によって足を運んでくださることを望むタイプですからね。私は医師の家系ではないので、その分、縛られることなく様々な場所で、医師という仕事に携わってきました。もともと使命感のような大それた気持ちで医師になったのではなく、一生を通じて自分の能力を活かし、それによって患者さんのつらさや苦しみをやわらげたいと考えてきました。この地には縁があって巡り会ったのですから、地域の皆さんの期待に応えられる医療を提供していきたいですね。

十人十色の患者のニーズに応える方法

勤務医と開業医。やはり大きな違いはありますか?

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ドクターの中には、勤務医時代にはひたすら専門分野だけに特化した診療を行い、開業医となった途端、幅広い患者さんの層に驚く人もいるでしょう。しかし私の場合は、先ほどもお話ししたように、勤務医時代もとにかく様々な患者さんに対応してきました。呼吸器内科が専門でしたが、一般内科を幅広く診察してきたので、開業医になってからも大きく迷うような場面にはあまり遭遇しませんでした。もちろん例外もありますが、私はもうキャリアが30年弱。なかなかのいい年ですからね(笑)。当院に来られる患者さんは風邪に始まり、高血圧や糖尿病などの生活習慣病や慢性的な呼吸器系の疾患を抱える患者さんも多いです。ときどきまれな疾患の方がおられ、そのようなケースでは迅速に専門医に紹介します。そのような橋渡しも開業医の大事な仕事の一つだと思います。

患者さんに対しての心掛けは?

この桜上水の町には、様々な世代の方が住んでおられます。新宿へのアクセスがいいので会社員の人も大勢暮らしていますし、一方、ここは高齢者人口の多い世田谷区ですから、当然お年寄りの方もたくさん通ってこられます。もちろん小さなお子さんも通院されてますよ。このように患者さん一人ひとり、生活背景も異なります。生活の環境が違えば、やはり医療に対する考え方も変わってくるでしょう。だからこそ一人ひとりの患者さんのニーズを汲み取って、その患者さんが望む治療をともに考えていかなければなりません。本当にいろんな希望を持つ人がいるんですよ。ゆっくり話をしたい患者さんもいれば、とにかく時間がないので薬の処方箋だけが欲しい人もいます。「この患者さんは、どんな治療を望んでいるのだろう?」ということを知るためにも、患者さんとしっかりお話しすることが大事。長いキャリアを積んできましたが、こればかりは憶測で判断することはできません。きちんと患者さんと向き合って会話することでつかめることなんです。

開業して7年。地元に根付いてきたと感じていますか?

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はい。おかげさまで、地元の人々からの信頼もいただけるようになりました。もちろん以前の先生から継承した医院を、「広瀬クリニック」としてあらたに開院した当初は、正直、患者さんも多くはありませんでした。とても大変な船出で、家族やスタッフにも随分無理をさせてしまったなあと、今でも申し訳なく思っています。ただし当院の評判が口コミでどんどん桜上水の人々の間で広まり、信頼を徐々に深めていくことができました。何でも気軽に相談できる雰囲気をつくり、丁寧で分かりやすい説明と、正確な診察。これを一人ひとりの患者さんに実践してきました。当院を大きくアピールするようなことは一切してこなかったのですが、これらの地道な努力が徐々に形になってきたのだと思っています。自分なりに一生懸命にやってきたことが、地域の人々に評価されてきたのだろうと考えると、とてもうれしいですね。

桜上水の人々と共に生きる、みんなのホームドクター

先生はどんな学生時代を過ごしましたか?

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とにかく来る日も来る日もサッカーばかりしてました。しかし誤解しないでくださいね。遊びに毛の生えた程度ですから。サッカーは中学高校の頃から大好きでしたが、当時は子どもの憧れはやっぱり野球選手。私の中学時代は、やっと正式な社会人のサッカークラブができ始めた頃でした。大学に入ってからも、迷わずサッカー部に所属しました。基本的にはどの学生も体育会系のクラブに所属しました。これには医学部の学生ならではの理由があるんですよ。と言うのは、医師という仕事は「頭よりも体力」という場面が往々にあるからです(笑)。加えて人脈も大きく影響してきます。体育会系のクラブでは緊密な縦の繋がり、横の繋がりが築けますからね。何より体を動かすことは、ストレス発散にもなりますから。

スポーツをしていると、コミュニケーション能力も養えますね。

私はスポーツ医学の専門家ではないので、不確かなことは言えません。ただし若いドクターの中には患者さんとのコミュニケーションの取り方に悩んでいる人もいるでしょう。医療だけでなく、生活全般について言えることなのかもしれませんが、もしコミュニケーションに悩むときがあったら、まずは相手の訴えたいことを一通り聞くことが大事だと思います。医師の場合は、患者さんの訴えを一通りうかがうこと。その訴えを把握したうえで、その後の治療方針を判断していくのが重要です。誰しも自分自身に余裕がないときは、相手を誘導して自分のペースに持っていこうとしますよね。これでは良好な信頼関係は築けません。医師が忘れてはならないのは、あくまでも患者さんのペースを優先すること。このことを念頭に置いておけば、コミュニケーションの悩みは解消できるかもしれません。

先生の夢は何ですか?

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これからも変わらず「町のホームドクター」として、私なりに地域医療に力を注いでいくことです。患者さんの中には、当院の休診日の前になると必ず来院されるご高齢者もおられます。明日は休みだと思うと、ついつい不安になられるのでしょう。なので診察中にいろいろお話しすることで、安心して帰って行かれる人もいます。小さなお子様を連れたお母様がやって来ることもあります。このお母様も先ほどのお年寄りのケースと大きくは違いません。なぜならこのエリアは一人暮らしのご高齢者がとても多く、核家族化によって相談相手がおらず子育ての不安を一人で抱えているママもいます。繰り返しになりますが、患者さんが10人おられたなら、生活背景も考え方も10通り。古風なやり方と言われるのかしれませんが、これからも変わらず、患者さんの顔を見て、言葉を交わしあう中での診療を行っていきたいですね。

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