玉木 優子 院長の独自取材記事
たまきクリニック
(目黒区/自由が丘駅)
最終更新日:2025/11/17
自由が丘駅前という場所柄、帰りに買い物に立ち寄る人も少なくないという「たまきクリニック」。受付から診療室へ向かう通路は、神社の鳥居を思わせるようなデザインが施されていて、通るだけで新鮮な気持ちになるようだ。院長の玉木優子先生は、西洋医学のみならず漢方内科など、さまざまな診療を取り入れている。「どれも自分で試してから、治療に取り入れています」と笑顔で語る玉木院長に話を聞いた。
(取材日2009年07月13日/更新日2025年10月07日)
体だけでなく心にも目を向けた診療を行う
医師を志したきっかけをお聞かせください。

父は東京大学医学部の助教授、母は歯科医師という医療が身近な環境だったことと、私自身が幼少時は虚弱だったこともあり、人と自分との違いや心と体の関係性などに興味を持ち、医師を志しました。父の実家が曹洞宗の禅寺だったため、父からは人の生死や仏教思想を、母からは経済と経営、女性の働き方とワークライフバランスを教わりました。
口腔外科や麻酔科などさまざまな診療科を経験されていますね。

父が助教授を務めていた東京大学医学部口腔外科に入局して研鑽を積んだ後、結婚を機に筑波に移ることになり、教授の推薦で筑波大学附属病院の麻酔科に入れていただくことになりました。出産後、再び東京に戻ることとなり、母が会長を務める山下診療所で内科の医師として入職。そこで患者さんと接する中で、心の問題を抱えている人の多さに気づきました。そうして心療内科を学ぶうちに、心と体は密接に関連していると感じたため、北里研究所附属東洋医学総合研究所で漢方を学び、東邦大学医療センター大橋病院の小児科で研鑽を積み、心と体の両面から診る診療を志しました。
漢方も自分自身の経験から
漢方内科なども取り入れているそうですね。

医学部6年生の時に慢性難治性疾患である潰瘍性大腸炎となりました。薬を服用してもなかなか治らず気分も滅入っていたところ、医学雑誌で、漢方薬で潰瘍性大腸炎を治療したという外科医の手記を見かけました。そこで、半信半疑ながらも初めて漢方薬を試したのです。それからは、標準治療だけにこだわらず、西洋医学に東洋医学を取り入れていくというスタンスになりました。西洋医学を縦糸だとしたら東洋医学は横糸という感覚で、上手に織り合わせていくようなイメージで診療を行っています。
玉木院長が大切にされている考え方や、診療の際に心がけていることを教えてください。

心を整えて人生を軽やかに生きること、苦を見つめ、執着を離れ知恵を得て楽に生きることを大切にしています。手放すことは諦めではなく身軽になる勇気であり、自由への道。煩悩即菩提、つまり煩悩に支配される自分から煩悩を支配する自分に転じる、煩悩そのものを消すのではなく知恵によって光に変えること。怒り・欲・悲しみをそのまま観ることで自分を深く知る、といったことでしょうか。このような考え方を基本に、診療においては、患者さんの病気の受け入れ段階や立場などに配慮して、その方に応じた告知の仕方や薬の提案をすること、わかりやすい説明を行うこと、押しつけないことなどを心がけています。患者さんは何か困ったことや心配なことがあってクリニックに足を運んでいると思いますので、まずはその気持ちを吐き出していただき、言語化できない方にはそのお手伝いをしながら受け止めるようにしています。
虹のように色とりどりな医療で幸せの架け橋に
患者さんとの思い出やエピソードをお聞かせください。

たくさんの患者さんから数多くのことを学ばせていただいていると日々実感しています。心療内科では深くお話を伺うことが多く、それぞれ異なった人生観や価値観をお持ちになっていることに、驚く場面も多いです。良かれと思った言葉が思うような結果にならないこともありますが、反対に何げなく口にした言葉で救われたと感謝されることもあり、エピソードは尽きません。時には信じられないような価値観を伺うこともありますが、自分の価値観を押しつけず、拒否せず、傾聴するようにしています。そうすることで自分の考え方も少しずつ広がり、患者さんに成長させてもらっていることを感じます。
クリニック外での活動や休みの過ごし方について教えてください。
クリニックでの診療以外にも、特別養護老人ホーム・心身障害者センター・都立高校・小学校・幼稚園などで幅広く活動しています。さまざまな視点から患者さんを診ることで、きめ細かな対応ができることも当院の特徴です。休日は自分自身の心と体に向き合い、気づきを大切に日常生活をなおざりにせず規則正しい生活リズムと食事・運動・休息に努めています。これは患者さんの指導にも生かされていると思います。
今後の展望をお聞かせください。

医療制度の変化により、保険診療にも変化が起きるようになってきました。その中で、いかに少ない薬や検査でパフォーマンスを落とさないようにするかに頭を使っているところです。社会の変化とともに発生する病気や医療の在り方、提供できるサービスも異なってきますが、多様性の世の中において、医療も自分に合ったところを自由に選べる時代でもあると思います。元気という言葉は元の気すなわち「宇宙の根本のエネルギー」、「体内にみなぎる生命力」を意味します。当院を訪れることで本来のご自分を取り戻し、心身ともに軽やかに生きられるようにお手伝いができたらと思っていますので、何かお困り事がありましたら、お気軽にご相談ください。

