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亀田 正美 院長の独自取材記事

はるくるキッズクリニック

(横浜市都筑区/北山田駅)

最終更新日:2023/09/29

亀田正美院長 はるくるキッズクリニック main

北山田駅に直結した医療モールにあり、雨の日も濡れずに来院できる「はるくるキッズクリニック」。駐車場も備え車での来院も可能で、患者はグリーンライン沿線のほか、ブルーラインのあざみ野駅周辺からも訪れている。亀田正美院長は地域の基幹病院や国立の小児病院などで診療後、同院をオープン。当時は亀田院長も子育てと仕事のバランスに苦心した経験から、「そうした不安や悩みを一人で抱え込まず、当院に何でも相談してほしい」とアドバイスする。「はるくる」のクリニック名のように、受診した家族に春が訪れ、みんなで幸せになってほしいと話す亀田院長に、小児診療への思いや保護者に必要なサポートなどを聞いた。

(取材日2023年6月29日)

親子2代の受診などで地域に根差したクリニックを実感

ユニークなクリニック名にはどんな思いを込められたのでしょうか?

亀田正美院長 はるくるキッズクリニック1

「はるくる」という名は、当院を受診した方に「春が来るように」との思いから名づけました。春の訪れに幸せを感じる人が多いように、お子さんも不快な症状がなくなれば幸せな気持ちになるでしょうし、親御さんが幸せになれば心にゆとりができ、お子さんにも温かく接していただけると思うんです。私自身、子育てと仕事のバランスに悩み、気持ちが行き詰まったことが何度もありました。「今日も仕事優先で、子どもの食事も簡単なものになってしまった」とか……。今の親御さんは夫婦2人での子育てが中心で、頼れる人がすぐ近くにいないこともあると思いますから、そうした方の相談相手になれたらと考えています。

どのようなお子さんを診ていらっしゃいますか?

お子さんの年齢は新生児から小中学生まで幅広く、高校生になっても当院が好きで通ってくれる子もいますね。最近は以前通院されていたお子さんが大人になり、ご自身のお子さんを連れて来ることも増えました。診療を始めてそんなに年を重ねたのかと少し驚きますが(笑)、地域で頼られるクリニックになりつつあるのかなとうれしく感じています。病気としては、今は早い時期からお子さんを保育園に預ける方も増えたので、保育園で風邪などの感染症をもらってしまうケースは多いですね。また頭痛、肩こりなどの症状も増え、しかも小学生など低年齢化しているように思います。頭痛については、お子さんの普段の生活の様子や就寝時間などを伺って改善のアドバイスをしながら、必要に応じてお薬を出しています。さらに万一を考えて、脳神経外科で詳しく検査していただくこともあります。

アレルギー科ではどんなご相談が多いですか?

亀田正美院長 はるくるキッズクリニック2

食物アレルギー、アトピー性皮膚炎、乳児の湿疹、アレルギー性鼻炎、花粉症などで、例えば食物アレルギーでは、血液中にどんなアレルゲンに対する抗体ができているのかを知る血液検査も実施可能です。ただ、検査で抗体が出てもアレルギーを起こさないお子さんもいますし、検査結果が絶対ではないことを事前に説明し、納得いただいた場合に検査を行っています。その後は検査結果をもとに、どのような食事内容が適切か、保育園ではどう対応してもらうかなど、親御さんと相談していきます。親御さんによっては心配しすぎて食物除去をやりすぎたり、逆にうっかり食べさせたりするケースもあり、説明に悩むことも多いですね。症状がかなり重い場合は、より専門的な対応が可能な病院をご紹介しています。

子どもにも親にも安心して帰ってもらうのが目標

院内でお子さんに配慮された点を教えてください。

亀田正美院長 はるくるキッズクリニック3

お子さんにとって当院は楽しい場所でありたいですし、診療後は気持ち良く帰ってもらいたいと思っています。例えば、クリニックの外の壁には私がデザインしたキャラクターをモチーフにイラストを描いてもらい、院内は温かみのある配色にして、天井の近くからはぬいぐるみが顔を出しているなど、来るのが少しでも楽しい場所になればと工夫しています。また、お子さんには「ちゃんと診察が受けられた」といったことへのご褒美として、専用のコインを渡して待合室にあるカプセルトイの機械で遊べるようにしています。

診療の際はどんなことを心がけていますか?

お子さんと接するときは、決してうそをつきません。注射も無理に行わず、「前回よりは痛くないよ」「3つ数えたら終わるよ」などと説明して、お子さんに納得・安心してもらえるよう心がけています。病気の症状もお子さんに直接尋ねますし、「おなかが痛い? それとも頭が痛い?」と頭から足先まで聞いていくと、答えてくれることが多いんです。そして、少しでも答えてくれたらきちんと褒めます。「すごい、ちゃんと上手に言えたね」って。そうすると次回はもっと答えてくれますね。また、親御さんにはお子さんの説明のフォローに加え、きょうだいやご家庭の状況も伺います。連れてきた子以外の話をしてはいけないと思う方もいるのですが、家庭内で風邪がうつっていたり、家族間のちょっとしたトラブルがお子さんに影響していたりするケースもあります。親御さんにも話したいことを全部話して、安心して帰っていただきたいんですよ。

親御さんについて最近の変化などはありますか?

亀田正美院長 はるくるキッズクリニック4

当院の中だけかもしれませんが、ここ数年でお子さんの受診に付き添う父親も多くなり、注射のときも積極的にお子さんを抱えるなど、父親の子育て参加は増えていると感じています。全体的に父親のほうが病気や治療について理屈で理解したがる傾向のようで、説明もなるべくそれに合わせて行っていますね。インターネットなどで病気や治療のことをよく調べるのは母親も父親も同じですが、時々昔の情報や誤った情報をご覧になっていることがあって驚きます。気になることは小児科でご相談いただいて、適切な情報を手に入れてほしいと思います。

子どもについての悩みを気軽に相談できるクリニック

先生が医師をめざしたきっかけは何でしたか?

亀田正美院長 はるくるキッズクリニック5

高校時代に親しかった先輩が亡くなり、「人がもっと生きられる手助けをしたい」と考えたことが大きなきっかけでした。小児科を専門に選んだのは、子どもが好きだったことに加え、病気のお子さんに対する親御さんの真摯な思いに応えたいと思ったからです。筑波大学卒業後は、東京医科歯科大学の小児科に入局し、関連病院で新生児小児科の医師として経験を積みました。その後、国立小児病院(現・国立成育医療研究センター)の麻酔集中治療科に移り、ICU(集中治療室)では他院で手の施しようがないと判断されたお子さん、術後の経過が悪いお子さんを主に診ていました。その時学んだのは、目の前の症状に対する治療だけではなく、今後予想される最悪の事態も想定し、その対処も考えて治療にあたることです。同院での経験のおかげで、今もご家族にお子さんの治療方針を説明する際、長期的な観点から話ができるのだと思います。

スタッフの皆さんの対応も安心感があります。

開院した時からのスタッフもいて、ベテランぞろいですから(笑)。明るくサバサバした対応ですが、お子さんや親御さんを気遣ってくれるのがわかります。また、予防接種のスケジュールは近年ますます複雑になっているので、受付にも予防接種の予定をご相談いただけるよう、スタッフ間で自発的に勉強会を開いて知識を身につけてくれています。本当に頼りになるスタッフだと感じますね。

最後に地域の方にメッセージをお願いします。

亀田正美院長 はるくるキッズクリニック6

以前に比べて、小児科を受診する気持ちのハードルは低くなっていると思います。しかも当院は専門に特化しているわけではなく、何でも気軽に聞いていただけるクリニックです。お子さんについて何か気になること、何の病気だろうかと困っていることなど、まずはご相談いただきたいですね。育児書やインターネットを参考にされることもあると思いますが、「この年齢ならこうなっている」といった事例、「こんなときはこうする」といった対処も、実際はお子さんによって違って当然です。あまり情報に振り回されず、安心して子育てをしていただくためにも当院をご利用ください。

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