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岡田 泰典 先生の独自取材記事

岡田歯科医院

(大阪市生野区/桃谷駅)

最終更新日:2024/06/18

岡田泰典先生 岡田歯科医院 main

生野区の住民のかかりつけとして、開業から約35年にわたり地域密着型の診療を続けてきた「岡田歯科医院」。院長の息子である岡田泰典先生が入職してからは、同院の歯科医療も少しずつかたちを変えている。勤務医時代に幅広い治療の経験を数多く積み、同院でもワンランク上の治療をめざし、自身の情熱によって新しい風を吹かせようと意気込む。診療では予防段階を含め、常に「患者自身の歯の保存」に着目。ぶれない軸を持ち、自己研鑽を怠らない岡田先生が日々どのような思いで患者と向き合っているのか、時間の許す限り話を聞いた。

(取材日2023年3月29日/情報更新日2024年6月13日)

治療の質を重視し、幅広いニーズに対応する診療方針に

最初に、クリニックの特徴について伺います。

岡田泰典先生 岡田歯科医院1

当院は、私の両親が約35年前に開業したクリニックです。駅から近いわけではなく完全な住宅街という立地柄、当初から地域密着型の歯科医院として、幅広い歯科医療を提供してきました。私はいずれ地元に戻ってくるつもりでしたので、大学卒業後は違う土地で十分に勤務医経験を積み、3年ほど前からこちらで診療を行っています。昔からお付き合いのある方は引き続き両親が診つつ、私が帰ってきたことでより患者さんからの幅広いご希望にお応えできるようになりました。前向きで明るいスタッフも多く在籍し、笑顔でいられるためのサポートをクリニック一丸となって行っています。

保険診療と自費診療とはどう違うのでしょうか。

勤務医時代から自費診療に携わってきた中で、「患者さんにご提供できる治療の質は保険と自費とで大きく変わる」と感じています。歯科医師の仕事は物作りと同じ。保険と自費の差は大きいと思っています。さらに使用できる材料の種類も、お一人にかけられる治療時間も異なります。それによる治療の精密度にも差が出て、虫歯のなりにくさがまったく違います。私は患者さんお一人お一人の歯の状況に合わせて、最善の治療を提案させていただいています。

入職時に変えたことや、新たに導入した機器について教えてください。

岡田泰典先生 岡田歯科医院2

診療チェアを1台増やし、診療室や待合室を含め歯科医院全体を広くしました。さらに歯科用のマイクロスコープと歯科用のCTも導入し、虫歯・歯周病治療や神経を取り除くための処置、インプラント埋入などほとんどの治療で活用しています。マイクロスコープは、過去に10年ほどお世話になった歯科医院で勤務1年目から使わせていただいていました。そうした機器を扱えないとできないような治療を行っていた歯科医院でしたので、私の技術向上にもつながったと思います。そして現在、当院では必要であればほとんどの患者さんにマイクロスコープを使用しています。また、痛みの少ない治療の一環として、麻酔液を一定のスピードで注入できる電動注射器によって麻酔処置を施しているのも特徴です。

患者の年齢や状態に合わせた歯を残すための治療に注力

特にどのような患者さんに、どのようにアプローチしたいとお考えですか?

岡田泰典先生 岡田歯科医院3

当院には主に60~70代の患者さんがいらっしゃいますが、できればママさんや働き世代、お子さんなどの若い方にも来ていただきたいと考えています。一般的に、ご高齢の患者さんは、歯の大部分が削られていたり神経を抜かれたりしているケースが多く、もっと若い時に介入していればもっと良い状態がめざせると思うからです。また、手遅れになってからお金をかけて治療しても、初期段階での治療に比べて得られるものは少ないと言えます。だからこそ早い段階で受診いただき、歯の健康にも関心を向けてもらえたらと思います。

天然の歯を残すことにも注力されていると聞きました。

はい。まずは抜歯を避けるために定期的なメンテナンスを実施し、早期発見・治療をめざします。そして患者さんご本人がきちんと歯を磨けるよう、丁寧なブラッシング指導を行います。歯の健康を保つには、患者さんの意識や努力も大切。私たちがどれだけ必死に治療しても、普段から十分に歯を磨けなければ結果は同じですので、ブラッシングが第一関門になりますね。治療に関しては、なるべく歯を削らない虫歯治療や精密な詰め物・かぶせ物治療を得意としています。ただし、加齢により奥歯を失っているなどの理由で残りの歯が少ない場合は、そのかぶせ物も長くは持ちません。歯の数が足りないと噛んだときの負荷がうまく分散されず、かぶせ物はおろか天然の歯もすぐに駄目になってしまうのです。そこで当院ではインプラントによって欠損部を補い、噛み合わせのバランスを整えることを図ります。

インプラント治療が、歯を守ることにつながるということでしょうか?

岡田泰典先生 岡田歯科医院4

まさにそのとおりで、欠損部を補いスムーズに噛むことができれば、一つの歯にかかる負担を軽減することにつながるというメリットがあります。「歯を残す」が基本コンセプトではあるものの、そのためにはインプラント治療も必要というのが私の考え方です。治療が高額ということもあり、大多数の方は「インプラントがどれだけ長持ちするか」に着目するでしょう。しかし、私は「インプラントを犠牲にしてでも、お金をかけてご自身の歯を守りましょう」という方針のもとで治療を行っており、その旨を事前にしっかりご説明しています。インプラントを長持ちさせるよりも、患者さんの歯を5年、10年と守るほうがよほど大切。結果的に歯を残せるようトータルな視点を持ち、より良い治療をめざして日々研鑽しています。

歯科医院は治療ではなくメンテナンスで行くところ

診療で心がけていることを教えてください。

岡田泰典先生 岡田歯科医院5

当院のスタンスとして、治療を行うか否かやその内容は患者さんに決めていただいています。ご本人がよくわからないままの状態で治療することは決してないですね。これは自分自身の問題を人任せにせず一緒に考えてほしいという気持ちからで、患者さんが迷わず足を踏み出せるよう、こちらからはできる限りの説明をいたします。こうしたポリシーのもとで診療しているからこそ、じっくり話し合った結果、ご納得いただけなかった場合は当院での治療を無理強いすることもありません。時間をかけて最善の治療をご提供したいという思いが、時にご要望に沿えない理由となってしまうかもしれませんが、どうかご理解いただけますと幸いです。

現在の診療の礎となっている、勤務医時代の思い出もお聞きします。

勤務医時代に勤めた歯科医院ではかなり高度な診療を行っており、院内には先進の機材が常にそろっているような状態でした。それらを自由に使っていいと言われていたため、トライアンドエラーを繰り返しながら経験を積んでいきましたね。院長先生は非常に勉強熱心な方でしたので、海外に行く際もついていき、たくさんのセミナーや勉強会に参加させていただきました。頑張っている先生方とコミュニケーションを取る中で、大きな学びを得られましたし、私も自然と患者さんのためにより質の高い診療をと考えるようになっていったように思います。

今後の展望と、読者へのメッセージをお願いします。

岡田泰典先生 岡田歯科医院6

当院では「目の前の患者さんを治療したい」という思いのもと、日夜修練に励んでいます。私たちが取り組んでいる治療や診療姿勢に患者さんが反応・共感し、クリニックに足を運んでもらえるのなら、これほどうれしいことはありません。現在は新患もご近所にお住まいの方が大半ですが、今後はもっと広い範囲からも患者さんに来ていただきたいですね。あと、歯科医院は今や治療するところではなくメンテナンスに行くところだということを、可能であればお子さんのうちから伝えたいと考えています。医療機関と治療はイコールと捉えられがちなので、そのイメージを変えられたらベストです。治療が必要な段階ではなく、歯が健康なうちから予防意識を高く持ち、こまめな受診を心がけましょう。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インプラント治療/40万円~、セラミックを用いた補綴治療/詰め物:3万円~、かぶせ物:8万円~

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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