中島 雅子 副院長、中島 林太郎 院長の独自取材記事
中島内科小児科医院
(世田谷区/学芸大学駅)
最終更新日:2026/06/16
小児科医として半世紀以上のキャリアを持つ中島雅子副院長。循環器内科の専門家として大学病院で高度な治療技術を学んできた中島林太郎院長。母と息子がお互いの専門性を生かし、内科と小児科の両方を提供する「中島内科小児科医院」。夜7時まで診療を行い、仕事帰りの受診や保育園帰りの受診にも対応。親子を同時に診ることができる体制が、忙しい子育て世代にも心強い存在だ。地域に根差したスタッフとともに、赤ちゃんから高齢者まで気軽に相談できる雰囲気をつくり続ける2人に、地域医療に取り組む熱い思いを聞いた。
(取材日2026年5月20日)
小児科・内科診療を通し、半世紀以上地域の健康を支援
まず、こちらのクリニックの成り立ちを教えてください。

【雅子副院長】私は「人の役に立てる仕事をしたい」と決意して医師の道を選び、小児科医として地域のお子さんの健康を守るために、1971年に当院を開院しました。当時は今では想像できないほどのベビーブームで、多くの患者さんからの信頼もいただき、私一人では手が足りなくなりました。当時、夫は大学で医師の卵を育てる大切な仕事に就いていたのですが、一緒に当院で小児科と内科の診療に携わってくれました。
【林太郎院長】その後、父が亡くなり、2022年に院長職を継承しました。今は2人で地域の患者さんの診療を行っています。
林太郎院長は、内科、循環器内科が専門とのことですね。
【林太郎院長】僕は東邦大学卒業後、東邦大学医学部附属大橋病院の第三内科に入局し、循環器内科を専門に経験を積み、心臓のカテーテル治療やICUの重度の心不全の患者さんなども担当していました。今でも毎週、非常勤講師として大学病院での診療を担当しており、先進の医療を経験できる場があるので、よい緊張感を持てています。また、現在はどこの医学部でも専門性を突き詰めるのが主流ですが、僕が学んだ頃は内科全般を経験でき、消化器内科や呼吸器内科、血液内科の研鑽も積んだことが、開業してとても役立っており、地域医療に還元できていると感じています。
クリニックとしてはどのような特徴がありますか?

【林太郎院長】親御さんとお子さんを同時に診ることができるのが一番の強みです。小児を診ない内科の先生も多い中、当院ではご家族で一緒に受診していただけます。また夜7時まで診療していますので、お仕事の帰りや、保育園のお迎え後にそのままお子さんを連れて来院することも可能。予防接種や乳幼児健診は予約制で対応しており、炎症の程度を早期にチェックする検査や心臓の超音波検査、不整脈が疑われる場合の24時間ホルター型心電図検査など、必要な検査を組み合わせた診察体制も整えています。
小児の発達相談から循環器診療まで、気軽に相談できる
診療の際に大切にしていることを教えてください。

【雅子副院長】とにかく患者さんに誠心誠意尽くし、誠意のこもった言葉でお話しすること。これは夫が身をもって貫いたことでもあります。小児科では、どういうわけか私は小さい子に好かれるんですよ。どこのクリニックでも泣いてしまうというようなお子さんも、私にはおとなしくしてくれることが多く、そんな時「まだまだ頑張らなくちゃ」と思いますね。
【林太郎院長】患者さんの話をよく聞いて、メンタル的な部分もしっかりと診ることです。このような診療姿勢は、知らず知らずのうちに母や亡き父を参考にしているのかもしれません。今も、母と患者さんのやりとりを見ていると「なるほど」と思うことがあります。プライマリケアの一番の目的は、地域の方の重大な病気を見逃さず、できるだけ早く発見すること。開業医は、医学的に正しいことを一方的に押しつけるだけでは成り立たない。地域医療は本を読んだだけではわからないことが多々あると実感します。
お子さんの成長で気になることがあるときも相談できますか?
【雅子副院長】もちろんです。お子さんの成長は長い目で見ることも大切で、歩くのが少し遅いといった発達の心配も、時間の経過とともに改善するケースが多くあります。核家族化が進む今、親御さんとお子さんが一対一で過ごす中で、よそのお子さんと比べて不安になってしまうこともあるでしょう。そんな時こそ、一人で抱え込まずに気軽に相談していただきたいと思います。スタッフも子育て経験豊富な地域のお母さん方ばかりですから、ちょっとした不安にも寄り添えるのではないでしょうか。
循環器診療で気になることはありますか?

【林太郎院長】スマートウォッチのデータをきっかけに来院される方がたまにいらっしゃいます。ただ、ああいったデータに振り回されすぎないことが大切で、実際に不整脈があるかどうか、危険性があるかどうかを医師の目で確認することが重要です。不整脈だからといって必ず悪いものではありませんし、心配なら気軽に来ていただいて、どういう状態なのかをきちんと確認しましょう。また、高血圧症や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病を放置すると、動脈硬化が進み、心臓疾患や脳疾患につながることも。健診などで異常を指摘されたらぜひ受診してください。
長年培った信頼を礎に、安心のきっかけを提供
働き盛り・子育て世代が気をつけたいことはありますか?

【林太郎院長】30〜40代は比較的元気な世代ですが、お子さんから風邪やおなかの不調をもらうことも多く、ご自身の受診が後回しになりがちです。健診の結果を放ったらかしにしてしまう方も多いのですが、この年代は生活習慣の見直しでデータが良くなりやすく、高血圧症や高脂血症・糖尿病なども、薬が必要になる前に対処できる可能性があります。忙しくてストレスが多いと血圧が上がったり、糖尿病のデータが悪化したりすることもありますので、気になる数値があればまず気軽に相談していただければと思います。
今後の展望を教えてください。
【雅子副院長】私の夢は「生涯現役」です。過ぎてしまえばなんでもなかったと思えることも、渦中にいる時は深刻に感じてしまうもの。そんなとき、少しでも安心のきっかけを提供できたらうれしいですね。地元に溶け込んだ当院ならではのリラックスできる環境だからこそできることもあると感じています。
【林太郎院長】専門的な知識を深めながら、「町のお医者さん」として地域医療に貢献したいという思いは変わりません。これまでどおりしっかりやっていくこと、それに尽きます。日々の診療を慎重に行い、誠意を尽くし、父と母が築いてきた信頼をさらに深めていけたらうれしいですね。
最後に、読者に向けてメッセージをお願いします。

【雅子副院長】予防接種や乳幼児健診はもちろん、ちょっとした体の不調でも、まずは気軽にいらしてください。病院が苦手で泣いてしまうようなお子さんも、遠慮なくお連れいただきたいですね。患者さんに誠心誠意向き合うこと、それが私のモットーです。足を運んでくださる方がいる限り、これからも変わらず診療を続けていきたいと思います。
【林太郎院長】気になることがあればまずご相談ください。日常的な症状はもちろん、何科を受診すれば良いかわからないといったケースも、まずは来ていただけたらと思います。実際にどのくらいのリスクなのか、安心できるものなのかを確認した上で、一緒に対応を考えていきましょう。健診の結果、スマートウォッチのデータ、お子さんの発達の不安、なんでも構いません。今のうちからきちんと向き合うことが、これからの長い人生にとっての一番の備えになると思っています。

