顎の関節を正しい位置に
美しさと噛み合わせを重視した矯正治療
ひろ矯正歯科クリニック
(横浜市港北区/新横浜駅)
最終更新日:2023/11/24


- 自由診療
装置が目立ちにくい舌側矯正やマウスピース型の装置など、日々進化を遂げている矯正だが、矯正後の歯並びと噛み合わせを長く維持するために重要になってくるのが顎の関節の位置だという。もともとの骨格異常や、噛みやすい位置で噛み続けたことで顎の関節の位置がずれている人は少なくなく、そのままの状態で歯列を整えても、土台となる顎の関節が正しい位置で固定されていなければ、時間がたつにつれ歯並びや噛み合わせに影響を与えてしまうことになるという。そこで、歯並びと噛み合わせだけでなく、顎関節や顔貌、歯周組織まで考慮した矯正に力を入れ、審美性と機能性に配慮した矯正を提供している「ひろ矯正歯科クリニック」の竹下寛院長に、同院の矯正について話を聞いた。
(取材日2021年7月2日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q噛み合わせを重視した矯正とは、どういったものでしょうか?
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A
一見、歯の噛む位置は合っているようでも、顎の位置を正しい位置に誘導し噛んでみると実は不正咬合だということがあります。そのままの状態で矯正を行うと、噛む位置が安定せずに次第に歯がすり減ったり、顎関節の変形やずれが生じてしまい、矯正した歯並びが元に戻ってしまいます。そういったことが極力起こらないようにするには、まず顎の関節を正しい位置に整えることが重要になってきます。歯科用CTや咬合器を使って3次元的に顎関節を検査し、ずれが大きい人や関節に問題がある場合は、最初にスプリントと呼ばれるマウスピース型の装置で顎の位置を安定させてから歯列矯正を開始していきます。
- Q矯正前に歯科用CTなどを使い念入りに検査するのはなぜですか?
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A
歯の噛み合わせや顎の関節が整っていないと、全身のバランスにも影響し、体調不良へつながる場合もあります。美しく機能的な歯並びをめざすには正確な診断が欠かせないため、歯科用CT(コンピューター断層撮影装置)を使用して顎を3次元的に検査していきます。エックス線では確認が難しかった歯の根の長さや形、歯を支えている骨の厚み、上顎、下顎のゆがみ、さらに顎関節部の形や関節の頭の骨に対する位置などもわかります。
- Q目立ちにくい矯正装置にはどのようなものがありますか?
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A
透明のマウスピース型装置を使った矯正や、歯の裏側に装置をつける裏側矯正などがあります。特にマウスピース型装置による矯正は、1日20〜22時間の装着が必要ですが、装置が透明で目立ちにくく、食事やブラッシングの時は装置を取り外せるので衛生的です。ブラケットをつけるのが難しいほど噛み合わせの深い人も使用できるといったメリットもありますが、歯並びの状態によってはマウスピース型装置の矯正が行えない場合もありますので、まずはカウンセリングを受けていただくことをお勧めします。このほか一般的な矯正でも、透明のブラケットや白いワイヤーといった装置を使用することで、目立ちにくくすることも可能です。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1問診票の記入と口腔内の写真撮影
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問診票を記入した後、まずは検査のための口腔内写真の撮影をする。歯科衛生士が多数のアングルからもれなく撮影して口腔内の詳細をチェック。これらは今後の適切な治療方針を決定するための重要な資料となるそうだ。
- 2歯並び、虫歯や歯周病の有無など口腔内の状態を確認
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撮影した写真に加え、実際に竹下院長が口腔内の状態をチェックしていく。現在の歯並び、顔貌や噛み合わせ、顎の骨のバランスなどを確認していくが、その際、虫歯や歯周病などがないかも同時に診ていくそう。まずは自分の歯並びや噛み合わせを知ることが大切ということで、患者からの歯や矯正に対する悩みなども聞きながら進めていく。
- 3カウンセリングで治療方法や装置について教わる
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口腔内の状態をひと通り確認し終えたところで、カウンセリングへ。安心して矯正に臨めるように30分〜40分ほどの時間をかけ、これまでの症例をもとに矯正法や装置について説明。費用についての詳しく説明も聞くことができる。同院ではここまでがカウンセリングの対象となり、ここまでの内容で矯正を開始するかどうか最終的に判断をすることになる。
- 4矯正をすることが決まったらさらに精密検査を実施
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より正確な診断を行うために、再度、顔面と口腔内写真を撮影し、エックス線および歯科用CTで顎顔面を撮影するほか、3次元的に顎の運動や噛み合わせを診ることのできる咬合器を使って顎の状態を細かくチェックし、歯型も採る。すべての検査が終わったら結果を患者ごとにファイルにまとめる。オリジナルファイルを作ることで、患者も自分の口の中の状態がわかりやすく、診療の方向性も明確になるという。
- 5矯正法の説明を聞き、矯正プランと装置を決定
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これまで検査した口腔内・顔面写真、歯型模型や咬合器、CT撮影画像などを分析し、どのような矯正が適切か説明を受ける。患者の希望を聞き、質問や不安などを一つ一つ解消して矯正法を選択していく。次に使用可能な装置を提示してもらい、生活習慣なども考慮しながら矯正装置を決定。どの矯正法を選ぶかによって装置が限定される場合もあるという。
自由診療費用の目安
自由診療とは舌側矯正/74万8000円~、マウスピース型装置を使った矯正/66万円~ (税込み価格)
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。