全身の健康や生活の質まで考える
マウスピース型装置を用いた矯正
春藤歯科医院
(神戸市垂水区/舞子駅)
最終更新日:2025/01/16


- 自由診療
美しい歯並びを手に入れるための手段として、今や一般的になりつつあるマウスピース型装置を用いた矯正。従来のワイヤーを用いた矯正より手軽に始められるとあって、中高年から果敢にチャレンジする人が増えている。さらに近年になり、顎の位置や噛み合わせが全身の健康にも影響するという側面にも注目が集まり、矯正を検討する患者も増えつつあるという。そうした全身との関わりに早くから着目するのが「医療法人社団 春藤歯科医院」の春藤泰之院長。構造医学や整体的な知識も豊富な春藤院長に、マウスピース型装置を用いた矯正のあまり知られていないメリットや期待できる効果、適応年齢や矯正の流れなどについて詳しく解説してもらった。
(取材日2024年1月23日)
目次
正しい噛み合わせと顎の位置の実現をめざし、健康へつなげていくことが最大の目的
- Q噛み合わせと全身の健康には深い関係があるそうですね。
-
A
▲歯並びや顎の位置を正しいところへ導き、全身の健康を促す
歯の噛み合わせと体は密接に関連しており、歯並びや顎の位置が正しくなければ全身にさまざまな悪影響が生じる恐れがあります。頸椎の角度がずれることで動脈などが圧迫されて左右差が生まれ、最終的には脳への血流が阻害されて慢性的な片頭痛や肩凝りといった不定愁訴の原因になるケースもあります。噛み合わせが整うことで、全身の力のかけ方や呼吸の仕方なども変わり、スポーツでのパフォーマンス向上、勉強や仕事への集中力、睡眠時無呼吸症候群の改善などにつながるなど、数多くのメリットが期待できます。これらを実現するために有用な手段の一つが、マウスピース型装置を用いた矯正です。
- Qどのようにして噛み合わせを整えていくことをめざすのでしょう?
-
A
▲「正しい顎の位置」というゴールをめざし治療を行う
まずは体のずれのチェックから始めます。立った状態で奥歯を噛み締めてもらい体や腕などを押してみると、体のバランスが悪いかどうかがわかります。こうして体感すれば誰もが納得しやすいでしょう。その後に可能な範囲で頸椎や胸椎、仙腸関節などのずれを確認し、本来あるべき顎の位置を口腔内スキャナーで記録します。その正しい位置をめざして歯を並べていくのが当院の矯正の基本となります。マウスピース型装置を用いた矯正は、決められたレールの上を目的地に向かって進むような予測性の高い矯正が望めます。従来のワイヤー矯正にはできない、マウスピース型装置を用いた矯正ならではの特徴といえるでしょう。
- Q矯正はどのような流れで進めていきますか?
-
A
▲カウンセリングにて丁寧に悩みをヒアリングし、治療を進めていく
初診ではカウンセリングで一番気になっていることをお聞きし、エックス線写真や口腔内スキャンで矯正後のイメージを簡単に確認してもらいます。矯正を希望される方にはさらに精密なデータ採取や検査を行い、細かな3Dシミュレーションに基づいて矯正計画を立ててマウスピース型装置を発注。装置が届けば矯正がスタートし、少しずつ装置を交換しながら歯を動かしていくことをめざします。その間、チェックとメンテナンスのために定期的に通院していただきます。装置は自分で着脱できることもあって手軽に始められますが、1日の装着時間は必ず守ってください。また矯正終了後も、後戻りを防ぐための保定といわれる期間が必要となります。
- Q若い人のイメージがありますが、何歳頃から始めるべきですか?
-
A
▲長い人生を健康に過ごすためにも、悩みがあれば相談を
顎の正常な発育を促すという意味では、小児のうちからアプローチするのが理想的です。しかし成人になってから始めても決して遅いということはなく、中には70歳で矯正を始める方もおられます。人生100年といわれる時代、寝たきりにならないためには健康な足腰が必要。そこには顎の位置や噛み合わせが大きく関わるため、中高年になって矯正を検討し、残りの人生を健康に過ごしたいという方が増えています。若いうちからやっておけばと後悔される方もおられますが、今後の人生をしっかりと考えて矯正に取り組む姿勢は実に立派だと思います。女性の場合は特に審美的なメリットを求める方もいますが、ぜひ一度ご相談いただければと思います。
- Q矯正を考えている人へ向けたメッセージをお願いします。
-
A
▲「健康を追求していくことで、おのずと美も宿る」と語る院長
日本人の平均寿命はどんどん延びていますが、老後に寝たきりになって自分の足でトイレに行けないなどといったことがないよう、健康寿命の延伸をめざすことも大切ではないでしょうか。健康な足腰を維持するためには、やはり適切な顎の位置、噛み合わせも重要なことの一つで、歯列矯正には大きな意義があると私は考えています。見た目だけを考えて歯を並べてしまうと気道が十分に確保できず、息苦しい日々を過ごすことにもなりかねません。美と健康を考えるなら、やはり健康を優先してお考えください。健康にはおのずと美が宿ると考えます。口腔内と全身の健康を保ち、末永く快適な人生を送ってください。
自由診療費用の目安
自由診療とはマウスピース型装置を用いた矯正(成人)/87万円~、マウスピース型装置を用いた矯正(小児)/43万円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。