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島崎 賢仁 院長の独自取材記事

さぎぬま脳神経クリニック

(川崎市宮前区/鷺沼駅)

最終更新日:2022/10/11

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鷺沼駅からすぐのメディカルモール内にある「さぎぬま脳神経クリニック」は、頭痛やめまい、物忘れ、しびれなど、脳のさまざまな症状に対応するクリニック。MRIやCTをはじめとする充実の検査設備とウェブ予約システムやウェブ問診の導入など、質の高い診療を提供する環境だけでなく、患者の受診しやすさにも配慮しているのが特徴だ。脳神経外科が専門の島崎賢仁院長は、ホスピタリティーを大切にした診療を心がける紳士的な印象のドクター。脳梗塞や脳動脈瘤の早期発見につながる脳ドックや検診、脳卒中の発症原因ともなる生活習慣病の治療にも注力している。「困ったときに頼りにされるクリニック」をめざし地域に根づいてきた同院。2022年に開院から15周年を迎えた同院について、脳疾患やその治療についてなど島崎院長に話を聞いた。

(取材日2022年5月24日)

危険な頭痛を見分け、慢性的な頭痛にも対応

どのような患者さんがいらっしゃいますか?

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患者さんは頭痛や物忘れ、めまい、しびれなどを訴えて来院されますが、中でも最も多いのが頭痛の患者さんです。頭痛には、片頭痛や緊張型頭痛などがありますが、中には何らかの腫瘍が原因となっているようなケースもあります。頭痛は、いずれ治るだろうと市販の薬を飲みながら我慢している方も多いと思いますが、脳神経外科を受診すると、原因がわかって症状の緩和につながるケースもあります。お役に立てることも多いはずですから、慢性的な頭痛にお悩みの方は、我慢せずに相談してもらいたいですね。

頭痛の治療について教えてください。

まず、問診や頭痛チェックシートを用いて、どのタイプの頭痛に当てはまるのかを絞り込みます。慢性頭痛の人で多いのは片頭痛か首や肩の凝りなどからくる緊張型頭痛、群発頭痛などもよくある頭痛の一つです。MRI検査などを用いた精密検査を行い、危険な頭痛を見分けることが一番大事なことですが、それだけでなく、長く通院する慢性的な頭痛がある方、自分に合う治療法が見つからずに困っている方に困り事やつらいところを聞き、どういうタイプの頭痛なのかを診断し治療していくことが、頭痛を専門とする医師の使命だと思っています。片頭痛で悩んでいる患者さんには、ここ最近で片頭痛治療が大きく変わったことを知ってもらいたいですね。頭痛の原因物質CGRPに作用する注射タイプの片頭痛予防薬は用法の異なる3種類の製剤があり、患者さんのニーズに合わせて選ぶことができます。頭痛の痛みを和らげるための頓服薬も新薬が出てきて期待されています。

脳神経外科を掲げるクリニックは少ないのでしょうか?

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個人病院として脳神経外科を標榜するスタイルはあると思いますが、検査部門を充実させつつ診療所のスタイルをとっている例は珍しいと思います。診療内容に関しても、当院では、外科的な部分のみならず内科的な部分もカバーしています。脳外科が脳や脊髄、末梢神経の病気である脳腫瘍や、くも膜下出血、脳出血などの外科的手術治療を中心にしているのに対して、神経内科は脳、脊髄、末梢神経の病気の診断や薬物治療などが中心となります。その中には脳卒中やパーキンソン病、アルツハイマー病、神経難病なども含まれます。しかし実際の病気には脳外科と神経内科の両方にまたがっているものも多いので、当院では脳外科、神経内科の領域に関係なく「同じ脳の疾患」としてすべてを診ています。開院から15年を迎え、予防を含めて気軽に通える存在をめざすという開院当初の思いは徐々にかなえてこられたのではないかと思います。

脳ドック、検査・検診に注力し脳疾患の予防に貢献

こちらは検査設備を充実されていますね。

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当院では入念な検査と正確な診断を行うために設備を整えています。まず、クリニックでは少ない高磁場MRIやマルチスライスCTを導入しています。これは、従来の機器よりも画像が鮮明で、大学病院などで受けるものと変わらないレベルの検査ができます。通常、大学病院での検査となると何度か通院する必要があり、待ち時間が長くなってしまいがちですが、当院ならばその日のうちに検査を実施し、すぐに結果をお知らせすることもできます。ほかにも、頸動脈エコーや血圧脈波検査装置、メタボリック症候群検査用のCTなどの機器も導入し検査環境の充実を図っています。

脳ドックや各種検査、健診にも力を入れていらっしゃいますね。

脳ドックの大きな目的は、くも膜下出血の予防です。脳動脈瘤という血管のこぶが破裂して起こる病気ですが、実際に出血がないと症状が現れることはありません。つまり破裂する前は自覚症状がないんです。そのため、血管のこぶを早期に発見し治療する必要があります。脳ドックでは、脳卒中の原因となる動脈硬化のリスクを調べることもできます。脳の健康にさまざまな影響が出始める40歳を超えたら、まず一度は脳ドックを受けることをお勧めしています。また、血圧脈波検査なども行っています。これは血管年齢を調べる検査で、血管年齢が実年齢よりも高く出ると動脈硬化が進んでいるということですから、脳卒中や心筋梗塞を起こすリスクが高くなります。

地域にとってどのようなクリニックでありたいと考えておられますか?

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大学病院に勤務していた頃は入院治療や救急医療がメインで、その中で脳神経外科の医師は限られた人数しかいませんから、どうしても退院後のアフターケアを行う外来診療が不十分になってしまっていました。初診の患者さんの話を十分に聞けず、検査にも非常に時間がかかるという現実もあります。じっくりと話を聞き、すぐに検査をすることができて、術後のフォローアップも請け負えるクリニックがあれば、と考えてそこをめざしてきました。総合病院と地域のクリニックが機能分化し病診連携をすることできちんとした役割分担ができれば、患者さんにとってもメリットになります。当院は先進の機器をそろえていますから、他院から検査依頼を受けることもあり、入院治療が必要かどうかの判断も早い段階ですることができます。開院当初に理想としていた連携体制が確立されてきていると実感しています。

頼りにしてもらえるクリニックをめざして

医師を志したきっかけを教えてください。

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小さい時は体が弱く、頻繁にかかりつけ医のところに通っていました。手術を受けたこともあります。そのため医療機関が身近だったことや、自分の病気が治るという感動を味わったことから、「人を助けたい」という気持ちが漠然と芽生えたのだと思います。具体的に医師を志そうと思ったのは高校に入る頃です。ちょうど「人って何だろう」「自分って何だろう」と考えることが多い年頃で、「自分が自分である」「人が人である」ために重要な脳という器官にすごく惹かれました。そこで、脳を勉強するために医師になろうと明確に思うようになりました。

診療で大切にしていることを教えてください。

ホスピタリティーを持って、患者さんを温かく迎えることですね。脳梗塞やくも膜下出血でも歩いて来院する方もいるので、患者さんの様子や動きにも目を配り、緊急性の高い方は早急に検査を受けられる環境を整えています。また、脳卒中の原因ともなる動脈硬化を引き起こす生活習慣病の管理も行っています。食事や運動などのアドバイスをすることもありますね。わかりやすい説明を心がけ、病気や治療にしっかりと向き合ってもらえるように症状や治療法を丁寧に説明するようにしています。検査結果の画像や資料などを使って、専門用語ではなくわかりやすい言葉で納得してもらえるまで繰り返しお話しします。

読者へのメッセージをお願いします。

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脳の病気は早期発見が非常に重要です。そのため、普段から頭痛がある方でも「いつもと違う」「おかしい」といった違和感があるときは、様子を見たりせずに、すぐに医師の診察を受けるようにしてください。症状が出てから時間がたってしまうと、取り返しのつかないことになる可能性もあります。何もなければそれで安心していただけるので、市販の薬で痛みを我慢するのではなく、まずは受診してもらいたいですね。日本脳神経外科学会脳神経外科専門医資格を持つ専門家として、脳疾患の不安を抱えている方をサポートしていきたいと思っています。また、当院では、患者さんの待ち時間の軽減を考え、慶應義塾大学病院や聖マリアンナ医科大学病院などから非常勤医師を迎え2診体制で診療を行っています。ウェブの予約システムやウェブ問診なども導入し、受診しやすく困っている時に頼りにしてもらえるクリニックをめざしていきたいと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

【脳ドック】Aコース/5万5000円(問診、脳MRI、脳MRA、頸動脈エコー、身長・体重・BMI・血圧測定、採血・採尿、心電図) Bコース/3万3000円(問診、脳MRI、脳MRA)
このほか、動脈硬化やメタボリック症候群を診断するためのオプションもあります。
脈派図検査/2200円、頸動脈エコー/6600円、内臓脂肪CT検査1万6500円、頸部MRA/1万1000円

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