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杉山 伸也 院長の独自取材記事

池内クリニック

(川崎市麻生区/栗平駅)

最終更新日:2021/12/15

杉山伸也院長 池内クリニック main

川崎市麻生区、小田急多摩線の栗平駅北口駅前に「池内クリニック」はある。2006年の開業以来、地域の健康を見守り続けてきた。2021年10月より、クリニックの診療を担うのが杉山伸也院長。呼吸器内科の医師としての経験をもとに、さらに診療の幅を広げ、地域貢献をめざしている。「命に関わるものでなくとも、苦しい、痛い、痒いなどの苦痛を取り除くのが医師の役割と考えています。患者さんやご家族に寄り添う姿勢を大切にし続けたい」と語る杉山院長に、クリニックでの診療や今後の展望などについて、詳しく聞いた。

(取材日2021年10月23日)

呼吸器内科での経験を生かし、診療の幅をさらに拡大

新たに院長に就任されたのですね。

杉山伸也院長 池内クリニック1

はい。2021年10月1日、創始者である池内孝夫現理事長より当院の院長職を引き継ぎました。理事長のご子息であり、「新百合ヶ丘池内クリニック」の院長を務めていらっしゃる池内信人先生とは、大学医学部での同級生。そうしたご縁で今回のお話をいただきました。私自身、3年ほど前に長く所属してきた大学医局を離れ、埼玉県内の病院で勤務していました。病院での診療を続ける中で、こうしたクリニックでの診療に興味を持ちつつも、自身で一から開業するのは現実的に困難も大きいと感じていたところに頂いた機会であり、経験豊富な理事長と信人先生とともに協力しながらできるのであればぜひチャレンジしたいとお引き受けさせていただいたのです。

もともと開業志向はあったのですか?

整形外科ですが父が開業医として診療する姿を幼少期から目にしてきました。患者さんに喜ばれ、感謝されているさまを見て、地域の役に立てる仕事であることは肌で感じていましたから、いずれは自分もという思いはぼんやりと持っていたかもしれません。大きな病院では深刻な病気を抱えた患者さんを診ることが多く、痛みや苦しみ、痒みといった患者さんの苦痛は二の次、三の次となってしまうようなシーンもままあります。そうした環境でも私自身はできる限り患者さんやそのご家族に寄り添う姿勢を重要に考えてきており、こうしたクリニックの医療であればさらにそうした姿勢を大切にした診療を展開できると考えています。

院長のご専門は呼吸器内科と伺いました。

杉山伸也院長 池内クリニック2

理事長と信人先生は消化器内科をご専門とされていますので、呼吸器を専門とする私とは分野が異なりますが、私が加わることで、さらに診療の幅を広げることができると思っています。呼吸器内科では風邪などの身近な咳から肺炎まで、呼吸器に関わる疾患・症状を幅広く診療します。喘息や肺気腫などの慢性閉塞性肺疾患(COPD)など、日常的に症状をコントロールすることが必要な疾患も多くあります。また、循環器や耳鼻咽喉科領域との関わりで症状が出ていることも。当院ではこれまで専門診療を通して身につけた知見を生かしながら、患者さんを必要な医療へと導く入り口として、広くご相談を受けていきたいと思っています。

病気のみに注目せず、患者や家族に寄り添う医療を

どのような患者さんが多くいらしていますか。

杉山伸也院長 池内クリニック3

診療を始めて1ヵ月弱ですが、理事長の経験を頼って消化器分野で受診される方に加え、糖尿病や脂質異常症、高血圧などの生活習慣病を抱えていらっしゃる方が多いと感じています。これまで経験してきた専門医療とは少し質が異なる医療が求められますが、ゼネラルに重きを置いて、新鮮な気持ちで診療にあたらせていただいています。場所柄、近隣にお住まいの方の受診が多いのですが、この辺りはのどかでほのぼのとした空気感が魅力。長くお住まいの方はもちろん、駅に近い優れた住環境と都会へのアクセスの良さから、新たに移住された比較的若い世代の方も多くいらっしゃいます。そうした皆さんにとって必要な医療を提供し、当院の診療を通して地域活性化に貢献していければと考えています。

診療の際に心がけていらっしゃることはありますか。

病気のみに注力するのではなく、患者さんご自身を診るように心がけています。病気のみに注目してしまうと、どうしても患者さんが感じていらっしゃる苦しさや痛み、痒みといった苦痛への視点が欠落してしまいがちになります。私たち医師の大切な役割は患者さんの苦痛を取り除くことであるというのが私の考えです。治療はもちろん、声がけといったコミュニケーションも通して、少しでも患者さんに寄り添い、その苦痛を楽にして差し上げることができればと思いながら、日々診療にあたっています。

これまでの経験を通して、心に残るエピソードはありますか。

杉山伸也院長 池内クリニック4

呼吸器内科は、生命の最後の局面に立ち会うことも少なくない診療科です。肺がんなどの重篤な病気で、残念ながら命を落としてしまう患者さんも多く拝見してきました。そんな中で、ご家族から「亡くなってしまったことは残念だが、最期を先生に診てもらえて良かった」などとお声がけをいただいた時のことは心に残っています。命を救うことができなかったことはもちろん無念なのですが、常日頃から大切にしている寄り添う姿勢が、患者さんはもちろんご家族にも届いたと感じられたことで、小さな救いを得ることができたのです。

院長が医師を志されたのは、やはりお父さまの影響ですか。

私が幼い頃から父が開業医として地域医療に全身全霊を注いでいた姿が目に焼きついていたこともありますが、私が大学へ進学する前に兄が実家の整形外科医院で父とともに働くようになったことも大きな刺激となりました。父や兄の仕事を身近に感じることで、自分が医師になった場合に将来どのようなことができるだろうかと、具体的に考えるようになりました。また、父や兄と別の分野を専門にすることで、家族内でも医療について多角的に会話ができることが理想と考え、内科を将来の道にすることを決めました。

築き上げられた信頼を大切に、さらに広く地域貢献を

どのような学生時代を過ごされましたか。

杉山伸也院長 池内クリニック5

学園祭の実行委員長を務め、組織をまとめる大変さなどを経験させてもらいました。学内のこととはいえ、祭りの運営には人もお金も大きく動かす必要があります。各所の人々と協働して一つのイベントを成功へと導くことを通して、さまざまな学びがありました。今でも母校の学園祭に顔を出すことがあります。新型コロナウイルス感染症の流行を受けて、ここ数年こうした学内イベントは縮小傾向にあったようですが、ぜひ復活させてほしいと思いますね。

休日に気分転換や健康づくりのためにしていらっしゃることはありますか。

家でじっとしているよりは外に出るほうが好きで、休日は主に出かけています。とはいえ長い休みは取れませんので、近郊の海や山に行くなどして過ごしています。歩くことも好きで、朝1〜2時間歩くついでにおいしいパン屋さんなどに立ち寄ることも。「やらなきゃ」と思うと続きませんが、「ついでにおいしいものでも」というような気軽な気持ちで始めれば、意外と継続も苦にならないものです。

今後の展望を教えてください。

杉山伸也院長 池内クリニック6

一般内科に加え、消化器分野でも築いてこられた信頼を維持するよう、理事長、信人院長とも協力しながら努めていきたいと考えています。さらに、私の専門である呼吸器についてもご相談いただけるよう、クリニックとしての守備範囲を拡大していければと思います。理事長は長く診てこられた患者さんの今後も見据え、訪問診療に軸足を移したいという意向をお持ちなので、その辺りもサポートしていきたいですね。

読者に向けて一言メッセージをお願いできますか。

院長として1ヵ月ほど診療させていただき、改めて理事長への皆さんの信頼を実感いたしました。クリニックの歴史に新たに加わる機会をいただき、質の高い医療で皆さんのお役に立てればと思っています。人間としても、医師としても心から尊敬できる池内理事長や信人院長とともに地域貢献できることをうれしく思います。何かお困りのことがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。

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