呼吸や姿勢、体幹から改善をめざす
将来へ向けた子どもの口腔育成
福嶋歯科医院
(鳥取市/鳥取駅)
最終更新日:2026/10/30
- 保険診療
子どもの頃からの予防歯科の重要性が広く知られるようになり、むし歯のある子どもの数は年々減少傾向にあるそうだ。一方で、新たに指摘されているのが「しっかり噛めない」「いつも口をポカンと開けている」といった“口の機能”に関する問題だ。鳥取市にある「福嶋歯科医院」の福嶋由梨院長は、「地域の学校で健診をしていても、口腔機能に気になる点がある子がとても増えたと感じている」と警鐘を鳴らす。口腔機能が正常に発達しないと、顎の骨の発育や歯並びに支障が出たり、将来のむし歯や歯周病のリスクが高くなったりする可能性もあるという。それを予防するために、幼少期から取り組むべき「口腔育成」について詳しく聞いた。
(取材日2026年10月16日)
目次
子どもの口腔の正常な発育を促し、未来の口と体の健康を守る
- Q小児歯科と口腔育成に注力しているそうですね。
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A
▲同院では「お子さんの将来の財産にしてほしい」と口腔育成に注力
はい。当院は父が開業してからもうすぐ50年を迎えますが、通院してくださる患者さんのお口の状態をずっと見守り続けてまいりました。その中で「予防歯科をスタートする段階が早いほど、歯と口の健康を守り続けやすい」と実感し、小児歯科にも注力したいと思うように。そのためには、むし歯をはじめ、悪い状態になりにくい口の環境をつくることが大事だと再認識し、その考えをもとに始めたのが“口腔育成”でした。幼少期から口の機能をしっかりと育てていき、健全で管理しやすい状態にしていくことで、将来にわたって健康な口腔環境を維持することを目的としています。治療や歯の矯正治療などの手を加える必要がない状態をめざします。
- Q健全な歯と口を育成するためには、どうすればいいのでしょう?
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A
▲図や写真などを用いながら丁寧に説明を行う
口腔の発育には、生活習慣が大きく関わっています。呼吸、食事の取り方・内容、姿勢など、毎日の習慣の積み重ねが歯並びや噛み合わせに影響しているのです。例えば、「口呼吸の癖があってお口がいつもポカンと開いている」といった場合、唇を閉じる力が発達せず弱くなり、歯が力の弱いほうに動いていくことで出っ歯になりやすくなってしまいます。ほかにも「姿勢に前後左右の偏りがないか」「舌の位置が正しい場所にあるか」といった点も、重要なポイントで、実は歯と口の状態はさまざまな要素からつくられています。そのため、歯や口だけではなく、全身の状態を見ながらそのバランスを正常にすることがとても大切になります。
- Q一人ひとりに合う口腔育成のために、大切にしていることは?
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A
▲来院のたびに口と歯の写真を取り、変化・改善点を共有する
お子さんの骨の発達や歯の生え替わり具合を検査して、口の状態を把握した上で、目標とその道のりを考えます。めざしたい理想の状態に近づくために「どういう方法で、どんな工程で進めていくべきか」を話し合います。お子さん本人に関心を持ってもらうことはもちろん、保護者にどこまでサポートしていただくかも非常に大事で、生活環境や、口腔ケアにかけられる時間などにも考慮しながら、そのおうちに合った方針を検討します。治療の中で何より大切にしていることは「成果を感じてモチベーションを上げてもらうこと」。そのために写真を撮って口の変化を見比べたりして、続けて良かったと思ってもらえるように心がけていますね。
- Q治療が終わった後も、継続的なサポートを受けられますか?
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A
▲年齢や状況に合わせたケアやアドバイスを行い、継続的にサポート
もちろんです。治療が終わった後の良い状態を維持し続けるためには、定期健診やメンテナンスなどの継続的サポートが大切だと考えています。お子さんが大きくなると、長く口を開けられるようになったり、歯が全部生え替わったりして、成長に応じてできる施術が増えていきます。重要なのはその場限りではなく、その時に合わせたケアを続けていくことです。より良い状態をつくること、それを長く維持することが目標です。忙しい中、おうちでのケアや通院をしていただくので、「あの時に頑張って通ってよかったね」と実感していただけるようにスタッフみんなでサポートしていきます。
- Qお子さんを診療する際に工夫していることはありますか?
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A
▲リラックスして通えるようにスタッフ全員で創意工夫している
初めて歯科に来た低年齢の子は、慣れない雰囲気に不安になることもあります。ですので、親御さんの定期健診の時などに、あらかじめお子さんの好きなものをお聞きして準備しています。例えば、恐竜が好きな子のために、床に診療室まで続く恐竜の足跡をつけてみるといったふうに、その子が楽しんで通うことができて、興味を持って診療室まで来てくれるように工夫しています。あとは、お子さんが「できた!」と言えるポイントを探してたくさん伝えることも大切にしています。「ここは怖くない」と安心して通ってもらい、「今日は治療用の椅子に座れたね」「口を3秒開けられたね」と、できることを少しずつ増やしていけたらと思っています。
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

