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松尾 孝俊 院長の独自取材記事

松尾内科クリニック

(世田谷区/桜新町駅)

最終更新日:2019/08/28

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誠実さと謙虚さ、そして穏やかさを魅力としながらも、医療に対する熱い思いを内に秘めたドクターがいる。桜新町駅から徒歩6分の場所にある「松尾内科クリニック」院長・松尾孝俊先生だ。一つ一つの診療に誠心誠意携わり、常に迅速かつ的確な診断・治療を心がけるのが松尾先生のポリシー。こうしたスタンスが評判を呼び、患者が増える中、それでも丁寧さを欠くことはない。一方、自ら専門とする腎臓については、全身のほぼすべての臓器に関わるとして、大学病院で長年培ってきた知見をフル稼働させながら治療にあたっている。今回は開業10周年という節目に、あらためて松尾先生が思い描く「心通う医療」の本質に迫った。
(取材日2017年9月28日)

工学部から一転、医学部へ

開業から10年がたちましたが、振り返ってみて感じることはありますか?

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あっという間の10年でしたね。その間、たくさんの患者さんがご家族とともに、当院をかかりつけにしてくださるようになりました。高齢により通院が難しくなった患者さんも増えてきたように思います。一方で、小さかったお子さんが成長していく姿を見届けながら、長く勤めてくれているスタッフを含め、みんなで家族の成長や健康を見守っているような実感が得られています。地域の変化としては、この辺りはかつて畑が多かったのですが、今では戸建てやマンションが増えて、街並みががらっと変わりました。つい先日、当院も建物自体を全面的に修繕したばかりなんですよ。院内のレイアウトも変えて、待合室はより広く、椅子も新しいものに変えて数を増やしました。また新しい気持ちで、次の10年へと歩んでいきたいと思います。

現在、特に力を入れている治療はありますか?

一つは、生活習慣病の改善。中でも重要となる食事の管理は、患者さんに「食事日記」をつけてもらい、日々の食生活のアドバイスを行っています。ほかにも内臓脂肪を測る機械を利用したり、図鑑や模型を使ったりしながら、患者さんが自分の置かれている状況を目で見て理解できるような工夫をしています。また、つらい咳を訴える患者さんが多く受診されることもあって、呼吸器の検査・治療にも力を注いでいますね。最近導入した呼気NO測定装置は咳の鑑別に大変役立ち、またインフルエンザやマイコプラズマなどを高感度に捉えることができる迅速測定装置や新型の超音波検査装置も導入しました。すべては自信を持って治療に取り組むための設備投資ですね。それにこうした変化は、僕自身の診療に対するモチベーションにもつながっています。

先生はいつ頃から医師になろうと思われたのですか?

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確か小学校の時、医師を主役にしたアメリカのドラマがテレビで放映されていまして、一時的に医師に憧れていたんです。でも大きくなるにつれ次第に宇宙や航空関係の仕事に惹かれるようになり、高校卒業後は大学の工学部に進みました。それがいざ勉強を始めてみて、製図を引いたり機械をいじったりしているうちに、何か違うと感じ始めたんです。そんな時、小さい頃憧れた医師への思いが強くなり、必死に勉強をして医学部に進みました。今となっては「医師になってよかったな」とつくづく思います。具合の悪かった方が元気になるのはうれしくて、仕事中は自然と笑顔でいられるんですよ。そういう意味で、「この仕事は天職なのかな」と思うんです。人生において充実した楽しい日々を過ごすことは、すごく大切なことですよね。

身近な人を助けられる存在をめざし開業

なぜ内科を選ばれたのですか?

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外科が格好良く見えた時期もありましたが、考えてみると手術室に入るのはあまり好きではないし、それよりも患者さんとじっくり会話をしながら、その人の日常を含めたすべてを診ていくほうが自分には合っているのではないかと思ったんです。それで内科に進むことを決め、中でも全身管理が必要な腎臓に興味を持ち、専門にしました。大学病院で1年間、栃木の総合病院で2年間、内科の研修を受け、大学病院へ戻ってからはシニアレジデント、チーフレジデントを務めました。その後は大学院で腎臓の生理学を中心に基礎研究を重ね、埼玉にある総合病院や東京都町田市にある総合病院などに勤めました。そこでは主に透析をされている数百人もの患者さんの、高血圧症、糖尿病、不整脈、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞、自己免疫疾患、骨代謝異常など、幅広い分野の全身管理を行いましたね。

腎臓の病気にはどのような特徴があるのですか?

腎臓というのは、代謝産物を廃棄したり、体液のバランスやミネラルを調整したり、心臓とも密接な関連があったりします。簡単にいうと、体中のさまざまな臓器と最終的につながる部位なんです。それゆえ治療の際も、腎臓のことさえわかっていればいいというのではなく、全身についての知識が必要なんですね。例えば腎臓に特化した教科書というのは、ものすごく薄っぺらいんですよ。学校の授業でもさらっとふれる程度で、情報量が少ない分、苦手とする人も多いんです。ただ、別の臓器に関する本を開くと、必ずといっていいほど腎臓に関わりのある話題が出てきます。循環器疾患、内分泌代謝疾患、呼吸器疾患、膠原病・アレルギー疾患など広い範囲にわたります。ですから、勉強をするときにはこういったさまざまな分野の本や資料を読み、幅広い情報を集めるよう常に心がけてきました。

どのような経緯で開業に至ったのでしょうか?

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ずっと大学病院で頑張っていこうと考えていた矢先、両親が他界しまして。医師として働いているにもかかわらず、最も身近な人に対して何一つしてあげられなかった、そんな思いが強く残り、大学病院でアカデミックな研究を続けるよりも、自分の生まれ育った町のもっと身近な人たちを助けられる存在になりたいと思うようになったんです。実際開業してみると、医師であり事業主でもあり、今までにない経験をたくさんしている実感がありますね。

「初心忘れるべからず」をいつも胸に

診療の際に心がけていることを教えてください。

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一人ひとりの患者さんを丁寧に診ることです。待ち時間を短くしようと思うと、どうしても気持ちが焦りがちですが、ちょっとした雑談も入れながらリラックスしていただき、聴診器を当てるときは丁寧に、薬の説明も省略せずにしっかり話す。そうした基本的なことを怠らずに、初心に返るようにしています。特に初診時は、病歴や薬の副作用、アレルギーの有無などを細かく聞きますね。問診の際は話を聞くことに集中し、患者さんがお帰りになってから、伺った内容を一気に電子カルテに入力するようにしています。あとは次の患者さんを診察室にお呼びするときは、スタッフではなく僕が声をかけているんですよ。そこで待合室の混雑具合や患者さんの様子も見るようにしています。

最近の趣味や休日の過ごし方を教えてください

息子が高校生になって、自分の時間を持てるようになりました。続けていることは書道ですね。7年ほど前から毎週通い続け、10級から始めたのが今では4段です。半分は練習、半分は先生やほかの生徒さんとお茶をして、健康相談に乗ったりしています。今年、僕は50歳になるので、ほかにもスポーツや楽器の演奏など、何か新しいことを始めようと思っています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

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開業以来変わらず「町のなんでも屋さん」として、健康上のあらゆる相談に乗ることを信条としてきました。同時に、「先生がかかりつけ医で良かった」と思っていただけるよう努力しなければと、常日頃思っています。例えばすべての診療が終わった後、カルテを見直して「次回必ずあの説明をしよう」「あの患者さん、別の薬に変えよう」などといつも振り返り、次に生かすようにしています。患者さんが多い日はどうしてもせわしなくなり、たいへん申し訳ないのですが、その分、お一人お一人とじっくり向き合う医療を提供してまいります。困ったときはいつでも気軽に僕たちを頼ってください。必ずいいお土産をお返ししていきたいと思います。

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