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金澤 啓司 院長の独自取材記事

自由が丘 かなざわ歯科医院

(世田谷区/自由が丘駅)

最終更新日:2019/08/28

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某有名ホテルの建築を参考にしたという内装だけあり、まるでホテルのロビーのように居心地の良い空間が広がる「自由が丘 かなざわ歯科医院」。金澤啓司院長は町の歯科医院としてあえて得意・不得意はつくらず、虫歯などの一般的な診療はもちろん、噛み合わせや根管治療、矯正治療、クリーニングやメンテナンスまですべてに対応している。一般的に治療はコアサービス、接遇はサブサービスと考えられがちだが、同院ではどちらにも重きを置き、良いバランスで提供するよう心がけているという。取材では、金澤院長の「患者本位の診療」への思いがあふれていた。
(取材日2017年6月13日)

マイクロスコープを駆使した精密根管治療

クリニックに足を踏み入れて驚きました。ホテルのロビーのような雰囲気ですね。

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あるアメリカの建築家のデザインを参考にしました。近代建築の三大巨匠の一人として知られ、日本でも有名老舗ホテルの設計で有名です。古本屋でふと手にした1冊に彼の設計が載っていて「これだ!」と。ただ歯科医院の設計はある程度パッケージ化されているので、こんなふうにしてほしいと建築家に依頼したところ、頭を抱えられていました(笑)。ほかにもいろいろこだわっていて、この受付のデスクは銀行の窓口の方とお客さんとの距離感がいいなと思って研究したものです。心理学的に、向かい合った相手に緊張感を与えない絶妙な幅は75cmなんだそうです。あとは受付スタッフにもぜひ実践してもらおうと、銀行の窓口の方の言葉遣いや手の動きなどを観察しました。来院される皆さんの満足感を考えると、やっぱり治療だけしていればいいわけじゃない。気持ち良く過ごしてもらえるような雰囲気づくりをスタッフ全員ですることが大事だと思います。

得意分野は何ですか?

“噛み合わせと全身の関係”でしょうか。噛み合わせの3次元的なずれが長期間続くと頭蓋骨を支えている支点になる第二頸椎の周囲筋が凝ってきて、全身にさまざまな症状が出てきます。整形外科的疾患では、手指や足のしびれ、腰痛、ふくらはぎの張り、四十肩、五十肩、内科的疾患では高血圧、自律神経失調症、それ以外には頭痛、首の凝り、筋痛なども関係してきます。ただし、これらの症状と噛み合わせの因果関係は数値的に証明できず、患者さんに説明をしても説得力に欠けるところがあるかもしれません。前述の症状があってどこで検査をしても原因がはっきりしない場合は、噛み合わせを疑ってみる必要があるでしょう。病名はつかないけれどつらい症状がある、いわば不定愁訴には、歯科的アプローチが必要なケースが多いと思われます。

難易度の高い根管治療も精度を追求していると伺いました。

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根管治療では、虫歯が神経と血管まで達した際、根の中の細菌を除去します。細菌は目で確認できないので難易度は高いですが、ここをおろそかにすると歯の寿命を縮め、抜歯の可能性を高めます。精密治療である歯科治療の中でも、高い精度が要求される治療です。私は勤務医時代から根管治療に実体顕微鏡(マイクロスコープ)を活用し始めて、かれこれ20年になります。マイクロスコープ下はもう世界が違いますね。視野が5~40倍に拡大されるわけですから、当然治療の精度も上がります。それでも根管治療は根の解剖学的な複雑さや治療に入る際の歯の状態、根管を傷めないよう根管の清掃を手加減せざるを得ないケースもあり、治療後も「これで100%大丈夫」とは言えません。どの治療でも科学的根拠と臨床の隙間を埋める、歯科医師としての経験からくる“勘”は大事ですね。

予防の大切さを伝えていきたい

予防歯科にも注力しているそうですね。

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予防大国スウェーデンで、25~35歳、36~50歳、51~65歳の3グループ、計375人を対象に約30年にわたって追跡調査を行った結果、予防プログラムを受けた51~65歳が30年間に失った歯は、平均わずか1.8本という驚異的な結果が出ました。つまりメンテナンスをしっかり行いリスクを抑えれば、歯は守られる。こうした裏付けがあるから、予防の大切さをもっと多くの人に知ってほしいんです。日本の場合、保険は病気になった人にだけ適用されるシステムで、予防は自費診療になってしまうのが難しいところ。でも、症状が悪化する前に早くから予防するほうが絶対にいい。日本の現状とスウェーデンのスタイル、本当に自分のためになるのはどちらか考えていただきたいですね。

こちらのクリニックならではの魅力を教えてください。

時間をかけて診療することです。1人1時間、人によっては2時間に及ぶこともありますが、インフォームドコンセントを徹底するとそれだけ時間が必要。患者さんが自分で考えてから治療なり予防処置を受けるのは基本ですから。当院では虫歯一つとっても、削り始めから処置完了まで何度も写真を撮り、治療後にそれらの画像をお見せしながら説明します。そうすると患者さんは「こんなに悪くなってるんだ」とわかりますよね。仮に神経を取らざるを得ないとして、説明なしに進めて「はい、取りました」となったら「本当にそこまで深い虫歯だったの?」と疑問が残るかもしれません。私が患者さんの立場だったらそんなの嫌です。少しの不安も感じさせたくないですよね。時間をかけて説明すれば納得していただけますし、それが信頼関係につながると思います。

患者さんの納得度を高めるための工夫はありますか?

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患者さん一人ひとりのお口の状態を冊子にまとめてお渡ししています。口腔内の所見、処置内容、使用した材料、現在の状態とそれに対して推奨する処置方法、保険診療と自由診療を当院で行った場合の違い、矯正治療の必要性、クリーニングやメンテナンスのことなど、初診の診断結果をもとに事細かに記載し、次回来院時にお見せしながら診療方針を決めていきます。ここまでやれば患者さんにとって安心・信頼の材料になると信じて取り組んでいますね。

原因があるから、結果がある。点ではなく線で診る医療

診療において心がけていることはありますか?

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歯科治療は何度も歯科医院に足を運ぶわけですから、技術そのものより、歯科医師やクリニックの雰囲気にこそ違いが現れます。だからまずはお話をじっくり伺い、ご本人の希望について対話を重ねながら、患者さん本位の医療を提供するよう心がけています。初診時の問診は私たちの職務であり、患者さんにとっては歯科医師の人柄、雰囲気、相性を見極める大切な時間でもあります。一般的にコアサービスは治療で、接遇はサブサービスなのかもしれませんが、患者さんにとっては治療も接遇も両方コアであって当然。だから歯科医師が毎回変わるなんて信じられません。カルテを見れば治療の経緯は把握できますが、患者さんとのコミュニケーション内容や心まではわからないですから。患者さんと一緒に歯の健康を考え「価値ある時間」を提供するつもりで接しています。

「価値ある時間」のポイントになるのは何ですか?

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「点ではなく線で捉える」ことですね。虫歯にしても何にしても、原因があるから結果があると考えています。私の仕事は、他の先生が過去に手がけた治療のやり直しが多い。一度の治療が半永久的に持つとは思いませんが、治療しては再発し、行けば行くほど削られて、口の中は金属だらけ。それなのに自分の歯は治ってないんですよね。悪くなった原因をそのままにして、対処療法的な治療を短い周期で繰り返しているのが問題です。虫歯のリスクがあったら、そのリスクを減らすために検査をしたり、歯ぎしりや肩凝りがひどければ噛み合わせを疑ったり、何が悪くてそうなったかをまずは考えないといけません。そのことをご理解いただき、納得の上で治療を進めることが患者さんにとって「価値のある時間」になると考えています。

今後の展望をお聞かせください。

開業から十数年、紆余曲折ありすべての患者さんに満足のいく時間を提供できたとは言えません。少しでも対応が悪いと信頼は崩れ、それを立て直すのに時間も労力もかかる。結局は組織の長である私の人間性、考え方、心の在り方が当院の方向性を決め、それに共感できるスタッフが集い、クリニックの雰囲気をつくり出していく。私自身がより魅力ある人間にならなければ、“上質な医療”は実現できないのです。だからこそ皆さんの満足、利益につながるよう、「こうすればいい」「こうすれば悪くならない」というのをより明確に提示していきたいと思います。学会に出たり、文献的考察を取り入れたりしながら「これでいい」でなく「こうじゃなきゃダメ」という仕事をし続けたいですね。

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