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外丸 良 副院長の独自取材記事

桜新町クリニック

(世田谷区/桜新町駅)

最終更新日:2022/06/03

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東急田園都市線の桜新町駅西口から商店街沿いに歩いていくと、通りに面して「桜新町クリニック」が見えてくる。腎臓内科は外丸良副院長を中心に、呼吸器科や泌尿器科、整形外科は専門の医師が曜日ごとに勤務し、幅広い症状に対応している。30年にわたり人工透析治療を行ってきた同院では、患者の負担や不安を少しでも和らげるように、スタッフは患者との対話を大切にしているという。また、生活習慣病にも注力しており、栄養指導やフットケアなど、さまざまな取り組みをしている。地域の総合病院とは、検査や入院が必要な時の紹介、退院後の受け入れなどで相互に連携。専門の腎臓内科や人工透析だけでなく、生活習慣病の治療を受け続けるコツなど、外丸副院長に語ってもらった。

(取材日2020年9月30日)

腎臓病の相談から人工透析までトータルにサポート

地域の様子や患者層について教えてください。

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桜新町の駅の周辺は昔ながらの商店街が残る街です。周辺には緑も残っており、とても住みやすい場所だと思いますね。地域には昔から長く住んでいらっしゃる方も多く、昼間は高齢の患者さんが多いです。一方で夕方は、学校が近くにあることもあり、学生の患者さんも多く来院されます。私の専門が腎臓内科なので、地域の他のクリニックから、「尿検査の結果に異常がある」と紹介されて当院へ来られる方もいます。また、総合病院に入院して人工透析を受けていた患者さんが、状態が落ち着き退院された後は、人工透析ができる地域のクリニックとして受け入れるようにしています。当院で通院しながら体調に変化があり特別な検査が必要になった場合は、総合病院を紹介するなど、相互に連携を取り合っています。

腎臓内科というのはどのような治療を行うのでしょうか?

タンパク尿や血尿が出た時、腎臓に問題がある場合は生検といって腎臓の組織の一部を取って調べ診断をつけます。腎臓は機能的な病気なので、がんなどと違い、エコーやCTなど画像を見てわかる物ではなく、組織を取ることではっきりさせていくんです。こういう検査は、入院施設のある病院でなければ難しいので、当院では行っていませんが、その前の段階、つまりこの患者さんは生検が必要かどうかを見極め、必要であれば適切に病院を紹介する、つまり私たちは、腎臓に不具合がある患者さんの最初の窓口として大切な役割を担っていると言えるでしょう。薬で改善が期待できる患者さんは、当院で治療しながら状態が悪化しないようサポートしていきます。人工透析においては30年以上の実績があり、地域の皆さまに頼っていただける存在だと思います。

人工透析治療も受けやすいように工夫されているとか?

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慢性腎臓病のステージは5段階あるんですが、5段階目で腎臓の働きが15%以下の患者さんは透析をする必要があります。当院では、午前中は9時から11時まで、午後は1時から6時まで、月曜から土曜まで祝日も行っていますので、月水金もしくは火木土で通院されてる患者さんが多いですね。透析は週3回の通院で1回4時間くらいの時間がかかるので、患者さんにとっては身体的にも心理的にも負担が大きいと思います。ですから、困ったことや悩みをいつでも気軽に打ち明けてもらえるように、スタッフ全員で対応しています。また当院では、テレビと無線LANを整備しており、透析時間をなるべく快適に過ごしていただけるようにしています。透析室には、空気清浄機や加湿器も設置して、患者さんが少しでも気持ち良く透析を受けられるよう配慮しています。

栄養指導やフットケアを取り入れた生活習慣病診療

生活習慣病にも注力されているんですね。

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高血圧や糖尿病などの生活習慣病が進むと腎臓に悪い影響を与えることがあります。そういう意味では、腎臓病も生活習慣病の一つと言えますね。また、糖尿病は病状が進むと腎臓が傷ついてしまい、人工透析を始めるきっかけになってしまいます。そうならないためには早めに治療をしていくことが大切だと思います。当院には、管理栄養士が在籍していますので、栄養や食事に関する相談も定期的に行っています。また、透析や糖尿病の患者さんは、血液の循環が悪くなるため、足の冷え・しびれ・痛みなどの合併症を起こしやすくなるので、足の症状の早期発見、早期治療のために、フットチェックやフットケアも行っています。

生活習慣病の治療は長く続くので、継続することは大変ですよね。

腎臓病や糖尿病などの生活習慣病は、今日薬を飲んだからといって結果がすぐ出るものではなく、長く付き合っていかなければならない病気です。自覚症状があまりなく、薬を飲んでも良くなっている実感が少ないためか、患者さんの中には通院や薬を飲むことを途中で勝手にやめてしまう方もいらっしゃいます。治療を中断してしまうと、自覚症状が出た時には症状が進んでしまい状態が悪くなってしまいます。そうならないために、私たちも診療時には、なるべく患者さんにわかりやすい指標をお出しして、やる気というか頑張ろうという気持ちを持続してもらえるように工夫しています。例えば、体重や血液検査で「次はこの数値を目標にしましょう」など、目標と成果を可視化するようにしています。

ところで、先生はお休みの日はどのように過ごされているんですか?

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実は私も体重が増えていて、生活習慣病の少し手前になりつつあります。これではいけないと5年ほど前に禁煙をし、最近はなるべく運動をするように心がけ、テニスを始めました。妻も一緒にやっていて、もう2、3年続けていますね。最近は子どもと一緒にやることもありますよ。大会に出るような大きな目標はありませんが、長く続けていくことが健康維持につながると思います。患者さんに「運動しましょう」とお話しするには、私自身も頑張ることが啓発につながると思っています。皆さんも、激しい運動でなくてもよいので、少しでも体を動かしてほしいと思います。

地域の頼れるクリニックとして幅広い診療に対応

先生が医師になろうと思われたきっかけを教えてください。

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きっかけは、やはり父が医師だったことでしょうか。といっても、子どもの頃から医師になりたいと思っていたわけではないんです。父は勤務医だったので、診療の様子を近くで見るということはなかったのですが、話を聞いたりするうちに知らず知らずに医師の道を候補に挙げていたんだと思います。具体的に腎臓内科に進もうと決めたのは、国立病院で研修をした時に、腎臓内科を専門に診ている先生が少ないと感じたことからです。腎臓内科はどちらかというと新しい科なので、それを専門にしている医師も全国に5000人ほどしかいないんですね。研修した病院は救急がメインだったのですが、急患で運ばれてくる患者さんの中に腎不全の患者さんが結構いらっしゃり、この科の重要性を実感したことが、この道に進む決め手になりました。

診療時に気をつけていらっしゃることはありますか?

患者さんは高齢の方が多いので、耳が聞こえにくい方もいらっしゃいます。ですから、説明はなるべくゆっくりわかりやすく話すようにし、専門用語を多用せずに説明するよう心がけています。どうしても専門的な話が必要なときは、かみ砕いて話すようにし、患者さんが疑問も持ったまま帰宅することがないように気をつけています。以前は病院勤務でしたので、患者さんの数も多くどうしても時間が足りない面がありました。今は地域の開業クリニックの医師として、一人ひとりの患者さんと向き合ってしっかりお話を聞き、皆さんの不安がなくなるように努めています。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

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健診で尿検査に異常が見られたら、一度腎臓内科で診てもらいましょう。人工透析は患者さんにとっては負担も大きく大変な治療です。ですから、そうなる前の段階でしっかり治療し、悪い状態にならないように、私たちもサポートしていきたいと思います。それから、体調が悪い時にどこの科へ罹ったらよいかわからないという患者さんは案外多いと思うんですね。総合病院は細かくたくさんの科がありますが、自分の症状がどの科に当てはまるのかわからず困っている方もいると思うので、そういう場合は相談してください。当院は、内科、泌尿器科、呼吸器科、整形外科など曜日ごとに先生に来ていただいて、幅広い症状に対応しています。これからも、地域のかかりつけ医としての役割をしっかり果たしていきたいと思います。

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