他の歯を守ることにもつながる
親知らずの抜歯
岡部歯科
(江戸川区/小岩駅)
最終更新日:2024/09/20


- 保険診療
本来、歯は「残すべきもの」であり、天然の歯を残すことが口腔機能の維持につながる。しかしそこには例外があり、その一つが親知らずの抜歯だ。「岡部歯科」の清水識夫院長によると、現代では親知らずはほぼ機能しておらず、抜いても噛み合わせや口腔機能に影響することはないそうだ。また高齢になると抜歯が大がかりになる傾向にあり、若いうちに受けるのが望ましいという。一般的に難しい親知らずの抜歯は、大学病院で受けることが多いが、「岡部歯科」では複雑な難症例にも対応。その理由を同院の西村航一理事長は「大学病院で受けるのと遜色ない技術力」だと語る。今回は両先生に、親知らずの抜歯についてさまざまな角度から話を聞いた。
(取材日2024年7月29日)
目次
親知らずの抜歯は、他の歯を守るための治療。高い技術力と環境があれば、クリニックでも十分に対応可能
- Q親知らずは抜いたほうがいいのですか?
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A
▲親知らずを抜くことが他の歯を守ることにもつながる
【清水院長】できれば抜くことをお勧めします。その理由は「他の歯への影響」です。前から8番目の歯にあたる親知らずは、磨きにくくて汚れがたまったり、智歯周囲炎という炎症の状態になったりすることも。そこからさらに、隣にある「7番目の歯」に悪影響を及ぼしてしまうことがあります。
【西村理事長】親知らずがあるのは成人の約半数で、上下左右に生えている方もいれば、全体で1本のみの方もいらっしゃいます。つまり現代では、親知らずがなくても噛み合わせや口腔機能に影響することはないんですね。しっかり生えていてケアもできているのならば抜く必要はありませんが、そうでないのならば抜くことがリスク回避につながります。
- Q抜歯のタイミングはいつでもいいのでしょうか?
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A
▲抜歯のタイミングは歯科医師と相談することが大切
【西村理事長】そのまま放置するリスクを考えると、抜歯のタイミングは早いに越したことはありません。生え方によっては骨を削る処置が必要になったり、痛みが強く出たりすることがありますから、就職や妊娠のタイミングが来る前に、学生のうちに抜歯を希望される方も多いです。またご高齢になると歯と骨が離れづらく、抜歯が大がかりになる傾向にあります。そのような理由からも、若いうちに抜いたほうが、負担が少ないといえるでしょう。
【清水院長】全身疾患で薬を服用されている方、また妊娠の可能性のある方は事前にお聞かせください。症状を確認した上で、無理なく進められるスケジュールをご提案いたします。
- Q大学病院ではなく、クリニックでも受けられるのですか?
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A
▲同院では大学病院レベルの抜歯が可能
【西村理事長】はい。当院ならば対応可能です。一般的に、親知らずの抜歯を大学病院で受けることが多いのは、技術を持った先生がいるからです。当院で親知らずの抜歯を担当するのは、東京慈恵会医科大学附属病院の口腔外科で親知らずの抜歯や自家歯牙移植も手がけている、技術力に自信のある歯科医師です。さらに東京医科歯科大学で歯科麻酔を専門としている歯科医師も在籍し、静脈内鎮静を必要とするような複雑な症例にも対応。このような体制と徹底した滅菌システムで、大学病院に引けを取らないレベルの抜歯を可能にしています。通い慣れたクリニックで親知らずの抜歯を受けられるのは、患者さんにとっても利便性が良いのではないでしょうか。
- Qこちらでは、どのような流れで抜歯を行うのでしょうか?
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A
▲検査を行い、口腔内の状態を確認してから抜歯を行う
【清水院長】まずはエックス線撮影装置や歯科用CTによる検査で、親知らずの本数や生え方などの状態を確認します。奥歯の痛みや違和感で「親知らずがあるのではないか」と相談に来る方もいらっしゃいますが、特に自覚症状がなく検診で見つかることが多いですね。痛みがひどかったり智歯周囲炎が起こっていたりする場合には、まずはそちらの症状の抑制を優先することもあります。その後、抜歯の本数、麻酔方法、日程を決定。多くの場合、当日の所要時間は1時間以内です。
【西村理事長】骨を削るようなケースでは痛みも強く出がちです。また術後の出血や抜歯後の食事の取り方など注意点もいくつかあり、それらは事前にお伝えしています。
- Qその後の通院やメンテナンスについても教えてください。
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A
▲良い口腔状態を保つためにもメンテナンスは欠かせない
【清水院長】抜歯翌日に再度ご来院いただき、消毒と同時に患部の確認を行います。ひどい腫れや出血がなければ、次回は1週間後です。そこで問題がなければ縫い合わせた部分を抜糸します。その時点で親知らずの抜歯に関してはいったん終了となりますが、その後はメンテナンスの際に定期的にチェックを行います。
【西村理事長】親知らずの抜歯の有無にかかわらず、口腔内を良い状態に保つためには定期的なメンテナンスが必要です。当院では歯垢や歯石除去をはじめ、歯科専用の器具を用いた専門的なクリーニングを行うほか、歯科衛生士によるブラッシング指導などを通じて、患者さんの歯の健康をサポートしています。