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萩尾 桃子 院長、岡部 直未 さんの独自取材記事

岡部歯科

(江戸川区/小岩駅)

最終更新日:2023/07/05

萩尾桃子院長、岡部直未さん 岡部歯科 main

「専門性はわれわれの信条、シンプルはわれわれの強み、患者さまはわれわれの発想の源、信頼性はわれわれの原点、たゆまぬ努力は将来への礎」。「岡部歯科」の前院長が自らの信条を書き留めたそのメモは、前院長が志半ばに急逝した後、残されたパソコンの中から見つかった。生前の診療姿勢を表現するような5つの言葉は、今は同院の理念として掲げられ「岡部イズム」として継承される。「地域のニーズを素早く診療に反映する姿勢も踏襲しています」と、現院長の萩尾桃子先生と前院長の妻・岡部直未さん。院内では専門性を持つ歯科医師が診療にあたり、その合間には訪問診療にも尽力する。江戸川病院との連携による周術期口腔ケアも先進的な取り組みだ。地域のために粛々と歩む同院の強みや、診療にかける思いについて詳しく聞いた。

(取材日2022年3月20日/再取材日2023年5月26日)

医科歯科連携・訪問診療にも注力、地域歯科医療に貢献

1981年の開院から40年以上、この地で診療を続けてこられたそうですね。

萩尾桃子院長、岡部直未さん 岡部歯科1

【岡部さん】夫の他界後、たくさんの方に支えられて当院を継続することができました。夫は下町の小岩を愛し、小岩のために尽くした人。その思いを受け継ぎ、地域にとって価値ある歯科医院であり続けることが、今の私たちに課せられた使命だと思っています。
【萩尾院長】残念ながら前院長と一緒に働くことはかないませんでしたが、その信念は今も当院に息づき、診療の軸となっています。奥のユニットに飾られている前院長の写真の前で涙ぐんでいる方を見ると、どれだけ患者さんに信頼されていたかがわかり、胸が熱くなる思いです。お子さんやお孫さんと家族ぐるみで通院してくださる方も増えてきて、ありがたいことだなと思いますね。

診療の特徴を教えてください。

【萩尾院長】一般歯科からインプラント治療、入れ歯治療、審美歯科、歯周病治療まで、患者さんのニーズに幅広く対応しています。また、大学病院の先生や、各領域において高い専門性をお持ちの先生方が診療にあたり、大学病院と同じレベルの質の高い専門治療の提供に努めていることも当院の強みです。
【岡部さん】大切な患者さんを診療するわけですから、高い技術と豊富な経験を持つ先生方にお願いしました。多忙な先生方ばかりですが「岡部先生の診療所なら」と言って来てくださっています。このすばらしい人脈も、夫が残してくれた財産の一つだと思っています。

特に力を入れている分野はありますか?

萩尾桃子院長、岡部直未さん 岡部歯科2

【萩尾院長】歯周病治療、インプラントを含めた口腔外科治療、入れ歯治療です。特に歯周病に関しては、日本歯周病学会歯周病専門医で、日本大学松戸歯学部歯周治療学講座の教授による診療も行っています。
【岡部さん】歯周病を予防するには、日頃の歯磨きで歯垢をしっかり落とすことが大切です。ですが、しっかり磨いているつもりでも、どうしても磨き残してしまう部分が出てきてしまいます。大切な歯を守るために、患者さんには専用器具を用いた専門的なクリーニングを定期的に受けていただくようご案内しています。また、前院長の方針で、早くから感染症対策にも注力しています。診療室内には滅菌消毒室を設けてオゾンシステムを導入し、待合室の空気清浄にも活用していますので、患者さんに安心して受診いただいております。

専門性の高さを生かした治療と、親身なケアが強み

口腔外科治療について、特徴を教えてください。

萩尾桃子院長、岡部直未さん 岡部歯科3

【萩尾院長】東京慈恵会医科大学附属病院の口腔外科の先生が、親知らずの抜歯や顎関節症の治療、口腔内にできたできものの切除術などの診療にあたっています。最近は、顎関節症の患者さんが増えていますね。顎関節症の原因の一つに歯ぎしり・食いしばりがあり、その発症メカニズムは解明されていませんが精神的ストレスとの関連が深いといわれています。当院では、歯や顎関節への負担を減らすため、マウスピースを使った治療を行っています。また、インプラント治療に関しては、日本口腔外科学会口腔外科専門医で日本歯科大学附属病院の副院長が担当しています。専門性の高い技術力を持つ歯科医師を中心としたチーム医療で、安全性を重視した治療に努めています。

歯科治療に恐怖心を持つ患者さんに配慮した診療も行っているそうですね。

【萩尾院長】インプラント治療をはじめ抜歯などの口腔外科治療に対して、恐怖心や不安感、緊張感を抱く患者さんは多いと思います。当院では、うとうとしながらリラックスした状態で治療を受けていただけるよう、静脈に鎮静作用のある薬剤を点滴で注入する「静脈内鎮静法」を取り入れています。東京医科歯科大学の歯科麻酔専門の先生が、血圧や脈拍、酸素飽和度などをチェックし異常がないかを確認しながら実施しますので、安心して治療を受けていただけると思います。
【岡部さん】一般歯科では対応の難しい処置が必要になったとき、わざわざ大学病院などの専門施設に転院するのは大変でしょう。「地元で大学病院と同じような高度な歯科医療を受けたい」という地域の皆さんのニーズに応えていけるよう、当院では先進の医療機器をそろえるなど体制を整えています。

入れ歯治療の特徴も教えてください。

萩尾桃子院長、岡部直未さん 岡部歯科4

【萩尾院長】骨の状況によってはインプラント治療が難しい患者さんもおられますから、入れ歯の治療も大切です。当院では、特殊な入れ歯にも対応できる補綴を専門とする歯科医師が、口腔内全体のバランスや噛み合わせを考慮した治療を行っています。仮の入れ歯から快適な入れ歯の作製に必要なデータを集めていくことが当院の入れ歯治療の特徴です。仮の入れ歯から審美性や機能性、違和感や圧迫感、痛み、顎の関節や筋肉の状態などを見極め、患者さんのご希望も尊重しながら調整し、調整した仮の入れ歯から最終的な入れ歯を作製します。また、入れ歯が動いてしまって噛みにくいという場合には、インプラントを埋入し、その上に入れ歯を取りつける、インプラントオーバーデンチャーという治療も可能です。インプラントと入れ歯、両方の治療のエキスパートが在籍しているからこそ、できる治療だと思います。

感謝と利他の精神で、今後も地域に尽くしたい

訪問歯科診療も行っているそうですね。

萩尾桃子院長、岡部直未さん 岡部歯科5

【岡部さん】訪問歯科診療は、地域の訪問診療を行う「わっしょいクリニック」と連携し、萩尾先生が精力的に取り組んでくださっています。私も患者さんのお宅に一緒に伺いますが、皆さん萩尾先生が来るのを楽しみに待っていてくださるんですよ。
【萩尾院長】訪問歯科診療では、物を思うように飲み込めない摂食嚥下障害を起こしている方のトレーニングも行い、患者さんが生涯食べる楽しみを失わず、人生を幸せに過ごせるようサポートしています。患者さんの状態によっては、ターミナルケアの一環として関わらせていただくことも少なくありません。「お会いするのはこれが最後かもしれない」とやりきれない気持ちになることもありますが、少しでも良い状態で穏やかに過ごしていただけるようケアします。

特徴の一つである、江戸川病院との医療連携についてもお聞かせください。

【岡部さん】江戸川病院との連携は、亡き夫と親しかった江戸川病院の加藤院長の協力でスタートしました。周術期の口腔ケアが保険適用になったことをきっかけに、周術期の口腔ケアを患者さんが受けられるよう、連携体制を整えてきました。周術期とは、手術をする前後数日間のことで、その期間に行う口腔ケアを周術期口腔ケアといいます。目的は、手術前および手術後に口腔内を清潔にし、全身麻酔下での手術中に口の中の細菌が肺や血液に入ることによるトラブルや、術後の口腔状態の悪化に伴う食欲不振、重い副作用などを未然に防ぐことです。最初は患者さん1人から始めた連携も、気づけばかなり幅が広がり、整形外科をはじめ泌尿器科、糖尿病などの慢性期疾患、がんの患者さんへの往診も当院は行っています。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

萩尾桃子院長、岡部直未さん 岡部歯科6

【岡部さん】これまでどおり、高い専門性と親身な治療、さらには充実した医療連携で地域のお役に立つ歯科医院でありたいと思っています。スタッフとともにさらに人間力を磨き、「感謝と利他」の精神で地域に尽くしていきたいですね。
【萩尾院長】周術期口腔ケアの最終目的は、江戸川区に住む皆さんの体に対する意識を向上させること。術後のケアが終わったらかかりつけ医にお戻しすることで、地域全体で患者さんを診る体制を構築していけたらと思っています。岡部さんと同じく、周囲への感謝を忘れず、関わってくださる皆さんの幸せを第一に考えて診療していきたいですね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インプラント治療/33万円~55万円、詰め物/3万3000円~(素材により金額が異なります)、かぶせ物/7万円~(素材により金額が異なります)、インプラントオーバーデンチャー/50万円~、口臭検査/3300円

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