西村 航一 理事長、清水 識夫 院長の独自取材記事
岡部歯科
(江戸川区/小岩駅)
最終更新日:2024/08/15
1981年の開業以来、40年以上にわたり地域住民に親しまれてきた「岡部歯科」。2024年より西村航一理事長と清水識夫院長による新体制がスタートし、若い感性を生かしたクリニックにアップデート。初代院長の理念をしっかりと引き継ぎながら、「患者さまファースト」の精神を大切に診療を行う西村理事長と清水院長。そのほか、大学病院の教授や各領域を専門とする歯科医師が複数人在籍し、妥協のない治療の提供に努めている。江戸川病院との医療連携はより強化され、訪問歯科診療にも引き続き注力。最近では働く世代や若いファミリー層の患者が増えたこともあり、予防歯科や審美歯科のニーズも高まっているそうだ。患者にも歯科医療にも丁寧に向き合う西村理事長と清水院長に、診療方針や今後の展望などについて聞いた。
(取材日2024年6月14日)
「患者さまファースト」精神で丁寧な歯科医療をめざす
明るくオープンな雰囲気のクリニックですね。
【清水院長】そう思ってもらえるとうれしいです。当院は1981年からこの場所で診療を続けていますが、当時は歯科医院や歯科医師にもっと重厚で特別なイメージがあったかもしれません。時代は変わり、今や歯科医院は「何もない時にこそ気軽に通う場所」になりました。通いやすいクリニックをめざして、院内のレイアウトも少しずつアップデートしているんです。
【西村理事長】歯科医師やスタッフの対応も、オープンな雰囲気を感じる理由かもしれませんね。受付はいつも丁寧に患者さんに接し、ユニットまで笑顔でエスコートします。歯科医師も患者さんの話にしっかりと耳を傾けながら、できるだけその希望をかなえて差し上げられえるよう、一緒に治療法を考えます。気になることがあれば何でもお聞かせくださいね。
どのような方が通われているのでしょうか?
【清水院長】以前から長く通ってくださっている方はもちろん、新規でおみえになる働く世代や若いファミリー層も増えています。理事長も私もまだ若く、ベテランの先生方と比べると歯科医師として十分な経験を積んだとはいえません。ですがその分、患者さんも緊張せずに相談していただけるのではないでしょうか。もちろん検査や治療には一切妥協しませんし、常に精度向上に努めています。家族ぐるみで通ってくださる患者さんも多くいらっしゃることもあり、患者さんからの信頼を裏切らないようにと気を引き締めて診療しています。
診療方針をお聞かせください。
【清水院長】「専門性はわれわれの信条、シンプルはわれわれの強み、患者さまはわれわれの発想の源、信頼性はわれわれの原点、たゆまぬ努力は将来への礎」。これは当院の創業者である岡部俊一先生の遺した言葉です。その思いを受け継ぎ、地域にとって価値ある歯科医院であり続けられるよう、スタッフ一同真摯に歯科医療に向き合っています。
【西村理事長】そしてそれと同時に「患者さまファースト」でありたいと思っています。入り口のドアを開けた瞬間から不安が消えるように、治療を終えて「来て良かった」と気持ち良くお帰りいただけるように。受付、治療、片づけのタイミングに至るまで、スタッフ一丸となって患者さんの気持ちを考えながら行動しています。
専門性を生かした治療と、親身なケアが強み
最近ではどのような相談が多いのでしょうか?
【清水院長】虫歯の方もいらっしゃいますが、それよりも予防や審美歯科のご相談が増えている印象です。若い方ですと審美歯科をきっかけに歯に関心を持つようになり、定期的に予防歯科に通われる方も多いですね。当院には審美歯科に長けている先生も在籍していますし、ホワイトニングやセラミック治療にも対応可能です。多様なニーズにお応えしています。予防歯科も審美歯科も、無理に自由診療を勧めることはありません。保険診療でも十分に対応できることもありますし、ご希望に合わせた提案をいたします。安心してご相談ください。
【西村理事長】働く世代では顎の痛みを訴える方も多いです。顎関節症の可能性も考えられますので、気になる方はお越しくださいね。
顎関節症が起こる原因について教えてください。
【西村理事長】顎関節症の原因の一つに歯ぎしり・食いしばりがあり、その発症メカニズムは解明されていませんが、精神的ストレスとの関連が深いといわれています。歯ぎしり・食いしばりは歯に負担をかけますから、歯の割れや欠けの原因にもなるんです。顎が痛かったり、口を開けると音が鳴ったり、口腔内に歯の痕がついたり、家族に歯ぎしりを指摘された場合、ストレスが原因となっているかもしれないことを皆さんに知ってほしいです。当院には東京慈恵会医科大学附属病院の歯科口腔外科の先生も在籍し、歯や顎関節への負担を減らすためのマウスピースを使った治療を行っています。
専門的なインプラントや入れ歯治療にも対応しているのだとか。
【清水院長】はい。日本口腔外科学会口腔外科専門医で日本歯科大学附属病院の副院長を務める先生が、インプラント治療を担当し、入れ歯は補綴を専門とする先生が、口腔内全体のバランスや噛み合わせを考慮した治療を行っています。入れ歯が動いてしまって噛みにくいという場合には、インプラントを埋入し、その上に入れ歯を取りつける、インプラントオーバーデンチャーという治療も可能です。インプラントと入れ歯、両方の治療のエキスパートが在籍しているからこそ、できる治療だと思います。
歯科治療に恐怖心を持つ方にはどのように配慮していますか?
【清水院長】インプラント治療をはじめ抜歯などの口腔外科治療に対して、恐怖心や不安感を抱く患者さんは多いのではないでしょうか。当院では、うとうとしながらリラックスした状態で治療を受けていただけるよう、静脈に鎮静作用が望める薬剤を点滴で注入する「静脈内鎮静法」を取り入れています。東京医科歯科大学の歯科麻酔の先生が、血圧・脈拍・酸素飽和度などに異常がないかを確認しながら実施します。安全に配慮した治療のためにこのような体制を整えています。
患者と時代のニーズを捉え、今後も地域に尽くしたい
江戸川病院との医療連携についてもお聞かせください。
【清水院長】江戸川病院と当院は、周術期の口腔ケアを患者さんが受けられるよう、長年にわたり連携を取っています。周術期とは手術をする前後数日間のことで、その期間に行う口腔ケアを「周術期口腔ケア」といいます。目的は、手術前および手術後に口腔内を清潔に導き、全身麻酔下での手術中に口の中の細菌が肺や血液に入ることによるトラブルや、術後の口腔状態の悪化に伴う食欲不振、重い副作用などを未然に防ぐことです。江戸川病院で行う周術期口腔ケアの経験が、当院での全身疾患の患者さんに対する歯科治療に生かされています。
訪問歯科診療も行っているそうですね。
【西村理事長】訪問歯科診療は、えどがわ在宅・透析クリニックやわっしょいクリニック、江戸川病院の関連施設である江戸川メディケア病院と連携して訪問歯科診療に取り組んでいます。摂食嚥下障害を起こしている方のトレーニングや口腔ケアなど、患者さんが生涯食べる楽しみを失わず、人生を幸せに過ごせるようにサポートするのが訪問歯科診療。当院に長く通い、年齢を重ねて通院が困難になった患者さんのご自宅に個別に伺うこともありますし、その数はこれからも増えていくでしょう。地域医療に携わる歯科医院として、訪問歯科診療はこれからも力を入れていきたい分野です。
最後に、今後の展望をお聞かせください。
【清水院長】当院の歴史を引き継ぎながら、時代に合わせた患者さんの利便性にも目を向けていきたいですね。例えば予約システムや電子カルテ、口腔内スキャナーの導入など、現代のデジタル化の波に乗り遅れてはいけないと思うんです。大人も子どももスマートフォンやパソコンを使っている、そういう時代になってきましたから。
【西村理事長】古くから使われているからこそ良いもの、新しいからこそ便利なもの、両方あると思います。意見を出し合いながらより良い方法を探していけるといいですね。診療が効率化されれば時間も有効活用できますし、そこでまた新たなアイデアも生まれるでしょう。いずれにしても、前提にあるのは「患者さまファースト」。その思いでこれからも地域医療に取り組んでいきたいと思います。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/33万円~55万円、詰め物/3万3000円~(素材により金額が異なります)、かぶせ物/7万円~(素材により金額が異なります)、インプラントオーバーデンチャー/50万円~、口臭検査/3300円、ホワイトニング/2万2000円~