歯周病の治療負担を軽減させるための
予防歯科のメリットとは
森井歯科医院
(小田原市/緑町駅)
最終更新日:2021/10/12


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自覚症状のないままに進行する歯周病では、定期受診による予防と早期治療がとても重要だ。しかし、「『歯医者は歯が痛い時に行くもの』という認識がいまだ根強いのは残念なことです」と「森井歯科医院」の森井浩太理事長は語る。歯周病や虫歯の発生と再発を防ぐため、同院では予防歯科の定着に力を注いでいるという。同院の取り組みと、痛みなどの自覚症状がない時にも定期的に歯科医院に通い、予防歯科を受診することの重要性について、話を聞いた。
(取材日2020年4月3日)
目次
自覚なく進行してしまう歯周病では、早めの治療と予防が大切
- Q歯周病について教えてください。
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A
▲患者が理解しやすいように、丁寧な説明を心がける理事長
歯と歯茎の間に細菌が繁殖し、歯の周辺で炎症が起こる歯周病は、多くの場合加齢とともに悪化する病気とされています。しかし、「サイレントキラー」とも呼ばれるとおり、痛みなどのわかりやすい自覚症状がほぼないままに進行するため、患者さんご自身が病気を把握した時には、すでに歯がぐらついていたり、歯を支える骨にまで影響が及んでいたりと重度の状態になってしまっているということも少なくありません。歯周病は初期の段階であれば自宅でのケアと定期受診によるプラークコントロールで改善をめざすことも可能ですが、進行した状態になると、外科的な処置や抜歯が必要となるケースも。早めのスタートが治療の負担を軽減させるのです。
- Q歯周病の診療はどのように行っていきますか?
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A
▲多くの勉強会に参加し、研鑽を積み質の高い医療を心がける
重度の歯周病では抜歯や、歯茎を切開しての処置で状態改善をめざすこともありますが、通常の治療では定期的な通院でクリーニングを行いながら、ご自宅でのブラッシングをチェックしていきます。予防歯科での受診では、まず歯についた汚れをチェックして状態に合わせたアドバイスを行ったのちに、歯石を除去しバイオフィルムを破壊するスケーリングとルートプレーニング(SRP)を行います。超音波スケーラーを含む専門のツールを用いることで、ブラッシングでは取りきれない汚れを除去していくのです。その後、フロスで歯間汚れを取り除き、ポリッシングで歯の表面のざらつきを滑らかにすることで、その後の歯垢付着を防いでいきます。
- Q予防ケアはなぜ必要なんですか?
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A
▲歯科衛生士も細部までこだわり、精密なメンテナンスを行う
虫歯や歯周病の発症、進行にはお口の中の環境が大きく影響しています。どんなに良い治療を行っても、その後のケアが不十分では再発を招いてしまうのです。虫歯や歯周病を防ぐためにも、また治療により得られた良い状態を長く保つためにも、予防ケアは欠かせないものなのです。ご自宅でのブラッシングは虫歯や歯周病の予防に大きく貢献します。しかし、ホームケア単独で状態の進行を食い止めるのはやはり難しいもの。プロの目で状態をチェックし、取りきれない汚れを取ることも重要になります。また、モチベーションを保つ上でも、定期的に歯科医院でお口の中の状態を確認することはたいへん重要と考えています。
- Q歯周病などで歯がなくなった方への、治療はありますか?
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A
▲患者の不安を解消するために、説明にも力をいれている
失った歯の代わりに人工歯根を埋め込み、これを土台として人工歯を装着するインプラント治療を行っています。周りの歯を削ったりすることなく噛む機能の回復をめざせるインプラント治療はたいへん有用な治療です。しかし、人体にとっては異物でもあり、治療後のケアによってはインプラント歯周炎などを招くリスクもあります。インプラントを入れることが治療のゴールではなく、そこがスタートであるという意識を持てるかどうかが、20年後30年後の口腔内環境に大きく関わるのです。
- Qその他のアプローチで入れ歯も得意と伺いました。
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A
▲さまざまな方法で、患者が望む状態に導くことを常に意識している
当院では一人ひとりのお口によくフィットするように、フルオーダーメイドの入れ歯を提供しています。特に従来の入れ歯ではコントロールが難しかった下の歯でも安定感にこだわって作製することができ、インプラントと併用することもできます。これまでの入れ歯で「うまく噛めない」「見た目が気になる」「フィット感が悪い」といったお悩みを持っていた方でも、満足いただけるのではないかと考えています。気になる方は、ぜひご相談いただきたいと思います。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/30万円~、フルオーダーメイドの入れ歯/25万円~