セラミックを使った補綴治療
噛み合わせや機能も重視
難波歯科医院
(小田原市/小田原駅)
最終更新日:2021/10/12


- 自由診療
口元は顔の中でもとても目立つため、歯の色の悪さや、ギラリと光る銀歯が気になるという人は多いようだ。また、虫歯の保険診療でよく使われる銀歯は、金属アレルギーの原因になるともいわれていることから、銀歯を白い歯に変えたいという人も増えている。そこで、白い歯科材料、セラミックを使った補綴治療について、小田原市の「難波歯科医院」難波正英理事長に取材した。同院では、「見た目だけでなく、歯の機能面や噛み合わせにも配慮した総合的な歯科治療としての、質の高い審美歯科」を心がけ、多様な審美歯科診療や、セラミックを使った補綴を豊富に手がけている。「口元を隠したりせず、自信を持って、歯を見せて笑えるようになっていただきたいと願っています」と語る難波先生のメッセージを参考にしてほしい。
(取材日2020年4月11日)
目次
見た目だけでなく噛み合わせや機能面も重視した審美歯科。虫歯再発予防にも役立つセラミックを使った補綴
- Qそもそも審美歯科とはどのような分野でしょうか。
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A
▲さまざまな審美歯科治療に対応している同院
歯科の施術には、虫歯や歯周病を治したり、よく噛めるようにしたりする機能的な面と、白く形の良い歯にしたり、歯並びを整えたりする面があります。機能的な面にも配慮しながら、特に歯や口元の美しさに焦点を当てた総合的な診療が審美歯科です。審美歯科にはセラミックなどを使った、いわゆる白い歯にするための補綴を中心に、ホワイトニングやクリーニング、歯並びを整える矯正なども含まれます。私は、見た目と機能を回復して、患者さんが笑顔に自信を持ち、歯を見せて思いっきり笑えるようになるための診療だと考えています。歯や口元のコンプレックスを解決するのに役立つのが審美歯科と考えていただきたいですね。
- Q審美歯科でどのような素材が扱われているか教えてください。
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A
▲各種素材を取りそろえ、患者の主訴に応える
削った歯をセラミックのかぶせ物で修復する方法がセラミッククラウン法で、プラスチックとは異なる自然な白さが特徴です。最近では、人工ダイヤモンドのジルコニア素材の使用も多くなりました。ジルコニア自体が白く、光を透過するため、以前のようなかぶせ物の付け根の黒いラインや、付け根の歯茎が暗く見えることがなくなりました。前歯にはジルコニアの上にセラミックを盛りつけることで、さらに自然で美しい色調を再現できます。奥歯ではジルコニアの強さを生かし、欠けることのない丈夫な白い歯をつくることができるように。奥歯の詰め物や、すでにある奥歯の金色・銀色の詰め物を、白い詰め物にやり直す治療にもジルコニアは使われます。
- Qセラミックを使った補綴治療のメリットを教えてください。
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A
▲患者の自然な治療を引き出すために
セラミックを使った自由診療では性能にこだわって接着剤を選ぶことができ、また素材的にプラークが付着しにくい特徴がありますので、自然な見た目が期待できるだけでなく、虫歯の再発予防にも有用といえます。セラミックに限らず、詰め物やかぶせ物の寿命は毎日のケアに左右されますが、しっかりケアを行っている場合、保険診療の銀歯に比べてセラミックは長持ちしやすいと私は考えています。また、セラミックは銀歯と異なり、金属アレルギーのリスクもありません。当院では、患者さんの要望や症例により、歯茎のラインやスマイルラインをそろえることも考慮した治療を行い、お口全体の自然な笑顔を引き出せるように配慮して診療を行っています。
- Q逆にデメリットなどはあるのでしょうか。
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A
▲セラミックの治療にはデメリットも。しっかりと相談にも対応
セラミックは基本的に自由診療ですから、保険診療に比べて費用は高くなります。また陶器であるセラミックは、歯ぎしりの強い方や噛む力の強い場合は割れることがあり、単純な強度の面では金属である銀歯に劣ります。ただし、最近はジルコニアを使ったセラミックなど、強度に長けたセラミックが開発されています。また、前歯の前面を最小限削り、つけ爪状の薄いセラミックのシェルを貼りつけて前歯の色や形、質感の向上をめざすラミネートベニアもあります。昔と比べて接着剤の質は向上しており、ラミネートベニアが剥がれることは少なくなりましたが、フランスパンやスルメなど前歯で噛み切るような硬い食材は注意が必要とされています。
- Q治療後に気をつけることは? また悪くなる心配はありませんか。
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A
▲毎日のメンテナンスの重要性を訴える難波院長
セラミックに限らず、詰め物やかぶせ物をした歯すべてに言えることですが、やはり毎日の正しいケアと、定期的なメンテナンスが重要です。また保険診療の虫歯治療は、数年で虫歯が再発し、治療のやり直しになることも多くあります。当院では、軽度の虫歯治療であっても、マイクロスコープを使用した精密な治療を行い、虫歯の再発防止に努めています。このような徹底した虫歯治療と、セラミックを使った補綴、その後の適切なメンテナンスによって、虫歯の再発や治療のやり直しの防止をめざしています。セラミックを使った治療は、自由診療で一時的にはコストがかかりますが、長い目でみれば経済的ではないかと考えています。
自由診療費用の目安
自由診療とはセラミックを使った補綴治療/9万円~、インプラント治療/フィクスチャー30万円、アバットメント・上部構造12万円、矯正治療/1期治療40万円~、2期治療75万円~