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津田 則子 院長の独自取材記事

津田眼科

(川崎市麻生区/新百合ヶ丘駅)

最終更新日:2019/08/28

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「受診してよかったと思われる診療が目標」という津田則子院長は、明るい笑顔で楽しそうに取材に対応してくれた。医学部を卒業して35年、「津田眼科」開業から20年近くたつベテランだが、親しみやすく何でも相談できる雰囲気は子どもから高齢の方まで幅広い世代に頼られている。「以前治療したお子さんが立派に成長した姿を見ると、本当によかったと思います」と地域に根ざした医療の喜びを感じる津田院長がめざすのは「目の総合医」。さまざまな病気の診断・治療を行うほか、必要に応じて大学病院や専門の医師も紹介する。地域に役立つ医療を進める、同院の診療方針などを詳しく聞いた。
(取材日2016年3月7日)

患者と詳しく話し、その人に最善の医療を提供する

こちらは千代ケ丘に開業されて20年近くと聞きました。

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ええ、この辺りは住宅地ですが内科や皮膚科、耳鼻咽喉科といったクリニックがそろい、地域の皆さんから「あとは眼科を」との要望が強く開業を決めました。長くお住まいのご家族も多く、小さい頃に斜視を治療したお子さんがすくすくと成長して、高校生になった姿などが見られてうれしいですね。当院もスタッフはベテランが中心で、結婚や出産の後も勤めてくれる人が多いんですよ。顔なじみのスタッフが対応するため、患者さんも安心して通院していただけるようです。そういえば私の子どもが大学の時には、「津田眼科に通ったのがきっかけで医学部に入った」という後輩もいたそうです。私に憧れて医師をめざしたと聞きましたから、きっといいドクターになると思います(笑)。

本当に地域に密着した診療をされているのですね。

夫と私の2人で始めた「津田眼科」も20年の間に、この千代ケ丘に加え、宮前平、宿河原と3院体制になりました。その中でも駅から少し距離のある当院は、地域に密着した「目の総合医」をめざしています。患者さんのさまざまな訴えを聞いて的確な診断と対応を心がけ、一人ひとりの気持ちや事情に寄り添う診療が目標。当院で対応困難な手術なら近くの大学病院に連絡を取るほか、難しい病気に強い専門の医師をご紹介するなど、「その患者さんにとって一番良い方法は何か?」をほかの医師やスタッフと常に考えていきます。担当がよく入れ替わる大きな病院とは違い、私が担当した患者さんはずっと私が診るという責任も感じますが、頼っていただけると本当にうれしいですね。

そのほかクリニックの特色を教えてください。

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当院は開業当初から経験豊富な視能訓練士がいて、さまざまな検査の質が高いことも特色の一つです。お子さんの斜視、弱視を見つける検査には欠かせませんし、検査にもとづく診断の精度も高まるメリットがあります。また医師だけでなく、視能訓練士やほかのスタッフと患者さんとのつながりも強く、医師には言いにくい話を聞き取り、それをうまく院内で共有していく役割を担ってくれます。そのためにもなるべく長く勤めてもらえるよう配慮し、勉強会などで一人ひとりの知識やスキルを向上させる機会なども設けています。

緑内障の早期発見、白内障の日帰り手術にも力を入れる

どのような病気で受診される方が多いのでしょう?

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当院は「目の総合医」で患者さんの症状は多様ですが、涙点プラグを使ったドライアイの治療、コンタクト装着時のトラブルを防止する指導などには力を入れています。また白内障と緑内障の対応の違いについては患者さんに注意を促しています。白内障は光がまぶしい、老眼鏡でも小さな文字が読みづらいなど、日常生活で不便を感じる自覚症状が出てからでも治療は間に合うのです。一方の緑内障は視野の一部が欠けて見え始めたら、すでに手遅れなほど進行した状態。早期発見が大事なので、私は老眼鏡をお作りになるタイミングで眼科医による検査をお勧めしています。このほか糖尿病網膜症や加齢黄斑変性といった完治が困難な病気は、患者さんに現状を詳しくお伝えして、治療の進み具合などをご理解いただきます。もし他院での治療中にご不安などあれば、そうした病気のセカンドオピニオンとしても当院をご利用いただけます。

緑内障はどんな検査を受けるとわかりますか?

眼圧が高いことも緑内障を疑う要因の一つですが、日本人の緑内障のほとんどは眼圧が正常範囲の「正常眼圧緑内障」。そのため眼圧以外に眼底の視神経の状態を細かくチェックし、それにつながる神経繊維の厚さを測る検査などで緑内障の診断を行います。最近はOCT(光干渉断層計)など検査装置が発達し、事前準備や検査後のまぶしさもなく、手軽に眼底が診察できるのです。老眼鏡を作る時などの視力チェックに合わせて眼底の視神経の状態や眼圧を確認し、病気ならすぐ相談を、特に問題なければ眼鏡の処方せんを書いてもらえばいいでしょう。2年ほどして老眼鏡を作り直すタイミングで、眼科を再受診する流れをつくれば、自覚症状のない段階でも緑内障が見つかる可能性は高まります。

白内障の手術をされるケースもあるのですか?

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ええ日帰り手術も可能で、手術中の眼内の圧力を一定に保つなど患者さんの目に優しい手術ができるシステムも導入済みです。必要と感じないなら手術しなくても大丈夫ですし、逆に視力が1.0あっても白内障のせいで細かな作業が難しい方などは、手術を受けると楽に仕事が進められるでしょう。目の中に入れる眼内レンズが単焦点なら「近い用」「遠い用」など焦点距離を選んでいただきますが、ご本人にお聞きしてもイメージがわかりにくいもの。そこで当院は暮らしで重視されていること、例えば読書や刺繍などが趣味とか、外出して友人と話すのが好きといった生活スタイルをお聞きしながら、詳しく相談にのります。手術の効果は非常に大きく、手術前は周囲がよく見えずに手探りだった患者さんが、手術後ははっきり見えるのでスタスタと帰って行かれます。特に女性は表情も生き生きとして、鏡がはっきり見えるのでメイクもうまくいくようですよ。

患者の声を丁寧に聞く医療。原点は研修医時代に

患者本位の診療をされるきっかけは何でしたか?

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眼科医になりたての頃、担当した患者さんのおかげかも知れません。その方は糖尿病網膜症と緑内障も併発され、一刻も早く手術しないと危険な状態でした。そこで病院の予定を調整するなどの努力をして早めの手術時期をお伝えすると、「手術は仕方ないが、あなたは私の本当のつらさをわかっているのか」と患者さんに問いただされたのです。新人の私は重病の患者さんを任されて慌て、ご本人としっかり話さないまま予定を決めたのでしょう。患者さんの心に寄り添う難しさを実感した出来事でした。それからは患者さん本位の診療を心がけ、大学病院や個人の開業医のもとで経験を積みましたが、自分が思い描くような診療は開業しないと難しいとわかり、夫とこのクリニックを開設したのです。

リフレッシュ方法やお休みの過ごし方などを教えてください

子どもたちに手がかからなくなり、空いた週末は夫婦で旅行をしています。ふだんは京都や神戸、沖縄など国内中心。海外に出かけるのは長期のお休みのときですね。そのほか5、6年前から日本画を描き始めました。以前から好きだった画家の先生から「日本画教室で教えています」と聞き、その方に習い始めたんです。日本画はニカワで顔彩を溶くなどの手間は必要ですが、集中して絵を描いているといろいろなことを忘れて、ストレス解消にもってこい! 作品を見た人に感想を聞くのも楽しいんです。昨年、銀座のギャラリーで行った個展には、当院の患者さんも見に来てくださってうれしかったです。

先生が医師をめざした理由と今後の展望をお聞かせください

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外科医である私の父が患者さんやご家族から感謝される姿を見て育ったので、「私も人の役に立ちたい」と思ったんです。眼科に進んだのは「眼内レンズを使う白内障手術」という画期的な治療に興味を持ったから。今でこそ取り除く水晶体の代わりに眼内レンズを使うのは当然ですが、当時の日本では代わりのレンズは入れず、手術後の患者さんは強度の遠視で過ごしていました。それが改善できるのはすばらしいと思ったのです。幸い2人の子どもも眼科医になり、今は別々の病院に勤めています。小さい頃は「眼科医になってママを手伝うから」と言っていた長女は、中学生・高校生で「絶対にならない」と反発したのですが、結局は眼科医を選んでくれました。次女はそういった姉の様子を参考にしたのか、割と進路決定はスムーズでしたね(笑)。ニーズがある限り当院で診療を続けますが、いずれは子どもたちと一緒に働けたらいいですね。

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