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歯を失う主な原因。全身の健康にも影響
歯周病の予防法と治療法

まぶち歯科医院

(大垣市/大垣駅)

最終更新日:2022/10/04

まぶち歯科医院 歯を失う主な原因。全身の健康にも影響 歯周病の予防法と治療法 まぶち歯科医院 歯を失う主な原因。全身の健康にも影響 歯周病の予防法と治療法
  • 保険診療

「歯周病」という言葉はよく聞くが、正確にどんな病気であるかを説明することはなかなか難しい。症状としては出血や歯茎の腫れ、口臭、歯のぐらつきが挙げられる。ある年齢になれば誰もが思いあたる症状だが、軽度のうちはほぼ痛みがないだけに、見て見ぬふりをしている人も多いのではないだろうか。そんな人たちに警鐘を鳴らすのが、40年前から歯周病に着目してきた「まぶち歯科医院」の馬渕直樹院長だ。「歯周病は感染症です。丁寧な歯磨きで、歯と歯茎の境目付近の歯垢(細菌のかたまり)を取り除くことが大切です」と訴える。進行が進み、歯を支える骨が一度溶けてしまえば、元に戻すことは難しいという。では、そうならないために私たちは何をしたらいいのか。歯周病の概要、さらに検査から治療までの流れ、予防法について馬渕院長に聞いてみた。

(取材日2022年4月8日)

検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!

Q歯周病とはどのような病気ですか?
A

歯が健康でも、細菌によって歯茎が炎症を起こし、やがては歯を支える骨、歯槽骨が溶けてしまう病気です。細菌の種類は虫歯菌と異なる歯周病菌が原因となります。中でもPg菌(ポルフィロモナス・ジンジバリス)はより重篤な歯周病を引き起こすこともあり、また18歳頃から感染しやすいので、若い方でも注意が必要です。子どもの頃、歯肉炎と診断された方はそのまま歯周病に移行しやすいですし、糖尿病の方、免疫力が落ちている方は悪化しやすいです。またマスクを長時間つけた生活をしていると、どうしても口呼吸になって口内が乾燥し、より感染しやすくなります。予防策としては歯磨きを丁寧にして、できるだけ細菌を取り除くことが大切です。

Q歯周病を放置するとどうなりますか?
A

そのまま放置すると、歯を支える歯槽骨が溶け、やがて歯が抜けてしまいます。重症化した方の歯槽骨をエックス線で見ると、アリジゴクの巣のようにすり鉢状の隙間があいているのが見て取れます。残念ながら一度溶けてしまうと骨は元に戻りません。骨の再生を促す方法もありますが、状態によって必ず再生できるとは限らないのです。骨が薄いと将来インプラントを入れることも難しくなります。何より、歯がなくなると食事をおいしくいただけませんし、生活の質が落ちます。また近年は糖尿病や認知症との関連も指摘され、全身の健康にも悪影響を及ぼすと考えられます。手遅れになって歯を失う前になるべく早く検査や治療を始めることをお勧めします。

Qどのような症状を目安に受診するといいですか?
A

歯磨きをした時などに出血するかどうかが1つの目安になります。強く磨き過ぎて傷つけて出血することもありますが、ほとんどの出血は歯茎が炎症を起こしているサインです。また、歯茎が腫れたり痛んだりする場合は、歯周病がより進行している状態ですから、なるべく早く受診してください。もし、ご本人が気になるようなら、まずは一度検査をしていただくとよいでしょう。何も問題がないか軽症であれば、年に1回~数回の定期検診で済みますので、通院の負担もそれほどかかりません。また重症で歯がグラグラになっていても、状態次第では歯を維持することも可能なので、自己判断して諦めずに一度ご相談いただければと思います。

検診・治療START!ステップで紹介します

1初診カウンセリング
まぶち歯科医院 初診カウンセリング

主訴や生活に関する問診票に記入した後、歯科医師または歯科衛生士に、気になるところ、痛いところなどの主訴を伝える。治療中の病気、飲んでいる薬、妊娠中であれば、それらの情報も忘れずに。歯科医師が実際に口腔内の出血や歯茎の腫れなどを診察した後、急性の症状がある場合はそちらの処置や噛み合わせの調整、薬の投与を受ける場合もある。各種検査を行った後、結果を見ながら、今後について治療計画の説明を受ける。

2歯周病の検査
まぶち歯科医院 歯周病の検査

初診時に、歯科医師の診察とともに、エックス検査、歯周病基本検査を受け、歯周病かどうかを確認する。歯周病基本検査は、歯茎周りの歯周ポケットの深さや出血、歯の動揺度を測る内容で、およそ3~4ミリ以上が歯周病の目安となる。同日に、併せて歯の掃除や歯石取り、場合によっては歯磨き指導を受ける。軽症や歯肉炎程度であれば、こうしたケアで症状の改善を図り経過を観察する。

3主訴の治療
まぶち歯科医院 主訴の治療

歯周病の基本治療は、歯や歯の根の表面と歯周ポケット内の歯垢・歯石取りがメイン。歯茎下の歯石を取る場合は、表面麻酔後に処置を受ける。さらに歯茎の腫れが重症の場合などは、切開して膿を出す処置や外科的手術を別日に受けることが必要。歯周外科手術の場合状態によってはレーザー治療を併用することもあるという。また虫歯治療は歯周病治療と並行できるが、かぶせ物やブリッジなどは歯周病治療が落ち着いてからとなる。

4歯磨き指導
まぶち歯科医院 歯磨き指導

ケアルームでの、歯科衛生士による歯磨き指導と術者磨きを体験。同院では、歯周病の予防効果が期待できる「つまようじ法」というブラッシング法も導入。専用歯ブラシの毛先をつまようじを使うように歯間に入れる方法で歯茎の炎症緩和をめざす。上手に磨けない場合は、歯科衛生士が磨きやすい方法や磨き方をアドバイス、実践してくれることも。同時に、歯石取りやPMTC(歯の機械磨き)も併用し、口腔内をクリーニングしていく。

5定期的な通院
まぶち歯科医院 定期的な通院

自分できちんと磨いているつもりでも、どうしても歯石はつくので、歯周病治療後は2、3ヵ月に1度の頻度で通院することを同院では推奨している。重症な人、不安がある人は、毎月チェックしてもらうことも可能だ。検診の内容は、口内診察と、歯垢・歯石取り、口内清掃、歯磨き指導など。パウダー粒子とジェット水流で歯の表面を磨く装置の利用で、通常の歯磨きでは落ちにくいコーヒーや茶渋など着色汚れの除去を行うこともある。

ドクターからのメッセージ

馬渕 直樹院長

歯周病は、早めの治療が大切です。当院では歯周病に対して、超音波スケーラーを使用した歯石取りのほかに、歯周外科におけるレーザー治療、歯茎の切開処置、つまようじ法の歯磨き指導など、さまざま用意していますので、一度ご相談してください。そして、進行して歯がグラグラになった方も、諦めて抜けるまで放置しないでください。歯のグラグラは噛み合わせや歯茎の炎症によっても起こるので、噛み合わせの調整や炎症を取り除くことができれば歯の安定につながることも考えられます。当院では器具の滅菌の徹底や給水の除菌装置の導入も行い、できるだけ歯を残す治療を心がけていますので、軽症の方から重症の方までお気軽に来院ください。

馬渕 直樹院長 まぶち歯科医院
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