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岡崎 大武 院長の独自取材記事

岡崎医院

(川崎市麻生区/新百合ヶ丘駅)

最終更新日:2022/03/11

岡崎大武院長 岡崎医院 main

川崎市麻生区王禅寺東、小田急線・新百合ヶ丘駅から車で10分ほど南へ進んだ静かな住宅街に「岡崎医院」はある。植栽に囲まれた趣のある戸建ての建物で、エントランスを抜けて院内へと歩みを進めると、天然木を多用した開放的な空間が広がっている。「医院らしくないと言われることもありますが、父のこだわりが詰まった空間です」と話すのは2代目の岡崎大武(ひろたけ)院長。40年近く続く同院を両親から継承し、2021年5月から新院長として診療にあたっている。「学問的な正しさを追求しその発展を進める医学と、患者さんの求めに応じる医療が同じとは限らない。患者さんの求めに応える医療としての成功をめざしていきたいです」と温かい笑顔で語る岡崎大武院長に、医院継承に際しての想いやめざす医療について話を聞いた。

(取材日2022年3月4日)

大学病院での集中治療経験を経て、歴史ある医院を継承

昨年春に医院を継承されたそうですね。

岡崎大武院長 岡崎医院1

「岡崎医院」は父・岡崎武臣と、母・岡崎貴美子が、1983年に開業した医院です。消化器内科を専門とする父が内視鏡検査などを軸に診療を展開し、母が小児科を担うことで40年近く地域に貢献してきました。数年前に父が体調を崩し、同じく内科の医師である姉の協力を得ながら母が診療を継続してきましたが、昨年5月に私が院長を継承。その母も今春で診療を退くこととなり、現在は姉とともに診療にあたっています。医院を継承するまで、私は大学病院の集中治療室で急性期治療に従事してまいりました。診療分野は、循環器を専門としております。こうした経験から、父の時代とはまた少し違った点でも貢献できるのではないかと考えています。

天然木をふんだんに使った空間がすてきですね。

ありがとうございます。当初は近くにある団地内のテナントとして開業したようですが、二十数年前に現在の場所に新築移転してこの形となりました。一般的な医療機関のイメージとは異なる外観、内装はすべて父が設計したものです。天井が高く広い待合室や、車いすでも無理なく利用できる広めの通路やトイレ、エントランス、四季の移り変わりを感じさせる植栽を眺めながら過ごせる空間設計など、随所に父のこだわりが詰まっています。各所に飾られている油絵は、私の小学生時代の恩師でもある画家の先生の作品で、定期的に交換し楽しんでいただいています。医院らしくないということで、以前には私の同僚に温浴施設か何かと勘違いされたこともありますが(笑)、心からリラックスしてくつろいでいただけるのではないでしょうか。

大学病院の集中治療室と町の開業医での診療には、大きな違いがありそうですが、いかがですか?

岡崎大武院長 岡崎医院2

ご想像のとおり、診療内容も患者さんの重症度もまったく異なります。しかし、医療の両端ともいえる2つの現場を経験して思うのは、医療の本質というものはどんな現場でも変わらないということ。助けを求めている方に対して手を差し伸べることこそ、医療者の役割であるというのは同じなのです。急性期の対応が中心となる集中治療の現場では、患者さんに意識がなく、ご家族も動転して精神状態が正常でないなど、言葉を交わすことが難しいケースが多々あります。対して、当院のような医院では患者さんやご家族と近い距離でコミュニケーションをとることができ、そこが大きな違いです。この距離感だからこそ見えてくるニーズに応えていきたいですね。

それぞれの患者にとっての正解をともに探る医療

どのような患者さんが多くいらしていますか?

岡崎大武院長 岡崎医院3

ご高齢で生活習慣病をお持ちの方が中心です。父が消化器を専門としていたことから、胃腸に不調を抱えている方も多いのですが、徐々に私の専門である循環器疾患のご相談も増えてきました。医院レベルで診る循環器症状といえば、心疾患と密接に関連している高血圧症や動脈硬化です。それぞれを放置してしまうことにより、どれほど恐ろしい結果になるかは嫌というほど目撃してきました。だからこそ、単に血圧を下げるだけではなく、その延長線上にある病気を防ぐという意識を患者さんと共有しながら、治療していきたいと思います。医療者と患者さんが同じ方向を見ていなければ、治療を成功させることは困難です。治療の必要性について少しずつでも啓発しつつ、それぞれの生き方や考え方に沿う、人生を支える医療を一緒に実践していきたいです。

診療の際に心がけていらっしゃることは何ですか?

その患者さんがどうしたいか? 医療に何を求めていらしているのか?というニーズを早めにくみ取り、それに応える対応を考えることです。病気や治療について、多くの情報が手に入りやすい現代は、患者さんのニーズも多様化しています。医学的な正解だけでなく、患者さんの本当の意思を引き出し、それに応える医療としての正解を探っていきたいと考えています。

医学的正解と医療的正解は同じではないのですね。

岡崎大武院長 岡崎医院4

必ずしも同じとは限らないと感じています。大学病院で強く感じたことの一つが、学問的な正解を追求する医学と、患者さんの求めに応じる医療は違うことがあるということです。例えば高血圧症で薬を飲む必要があるけれど、どうしても薬に対して抵抗感がある場合、嫌々薬を飲み続けて100歳まで生きるという選択肢もあれば、薬は飲まず80歳までの寿命を全うするという選択肢もあります。サイエンスの視点から物事を捉える医学的には前者が正解で、大学病院などの臨床現場でめざすのはそこです。しかし、医療的には後者が正解である場合もあると思うのです。もちろん、必要な医療情報を提供することは大前提ですが、その先は丁寧な対話によりニーズを引き出し、その方にとっての正解を一緒に探す、医療としての成功をめざしていきたいですね。

命に関わる循環器疾患は身近な生活習慣病の延長にある

院長が医師を志されたきっかけはやはりご両親の影響でしょうか。

岡崎大武院長 岡崎医院5

実は両親から「医師になれ」と言われたことは一度もないのです。学生時代は物理が好きで、そうした道に進むのも良いなと思っていました。しかし、いざ実際に進路を決める際になると、数字で評価されるのではなく、人として必要とされる仕事をしたいという考えに至りました。医師や弁護士、学校の先生など、どうせやるなら誰がやっても同じではなく、誰がやるかによって結果が変わってくるような仕事に就きたいと思うようになったのです。そんな中で、医師の道を選択したのは、やはり両親の影響かもしれません。両親のおかげで医師という職業の存在が最も身近にありましたから。

お忙しい毎日とは存じますが、休暇の気分転換法などあれば教えてください。

釣りと写真です。釣りは食べられる魚専門で、主に東京湾での船釣りでアジやイナダ、ワラサといったブリの幼魚、サワラなどを釣ります。千葉の大学病院に勤めていたので、タイを狙って外房へ遠征したりもしました。もちろん、釣った魚は自分でさばいて料理し、おいしくいただきます。写真では夜景を中心とした風景を撮って楽しんでいます。大学病院時代は夜が遅いので、自然と夜景中心になり、ライトアップされた街の風景をよく撮っていましたね。

今後の展望について教えてください。

岡崎大武院長 岡崎医院6

院長継承前にも十数年間、週1回の頻度で当院の診療には携わってきましたが、まだ院長としては1年に満たないところ。現時点では今までの医院の流れに慣れることと、循環器ならではの診療リズムを定着させることで精いっぱいです。おかげさまで長く医院を支えてきてくれた信頼できるスタッフにも継続して勤めてもらうことができています。今後も「岡崎医院」としての良いところを引き継ぎ、地域に貢献していきたいです。

読者に向けてひと言メッセージをお願いします。

心臓の病気は皆さんにとって身近なものであるとはいえず、突然重篤な状態になってしまう方や、病気になって初めて状態が悪いことを知るといった方も少なくありません。漠然と不安に感じていらっしゃる方も多いでしょう。しかし、高血圧症や動脈硬化といった、皆さんがよく知っている病気の延長線上にある心疾患も多いもの。生活習慣病を適切に管理することで、恐ろしい心疾患を予防することもできるのです。当院は日曜祝日を除く月曜から土曜まで、午前も午後もすべて診療しており、すべての時間帯で循環器を専門とする医師が診療しております。これまでの消化器・小児科診療とは異なる診療科になりますが、皆さんの求めに応じ、役に立てる医院でありたいと考えていますので、気がかりがあればお気軽にご相談ください。

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