金光 泰典 院長の独自取材記事
かねみつ歯科
(各務原市/各務原市役所前駅)
最終更新日:2021/10/12

各務原市蘇原に2017年7月にリニューアルオープンした「医療法人クレスト かねみつ歯科」。現院長の父親の代から同地域で多くの患者を診てきたクリニックだ。金光泰典院長は、愛知や東京で経験を積んだ後、生まれ育った場所で診療したいと戻ってきた。通いやすいクリニックにするため、完全個室診療やキッズルーム設置、保育士常駐などを実現。カウンセリングルームも設け、丁寧に説明した後、治療に入るようにしている。「年をとってもできるだけご自身の歯でずっと食べられるようにしてもらいたい」と、低侵襲で歯を長持ちさせることに重点を置いた治療を大切にする。明るい表情とやわらかな物腰で老若男女から信頼を集め、自身も5歳の子の父親だとういう院長に、治療方針や予防歯科などについて詳しく聞いた。
(取材日2019年2月7日)
完全個室診療で、患者が相談しやすい環境づくりを徹底
お父さまの代からこの地域でクリニックを運営していらっしゃるんですね。

すぐ近くに桜で有名な新境川があるのですが、父親はその近くで開業していました。自分が開業するにあたり、完全個室での診療を行いたかったですし、キッズルームや個室カウンセリングルームなど、造りたい設備がたくさんあったので、思い切って移転リニューアルさせていただきました。歯医者って怖いところというイメージをお持ちの方も多いかと思ったので、大通りに面した窓はできるだけ大きくし、中の様子をご覧いただけるようにしています。室内も木材と白色を基調にぬくもり感を大事にしていますので、来院前の不安を少しでも取り除くことができたらなと思っています。
完全個室だと患者さんも安心して来院できそうですね。
海外では完全個室が当たり前になっていると聞いたことがあります。一番のメリットは、患者さんが安心してご自身の歯の悩みについて話していただけることですね。年配の方なら入れ歯、その他にも口の中の悩みについてあまり人に聞かれたくないことも多いと思います。そういった悩みを話していただいてこそいい治療につながると思うので、できるだけ話をしてもらえる環境を整えたかったんです。個室のもう一つのメリットは感染予防ですね。歯科クリニックは飛沫感染のリスクが高い場所です。当院では、治療時に出る細かい粉塵を撒き散らさないように口腔外バキュームを導入していますし、性能にこだわった滅菌機器も使用しております。衛生面でも安心して来院していただけるよう努めています。
その他、設備面のこだわりを教えてください。

CTや拡大鏡を導入しています。あとは、位相差顕微鏡も置いていますね。口の中には無数の細菌がいますので、今後は視覚的にご自身の口腔状況を把握していただけるよう、口腔内の細菌検査なども行っていきたいと考えています。また、痛みの少ない治療を実現することもクリニックの大きな役割だと考えているので、麻酔時には歯茎の表面に塗るタイプの麻酔と電動麻酔器などを使用しています。さらに、歯を削る際にはできるだけ痛みを与えないように、刺激少なく切削できる5倍速コントラハンドピースを使っています。歯科治療の精度はツール類の変化で年々向上していると感じます。今後も、患者さんのメリットとなるような設備の導入は積極的に検討していきたいと思っています。
虫歯と歯周病のリスクを下げるため予防歯科を大切に
治療で大切にしていらっしゃることをお教えください。

できるだけ削らなくてもよい歯は削らずに残す、低侵襲治療を行っています。私自身、昔は補綴治療が好きだったのですが、よく考えてみると、削ることはイコール歯を傷つけていることになります。一度削った歯は元には戻りません。そうして再治療を繰り返していると、最終的には歯が割れたり、抜歯処置が必要になってしまったりすることもあります。今は詰め物の接着技術も向上し、本当に小さく削っただけでも治療ができるようになってきました。自歯を長く持たせるという意味でも、低侵襲治療は重要だと思っています。また、治療をするだけでなく、その後できるだけ虫歯を再発させないようにしていくことも重要です。患者さんの口内環境が変わらない限り、虫歯リスクは減りません。むやみやたらに治療をしてしまうよりも、その前に患者さんの口の中の環境を虫歯ができにくいものに変えるほうが先決だと思うんです。
予防歯科にも積極的に取り組まれているのですね。
私が以前働かせていただいていたクリニックの院長はとても予防意識が高く、スウェーデンに行って勉強していらっしゃるほどでした。私も予防歯科は大切だと実感しています。当院では患者さんの口腔メンテナンスを歯科衛生士を担当制にして行っています。担当制にすると、この人は自分の患者さんだという意識が歯科衛生士に芽生えて、仕事がしやすくなると思いますし、患者さんにも安心して通ってもらえると思うんです。今は予防歯科の意識が高まってきているので、虫歯の患者さんが減りつつあります。歯医者さんは痛くなってから行くところではなく、できる限り自分の口腔内を健康に保つために行くような場所になっていくと思うんです。そうなると今後、衛生士という仕事はもっと重要になってきます。月に1回の院内ミーティングを行い、行きたい勉強会にも参加してもらって研鑽を積んでもらいたいなと思っています。
自分の口腔内を長期にわたって管理してもらえるクリニックの存在は心強いですね。

長期にわたり患者さんの口腔内を管理することができるよう、患者さんの口腔内に関する情報をできるだけ多く残しておくことにも力を入れています。通常エックス線写真を撮りますが、それ以外に必要であればCT撮影、また、口腔内写真は必ず撮るようにしています。患者さんに視覚的に確認してもらうという意図もありますが、スタッフ自身がちょっとした変化も見落とさないようにするためという意味も込めています。やはり、数多くの患者さんの口の中の状態を鮮明に覚えておくということは非常に難しいんです。ですが口腔内写真を撮ると、どういう状態であったかを一目で思い出すことができるんです。
「百聞は一見に如かず」だからこそ口腔内写真は重要
患者さん自身が忘れていた治療のことも覚えていると信頼につながりますよね。

そうですね。患者さんって結局どこを治療したか正確に覚えている方はどのくらいいるのかなと思うんです。最近治療した箇所は覚えていますが、5~10年もたつと忘れてしまいますよね。その方がもし途中で通院先を替えられたとしても、何年か後に当院に戻ってこられた際に、5年前の口の中はこうでしたよ、とお伝えできることも重要かなと思うんです。ご自身の歯がどのように変化しているのかを視覚的に確認していただくと、患者さん自身の予防歯科に対するモチベーションにもつながりますよね。
ファミリールームもあるとのことで、小児歯科にも取り組まれているのでしょうか。
僕の母親の弟が、岐阜市内で小児歯科専門クリニックの院長を務めているので、私自身も以前、週1回ほど働かせていただいていました。小児歯科に関しては、どれだけ子どもを泣かせずに診療できるかによると思います。1回泣いてしまったり、1回嫌な思いをすると、次回椅子に座ってもらうのが困難になってしまいます。ですので、治療よりも先にクリニックに慣れてもらうということが一番大事かなと思っています。当院のファミリールームは広く設計しておりますので、ご家族全員で入っていただけます。妹さんが一生懸命治療を受ける姿を見て、それまでは泣いていたお兄ちゃんも頑張ってくれるというシーンもよく見かけます。
先生はとても優しそうで子どもにも人気がありそうですが、心がけていることはありますか。

私自身、5歳の男の子の父親なので、お子さんが治療を嫌がる気持ちはよく理解できます。家ではよく子どもと遊ぶようにしているので、少しでも自分の子育て経験が治療に生かせたらなと思っています。私の子どもも、夜歯磨きを嫌がることがありますが、たとえ眠たくとも歯磨きを一緒に頑張るようにしています。ブラシを当てられていない箇所を見て、仕上げ磨きはぜひしてあげてほしいですね。親は子どもにとって“一番身近な歯医者さん”だと思っているので、ぜひ地域のお父さん、お母さんも一緒に頑張ってもらいたいなと思っています。
自由診療費用の目安
自由診療とは矯正歯科/40万円〜、マウスピース型装置を用いた矯正/10万円〜、インプラント治療/40万円〜
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供を行っております。
カスタムメイド矯正装置(マウスピース矯正)については、効果・効能に関して個人差があるため、 カスタムメイド矯正装置(マウスピース矯正)を用いた治療を行う場合は、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。