ベテラン歯科技工士と協力し精度を追求
かぶせ物や入れ歯の治療
くのう歯科医院
(羽島郡笠松町/笠松駅)
最終更新日:2024/02/29
- 保険診療
- 自由診療
かぶせ物や入れ歯、インプラント治療など、歯科では削った歯や抜けてしまった歯を補うための治療が必要となる場面がある。「くのう歯科医院」の久納玄揮院長は、補綴治療を専門に研鑽を積んできたエキスパートで、治療で使用する素材にこだわるのはもちろん、先進の機器を積極的に取り入れるなどして補綴治療の精度向上に努めている。「口の中に入る補綴物が誰によって、どのように作られるのかを目にしてもらいたい」との思いから、開業に際して院内に「見える歯科技工室」を設けるほどで、技工室では久納院長が全幅の信頼を寄せる技工士の杉山弘和さんがさまざまな補綴物を作製している。今回は2人に、補綴治療に対するこだわりや精度を追求する背景について語ってもらった。
(取材日2019年11月1日/再取材日2021年4月20日)
目次
見た目だけでなく口腔内を良い状態で維持する上で重要な補綴治療。将来のトラブル予防のためにも精度を追求
- Q保険診療と自費診療の補綴治療の違いについて教えてください。
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A
【久納院長】保険診療と自費診療、どちらにおいてもきちんと噛めるように、治療精度を追求することに変わりありません。ただ、用いる素材や技術には違いがあるため、仕上がりや耐久性にもおのずと差が現れます。例えばセラミックやジルコニアは自然な色味や形状を追求できるだけでなく、汚れがつきにくいため清掃管理がしやすいのが特徴です。また、金属アレルギーの方にも対応できます。再発やトラブルの予防を考えても、自費での補綴治療には多くのメリットがあるといえます。もちろん費用面など治療に対する患者さんの考えはさまざまですから、実際のかぶせ物や義歯を見て選択いただけます。
- Q新しく導入された口腔内3Dスキャナーの特徴は何ですか?
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A
【久納院長】従来は、印象材を流し込んだトレーをお口の中に入れて、時間を置いて歯型を採取する方法が主流でしたが、この方法だと嘔吐感を覚えるケースもあり、中には強い不快感から型採りができない方もいらっしゃいました。その点口腔内3Dスキャナーは、専用の機器で口腔内を撮影するだけなので、患者さんの負担が非常に軽いのが特徴です。印象材や石こうの扱いなどによる差も出づらいので、採取する人間の技術力に左右されにくいのも、補綴物の精度につながっていると考えます。さらに歯の色味や噛み合わせのバランスも数値で割り出されるので、補綴物の色味の調整や治療前後の噛み合わせの変化などの評価にも役立つんですよ。
- Q歯科技工士が常駐しているとどのようなメリットがあるのですか?
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A
【久納院長】補綴物作製のプロですから、型採りの精度にも期待できます。また診療時に患者さんの口腔内をじかに確認してもらえる環境ですから、細かな部分もスピーディーに調整しやすいのです。色味や形状、装着時の確認などには、技工士にも同席してもらいます。その場で調整に対応できますから、調整を重ねるために何度も来院してもらう、といったことも基本的にはありません。場合によっては、1日で入れ歯を作ってもらうこともありますよ。私たちも細かなオーダーを顔を合わせながら伝えられるので、とても心強く感じています。お互いに信頼しながら治療を進めていけるので、おのずと精度も高まっていくと感じています。
- Q補綴物を作製する上でのこだわりややりがいをお聞かせください。
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A
【杉山さん】歯科技工もデジタル時代が到来しつつあり、3Dスキャナーの登場で歯科技工室で行っていた作業を省略できるようになりました。しかし、まだまだ技工士の技能が優れる部分があります。まず全自動で完成品ができるわけではなくパソコン上で人の手による微妙な調整が必要なこと。精度の追求は導入時より細かく考えながら作業をしています。また、自費診療の場合、患者さんの周りの歯の色に合わせて似たようなサンプルから義歯を選びますが、最終的に周りと調和するようにステイン剤を塗って着色し、窯で焼いて自然な色味にするんですよ。デジタルを駆使しつつも、絵つけ師の伝統芸のように、技術を今後も極めていきたいと思います。
- Q治療後もメンテナンスが重要だそうですね。
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A
【久納院長】もちろんです。治療を長持ちさせる上で、お手入れは不可欠。当院の患者さんの半分以上は予防メインなんですよ。たとえ汚れがつきにくい素材でも、毎日きちんとブラッシングして、定期メンテナンスをしていなければだんだんと汚れがたまっていきますからね。当院では、虫歯や歯の欠損の治療は、必ずメンテナンスの重要性を解説しながら進めていきます。患者さん自身がメンテナンスの必要性や意義を理解できれば、それだけ治療に対するモチベーション維持にもつながると考えてのことです。ただ、「やるべきこと」は念頭に置きつつ、望まないことは押しつけません。患者さんのお気持ちをくみながら、臨機応変に進めることが大事ですね。
自由診療費用の目安
自由診療とはジルコニアセラミック治療/15万4000円~、ジルコニア治療/12万1000円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。