インプラントに恐怖心がある人へ
メリットや治療の流れを解説

健康な歯を守るのに役立つインプラント治療。その特性を知り、納得の上で治療を受けるのが重要

Qインプラント治療について教えてください。

A

▲メリットの多いインプラント治療

インプラント治療の最大の特徴は、歯を失った部分のみで治療が完結する点です。例えば、ケガなどにより若くして1本の歯を失ってしまった場合、以前はブリッジという、欠損部分の両サイドの歯を削ってかぶせ物を固定する方法や、部分入れ歯しか選択肢はありませんでした。この場合、残念ながら虫歯もない健康な歯をあえて削らないといけません。一方インプラント治療は人工歯根を埋め込み、その上に人工歯を固定するため、健康な歯を削る必要はなく、取り外しできる入れ歯のような装着のわずらわしさもありません。通常の日常生活が送れている人であれば何歳でも適応可能で、当院でインプラント治療を受けた最高齢の患者さんは90歳の方です。

Q治療の流れについて教えてください。

A

▲検査やカウンセリングも丁寧に行う

インプラント治療を行うにあたって、最も重要とされるのが術前診査です。安全に治療を進めるには、インプラント体（人工歯根）を埋め込む顎の骨の状態はもちろん、血管神経の走行を確認し、適した位置を割り出す必要があります。そのため当院では、顎の構造を3次元画像で撮影できる先進の歯科用CTを備え、インプラント治療を希望する患者さんに対して検査を実施します。難しい症例であれば、適切な位置に埋め込むために、コンピューター解析によるインプラントガイドシステムを手術に使用するケースもありますね。また私自身、長年インプラント治療の研鑽を重ねており、多くの症例の治療経験をもとに、より適切な診断につなげています。

Q手術が怖くて、抵抗があります。

A

▲環境に配慮した手術室も備えている

体にメスを入れる以上、手術の安全性や術後の経過に対して不安を抱くのは当然のこと。より安全な治療をめざすためには、歯科医師の技術力が求められるのはもちろん、手術を行う環境への配慮も不可欠です。例えば患部は、雑菌が入ることをたいへん嫌います。手術時の感染は術後の腫れ、痛みにつながり、場合によっては埋め込んだインプラント体を撤去せざるを得ない事態を招くケースも。当院では清潔さを高く保った、インプラント専用の手術室を備え、生体モニターで循環等を監視しながら手術を行います。また手術器具は世界基準の滅菌器で滅菌処理しております。こうした取り組みによって、術後の腫れ、痛みが出ないように努めています。

Q手術後に定期的なメンテナンスが必要なのはどうしてですか？

A

▲研鑽を積んだ歯科衛生士がメンテナンスを行う

インプラントも天然の歯と同じと考えてください。通常の歯と同じでインプラント周囲に歯垢や歯石といった汚れがつくと天然の歯と同じように、歯周病になってしまいます。そこでブラッシングなどの毎日のお手入れと、定期的なメンテナンスとケアが必要となります。当院2階はメンテナンス主体のフロアとなっております。メンテナンスの目安は4ヵ月に1度です。美容院やバーバーショップに行くように、気軽に楽しく通っていただけるよう、治療ゾーンとは切り離して、ゆったりとメンテナンスを受けていただきます。専門の教育を受けた4人の歯科衛生士が、日々患者さんのお口の健康を維持するために頑張ってメンテナンスを行っています。

Q院長は後進の育成にも注力されていると聞きました。

A

▲勉強会等の活動も行い歯科医師の育成にも注力している

インプラント治療には経験と技術が求められるため、「限られた医療機関で受けられる治療」と思われている面もあるかと思います。当院では、東海地方における安全性の高いインプラント治療の普及に尽力するべく、多くの若手歯科医師の育成に取り組んできました。独自のインプラントオペ講習コースも開催するとともに、指導した歯科医師からの治療に関する相談や手術の立ち会い、指導にも応じています。育成において最も重要な点として伝えているのが「患者さんの立場で考える姿勢」です。どの症例においても、最適解は一つではありません。一人ひとりの歯科医師が学びを深め、多くの引き出しの中から適した方法を提案するようにと指導しています。