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全並 匠 院長、岡本 千穂 先生の独自取材記事

ぜんなみ歯科クリニック

(名古屋市天白区/野並駅)

最終更新日:2021/10/12

全並匠院長、岡本千穂先生 ぜんなみ歯科クリニック main

野並駅から1分ほど歩くと、ピラミッド型の屋根が特徴的な、「ぜんなみ歯科クリニック」が目に入る。前身である「全並歯科」から数えて45年の歴史あるクリニックで、2011年の全面リニューアルに伴い院内設計も一新したという。そんな同院には、長年通い続ける高齢者はもちろん、小さな子どもなど幅広い年齢層の患者が訪れるそうだ。父である全並均前院長とともに多くの患者と向き合うのは、全並匠院長と、全並副院長の姉である岡本千穂先生。「父の築いた信頼を守り引き継いでいきたい」と語る二人に、日々心がけていることを中心に、診療に対する思いを聞いた。

(取材日2017年3月17日)

歯科医師としての父の姿を間近に見て育つ

お二人が歯科医師を志したきっかけについて教えてください。

全並匠院長、岡本千穂先生 ぜんなみ歯科クリニック1

【全並院長】兄も姉もいましたし、昔からものづくりが好きだったので、できれば建築関係に進みたいと考えていたんです。しかし、兄が別の道へ進むことを決めまして。「それなら、僕が継ごう」と思い立ち、歯科医師をめざすことを決めました。中学3年生の時ですね。ご近所の皆さんに頼られる父の姿を見ていましたし、自分がしっかり継承していきたいと思ったのです。今でも父の代から通っている患者さんが多くいて、ありがたいことだと思います。
【岡本先生】私は将来を考えた時、人のためになる仕事に就きたいと思い歯科医師の道を選んでいました。自然と父の姿に影響を受けていたのでしょう。でも大学に進学して勉強を始めると、想像以上に大変で。父はこんな大変なことを続けていたのかと思うと、その頑張りに今でも頭が下がります。

それぞれご専門は何ですか?

【全並院長】特に補綴(ほてつ)治療で研鑽を積んできました。補綴物を装着する時、一度でぴったりと合うことは少なく、歯科医師が微調整を行うことが一般的かと思います。でもこれは、調整を受ける側も行う側も、気持ちの良いものではありませんよね。それに調整するということは、技工士さんが作った補綴物を壊していくようなものです。調整の必要ない補綴物を作ることができれば治療時間も短縮でき、いたずらに補綴物を調整する必要がなくなります。それを極めていきたいと、力を注ぐようになりました。
【岡本先生】私はこれまで一般歯科を中心に携わってきましたが、子育てをするようになってからは特に予防歯科に力を入れています。出産・育児を経て、お子さんのお口の中の理解も深まりましたし、メンテナンスの重要性を一層感じるきっかけにもなりました。

これまでのご経歴を教えてください。

全並匠院長、岡本千穂先生 ぜんなみ歯科クリニック2

【全並院長】愛知学院大学卒業後は、勤務医として補綴治療を中心に、インプラント治療や噛み合わせなどで多くの経験を積ませてもらいました。最初にお世話になった歯科医院は、実は姉の勤務先でもあったんです。その頃に二人で働くことが経験できたのは良かったですね。ゆくゆくは父の後を継ぐつもりでしたが、戻るからにはより良い治療環境をつくりたいと考え、僕が戻ってきた2011年に全面リニューアルをしました。
【岡本先生】私は結婚や家族の転勤、育児もあり、勤務医を退職し、その後は5年ほど第一線から離れ、生活の落ち着いた2013年にこちらへ戻り新たにスタートを切りました。ブランクはありましたが、一緒に働くのが家族というのは、安心感がありました。

患者の第一声を受け止め、応える診療をめざす

リニューアルに際し、どのようなクリニックにしたいと考えましたか?

全並匠院長、岡本千穂先生 ぜんなみ歯科クリニック3

【全並院長】クリニックにいる時間は、患者さんにやすらぎと楽しさを提供できるよう、木のぬくもりを感じられるデザインをお願いしました。あとは光の変化を楽しめるように待合室は吹き抜けにしたり。よく歯医者さんらしくないと言われますよ(笑)。もともと夢だった建築の世界を垣間見ることができてうれしかったですね。
【岡本先生】初めて外観を見た時は、正直驚きました(笑)。昔から通う患者さんも最初はびっくりしたそうですが、華やかな雰囲気でいいなと感じます。開放感があり、働く側としては全体に目を配りやすくなっていますが、治療中は患者さん同士が顔を合わせることのないよう配慮されていますので、リラックスして治療と向き合えるのではと思います。

設備面ではいかがでしょうか?

【全並院長】どの治療においても、説明時には写真など目で見ることのできる情報を提示しているのですが、特に思い入れを持って取り組んだのが、“噛み合わせの可視化”です。噛み合わせの良し悪しは、患者さん本人しかわからないものですし、私たちが目で見て判断しきれるものではありません。リニューアルの際に導入した、専用の検査機器を使えば、噛み合わせの現状をデータという目で見える情報にできるようになり、1つの基準として共有できるようになります。患者さんにとっても、噛み合わせの違和感というのは、何となく感じるものでしょうし、言葉にしづらいものかと思います。何を訴えていいかわからない場合にも有効で、現在の診療では欠かせないものです。

診療で患者さんと接する時、心がけていることは何ですか?

全並匠院長、岡本千穂先生 ぜんなみ歯科クリニック4

【全並院長】主訴を把握し、より良い治療を提供するために、患者さんの第一声をしっかり受け止めることを第一としています。患者さんが最初に話すことが、最も訴えたいことです。それを聞き逃せば、治療内容で行き違いが出てしまうかもしれません。そんなことがないよう、時には患者さんの訴えをこちらがかみ砕いて、思いを導き出しながら、じっくりお話を伺います。
【岡本先生】歯を守りたいと考えている方に、情報を提供することも大切です。ただ症状を改善するだけでなく、情報を提供しデンタルIQを高めていくことも、歯の健康を守るために大切なことですので。一緒に働くスタッフにも、患者さんに同じ情報を何度もお話しすることがないよう、常に情報共有するよう呼びかけているんですよ。

父の築き上げた信頼を受け継ぎ、地域に貢献する

今後の展望についてお聞かせください。

全並匠院長、岡本千穂先生 ぜんなみ歯科クリニック5

【岡本先生】今も「全並さんのところなら間違いない」と周りに言われ、足を運んでくださる方がいます。これは父が築いた、強い信頼があってこそ。これからもそれを崩すことなく、患者さんの要望を超えられる治療を提供していきたいです。そして、患者さんに「ここへ来て良かった」と思ってもらえるよう、進んでいきたいです。
【全並院長】お口の健康を支えることは、全身の健康を支えることにもつながります。これからも地域の健康を支え、貢献できるクリニックにしていきたいです。そのためにも、機材の充実はもちろん、向上心を持ち続けていきたいですね。歯科医師が満足する治療ではなく、患者さんが満足する治療の提供を、これからも追い求めていきたいです。

まだまだやりたいこと、やれることがたくさんあるのですね。

【全並院長】補綴治療の精度を上げるためにも、今の設備ではまだ不十分だと考えています。安全に治療を行うためにも、滅菌や消毒といった衛生面をより強化していきたいですし、診察台も、ゆくゆくは新しいものに変えていきたいですね。理想とする治療を実現し、提供するためにも、もっとこだわれることはたくさんありますから。
【岡本先生】いつかは訪問診療などにも取り組めたら、一層幅広い方を支えられるのではないかと思います。本当の意味で、患者さんの一生を支えられるクリニックになっていきたいですね。

読者へのメッセージをお願いいたします。

全並匠院長、岡本千穂先生 ぜんなみ歯科クリニック6

【岡本先生】歯は一生の宝物です。歯を失って初めてその大切さに気づくのではなく、守るべきかけがえのないものだと知っていただきたいです。例えばお子さんが歯磨きができるようになっても、親御さんが口腔ケアを気にかけるようになったり、クリニックへ通う習慣を身につけることが、歯を守ることにつながります。根気はいりますが、歯を守ることを欠かしてはいけませんので。
【全並院長】治療をしたことがない人は、きちんと知識を持って予防に努めてきた方だと思いますので、それを継続し、起こりうるリスクを回避できるようサポートしていくことが大切だと考えています。残念ながら治療を受けたことがある人は、今後も再治療を受ける可能性があります。それを回避するために知識を身につけ、現在残る歯を守り維持できれば、その先のQOLの向上へつなげられるでしょう。今後もそういった患者さんの生活を支えていきたいと考えています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インプラント/25万円~、セラミック治療/2万7000円~、マウスピース型装置での矯正/70万円~

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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