鵜飼 まゆ子 副院長の独自取材記事
うかい歯科まゆデンタルサロン
(一宮市/二子駅)
最終更新日:2024/01/18
愛知県一宮市にある「うかい歯科 まゆデンタルサロン」。名鉄尾西線・二子駅から徒歩8分ほどの住宅街にあり、1974年の開院以来、地域のかかりつけ歯科医院として歯科医療を支えてきた。2016年から新たに鵜飼まゆ子先生が副院長として加わり、院内をフルリニューアルして名称も変更。父である鵜飼基院長との2人体制で、虫歯や歯周病の治療から、予防歯科、口腔外科、ホワイトニング、訪問診療まで幅広く対応している。女性やファミリーが安心して通える場所にしたいと語るまゆ子副院長は、患者と話すのが大好きで、ヒマワリのように明るい笑顔が印象的。多くの患者から「まゆ子先生」と慕われているのもうなずける。そんなまゆ子副院長に、同院がめざす歯科医療や診療に対する想いについて話を聞いた。
(取材日2022年9月5日/情報更新日2023年11月22日)
40年にわたる地域歯科医療への貢献と、さらなる進化
こちらの歯科医院について教えてください。
当院は1974年に「鵜飼歯科医院」として開院以来、40年以上にわたって地域に密着した「かかりつけ歯科医院」として多くの患者さんを診てきました。予防歯科がまだ定着していない時代から、虫歯になる前に予防することの重要性を訴え続け、定期的なメンテナンスやクリーニングの大切さをお伝えしています。治療の際はなるべく削らない、抜かない保存治療をモットーとしています。患者さんには父の時代から通ってくださっている高齢の世代の方もいらっしゃいますし、そのお子さん、お孫さんと3世代で通ってくださる方も。リニューアルでデンタルサロンという名称になってからは、若い世代や女性の方も増え、幅広い世代の方に来ていただいています。
2016年に全面的にリニューアルされたそうですね。
私が副院長として加わるタイミングで、院内をリニューアルしました。デンタルサロンという名前にしたのは、怖い・痛いというイメージの歯科医院ではなく、リラックスできるヘアサロンのような場所にしたかったからです。内装にはホッとできる明るい色を使い、待合室には小上がりのキッズスペースも用意しました。診療を待つ子どもたちが遊んでいたり、近所の方々がここでおしゃべりをしていたり、ちょっとした交流も生まれていますね。歯科医院の入り口にはスロープをつけ、室内もバリアフリー設計にしているので、車いすやベビーカーでも来院しやすいと思います。クリニックのロゴマークはプルメリアの花をモチーフにしていて、ここを訪れた患者さんを温かく迎えるおもてなしの気持ちを込めました。
診察スペースについても教えてください。
診療室は個室と半個室になっていて、プライバシーに配慮した造りになっています。個室にキッズスペースを併設した「ファミリー診療室」を設けているので、保護者の方が治療を受ける間、お子さんは遊びながら待つことができ、周りを気にせずに治療を受けることができます。また、「デンタルサロンルーム」は、“歯科医院特有の治療音がしない”をコンセプトに作られた部屋で、ホワイトニングなどで来院された方がリラックスして施術が受けられるようにしました。周りには聞かれたくないことを相談できる「カウンセリングルーム」も用意しているので、今まで歯科医院で経験した嫌だったことや、どんな治療プランになるのかなど、不安なことや疑問点は遠慮なくなんでも相談してください。
歯科口腔外科での経験を生かし、地域のニーズに応える
先生が歯科医師をめざしたきっかけは何ですか?
もともと医療に興味はありましたが、進路を決める頃の高校生の私には、女性が歯科医院を経営する想像がつきませんでした。当時は女性の歯科医師はまだまだ少なく、自分はなれないと思っていました。そんな時に高校の女性の先生に「口の中を人に見せる自信がないから、女の先生がいたらいいのにな」と言われたんです。それがきっかけで口の中を異性に見せるのが恥ずかしいという気持ちを知り、女性の歯科医師のニーズがあるのだと感じました。でも、自分が歯科医院を経営するイメージがなく、祖母に相談したところ「女性医師を求めている人は多くいて、女性が責任をもって仕事を決めていくことも面白いと思うよ」と背中を押されたんです。営業時間も自分で決めて、女性としての歯科医師の働き方を、自分で決めていけばいいとアドバイスされ、この道を進むことを決心しました。
先生のご専門について教えてください。
歯科口腔外科の分野で約10年間経験を積みました。大学卒業後は過酷な経験もしましたね。長野県の大学関連病院では、ICU(集中治療室)や麻酔科を回り、救急医療の現場へ。ICUで舌がんや口腔がんの患者さんの術後のケアを行い、大学病院だけでは経験できない症例を数多く診ました。この経験を生かし「身近な口腔外科」をコンセプトにさまざまな相談に乗っております。そうすることで、患者さんが大きな病院に行く負担を減らすだけでなく、メンテナンスで通う中でがんを早期発見できるなど大きなメリットがあります。「舌がピリピリする」「口の中にできものができた」など、少しでも不安に思うことがあれば気軽にご相談ください。また、地域のニーズに応えたいという想いから、訪問診療の現場も学びました。有病者の方の歯科治療も経験してきたので、誤嚥性肺炎予防の専門的口腔ケアまで幅広く対応したいと思っています。
2023年、現在はどのような患者さんが多いですか。
マスクを外す生活に戻りつつある影響で、最近ではホワイトニングが人気ですね。ブライダルの前にとご夫婦で来院される方もいて、男女問わず、歯科への意識が向上したように感じます。また、歯のメンテナンスを楽しいと言って通ってくださる方が増えましたね。50代の方からは「歯科嫌いだった私がこの年になって、歯のメンテナンスを真面目に通うようになるとは夢にも思わなかったわ」「ここにケアに来る日が楽しみです」といううれしい言葉をいただくことも。これまで敷居が高いと思われてきた歯科医院ですが、少しずついい方向にイメージが変わってきていると私自身もうれしく感じています。
痛みに配慮した治療で誰もが安心して通える歯科医院へ
診療の際に心がけていることを教えてください。
1つは患者さんとの「会話」です。歯科医師が忙しそうな空気を出していると、聞きたいことも聞けなくなってしまいますよね。患者さんが本音を素直に話せることは、診療においてすごく重要です。ご自身の歯に興味を持ってもらえるようしっかり説明する時間をとって、不安や疑問を解消してもらえるようにしています。2つ目は「褒めること」。自分が母親になって気づいたことでもあるんですが、人は褒められたほうが頑張れると思うんです。例えばブラッシングの指導で駄目出しばかりだとモチベーションが上がりませんよね。「ここよく磨けています」とか、前回よりも成長した点や改善したこともちゃんと共有して、患者さんが楽しくセルフメンテナンスできるようなコミュニケーションを心がけています。
なるべく痛くない施術や治療を意識されているとか。
そうですね。せっかくメンテナンスで来院していただいても、痛いクリーニングでは続きません。歯石を全部きれいに取ることも大切ですが、継続していただけるように、機械でガンガン歯石を取るのではなく、初めは手でソフトに除去していくなどきめ細かい配慮をするようにしています。治療においてもそれは同様で、早期治療だけが答えではなく、ブラッシングや生活習慣を変えるだけでも、まだ可能性があるということを丁寧に伝えるようにしています。削ってしまう前に、抜いてしまう前に、何か前に進める突破口はないか一緒に見つけていきたいですね。
最後に読者へのメッセージをお願いします。
私は当院に「病める痛みを治して、まずは日常に戻っていただきたい。そしてその先の健康な方が歯のメンテナンスやホワイトニングに通うような、よりワンランク上の未来を見据えた医院でありたい」という想いを込めました。なので「忙しくてなかなか行けない」、「うまく磨けていなくて怒られるかも……」、そんなふうに一度歯科医院から足が遠のくと行きづらくなる気持ちはわかりますが、そんなことは気にせずに何十年ぶりでも気軽にお越しください。家事や育児で忙しい子育て世代の方も、当院ではお子さんが多少騒いでも気兼ねなく治療が受けられる個室がありますし、ベビーシートつきのトイレもあります。診療でも本音を話していただけるような会話やコミュニケーションを意識していますので、ぜひ歯科医院への一歩を踏み出してほしいと思います。
自由診療費用の目安
自由診療とはホワイトニング/3万3000円