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川島 由衣 先生の独自取材記事

川島歯科医院

(豊川市/稲荷口駅)

最終更新日:2020/07/20

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JR飯田線・豊川駅より徒歩20分の閑静な住宅街の中に位置する「川島歯科医院」。開業して70年が経過しているが、れんが調のしゃれた外観で、院内も清潔感ある落ち着いた雰囲気だ。第1駐車場は5台、第2駐車場には4台の駐車が可能なので、遠方から車で来院したい場合も安心だ。1950年に開業以来、3代目にあたる川島由衣先生は、歯科治療の中でも、自分の歯を残す選択ができる根管治療を専門として治療にあたる。穏やかで優しく、丁寧な語り口が印象的で、安心感を抱きながら話をすることができた。今回は川島先生に、まだまだ周知がされておらず、複雑に思われがちな根管治療や、先生自身の展望などについて話を聞いた。
(取材日2020年6月18日)

3代続くこの地で、質の高い根管治療の普及をめざす

こちらの歯科医院は開業して70年だと伺いました。

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私の祖父がこの地で開業し父が継承してから70年以上経過しています。今でも祖父に治療してもらった、という患者さまが来院されており、長く通院してくださることに感謝しております。私が歯科医師をめざしたのも家族の影響が大きく、医療関係の仕事に就きたいという気持ちは小さい頃から漠然とありました。来院される患者さまは小さなお子さまからご高齢の方までさまざまですが、高齢の方でもご自身の歯が20本以上残っている方も多くいらっしゃり、定期検診にもきちんと通院されている方が多く、祖父や父が地域の方々の歯を大切に守ってきたことを実感しています。

現在はどのような体制で診療を行っているのでしょうか?

現在、両親が一般診療を行い、私は根管治療のみを専門として診療しております。根管治療専門で診療しているのでかぶせ物や入れ歯などは行っていません。研修終了後、東京で診療をしていたので、この地域で専門的な根管治療にどれくらい需要があるのか、予想がつかない部分もありました。東京では、根管治療を専門としている先生が多くいらっしゃいますが、愛知県内にはまだ数が少ないのが現状です。しかし、専門的な根管治療を必要としている患者さんはこの地域にも必ずいるはずですから、根管治療をするメリットなどの情報を地域内でも共有していきたいと考えています。

根管治療を受けられるのは、どのような患者さんが多いですか?

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当院に通院されている方・地域のクリニックから治療が困難だと判断される患者さんが多いです。また根管治療を何度か経験して、現在も継続中だけれど、痛みが取れないと訴える患者さんも多いですね。根管治療が必要となる歯は、細菌感染により病気を引き起こしている場合が多いので、当院ではマイクロスコープとラバーダムを使用して細菌を入れないように治療を行っています。全国でも、これらを治療に取り入れている歯科医院はまだまだ多くはないと認識しています。また、根管治療では治癒しない歯の場合は手術も行います。抜歯になる前の治療の選択肢が多いことも当院の特徴の一つです。

エビデンスに基づく精密な根管治療で成功率を高めたい

根管治療を専門にしようと思ったきっかけを教えてください。

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大学卒業後歯科医療を学ぶ上で、すべての科目の知識技術を身につけるべきと考えていました。来院する患者さんがすべて同じ訴えを持っているわけではないので、治療は多岐にわたりますし、「治療後にその歯が長持ちすること」が重要であると考えています。多くの治療と向き合っていく中、歯を保存するためには根管治療の質が重要であることに気づきました。専門を絞るのには5年ほどかかりましたが、東京に勤務している際、根管治療がご専門の先生と組んで治療にあたったことがきっかけで、本格的に根管治療を学ぼうと思うようになりました。歯科治療では、毎日の歯磨きなど患者さんのモチベーションが大きく関連してくるものも数多く存在しますが、根管治療はエビデンスが明確に出されているため、歯科医師がしっかり治療にあたれば結果を変えることができる、唯一の分野だと私は考えています。

マイクロスコープを使用した治療を行っていると伺いました。

マイクロスコープは歯科領域でも多用されてきていますが、特に根管治療では必須ともいわれています。根管(歯の根)の直径は1ミリに満たないものも多いので、マイクロスコープを使うことで、複雑な見落としなどを防ぐことが期待できます。マイクロスコープが導入される以前の治療では、解剖学的な知識をもとに手探りで診療にあたる必要がありました。歯というのは奥歯に向かうにつれ、解剖学的な形が非常に複雑になります。その一方で、再治療が必要になったり、歯を失う可能性が高いのは奥歯のほうなので、よりマイクロスコープが必要になりますね。また、肉眼では見えない細かな歯のヒビや割れ(破折)の確定診断も可能です。原因不明の痛みとして破折が疑われることも多くあり、治療方針を左右することもあります。より正確な治療方針を確定するためのツールとしても、マイクロスコープはとても重要な意味を持つと考えています。

マイクロスコープのほかに診療へのこだわりはありますか?

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治療時には必ずラバーダムを用いています。体の中でも、口内には一番細菌が多いということは、かなり知られてきていますよね。細菌が多いといわれる唾液が根管内に入ってしまうと、それだけで細菌感染が起きてしまうので、唾液が根管内に入り込まないようにするために、ラバーダムを使用しています。ゴムでできていて、治療する歯以外を覆うようにして使いますので、感染リスクの減少が期待できる方法です。最近では、著名な先生方も声を大にしてラバーダムの重要性について訴えていますので、徐々に広がってきている方法ではあります。しかし、取り入れるためには手間もかかりますし、時間的な制約もありますので、まだまだ普及していないのが現状です。

患者からの聞き取りを大事に濃密で短期の治療をめざす

患者とコミュニケーションをとる上で、気をつけていることはありますか?

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最初のカウンセリングにおいては、患者さんが緊張してなかなか主訴を伝えきれないこともありますので、こちらのことをできるだけ話さず、患者さんにお悩みを伺うように心がけています。そのため最初のカウンセリングと検査には1時間はかけていますね。当日治療は行わず、安心、納得して治療に臨んでもらえるようにしています。また診療時には患者さんにリラックスして診療を受けてもらうため、声かけを多くするようにしています。治療時、何が行われているのかわからず不安や緊張を感じるのは当たり前だと思います。加えて口の中を触れられることに対し、不快感や不安を感じる人も多いと思いますので、一つ一つの処置に対して、必ず声をかけリラックスした状態で治療を受けていただけるように努めています。また、診療後には必ず治療の内容について写真や動画を用いて説明しています。

診療で心がけていることはありますか?

根管治療で通院するのは、基本2回で、カウンセリングを合わせると3回。その後経過観察で、3ヵ月後と半年後に来院していただきますが、一般歯科と比較しても治療時間や通院回数は少ないでしょう。治療の回数を減らすことも、治癒につなげるためのキーポイントなのです。何度も治療をするということは、それだけ感染リスクを高めることになります。そのため、なるべく治療回数を減らし、感染リスクは最小限に抑えたいと考えています。短い期間のお付き合いだとしても信頼していただけるよう、また、紹介していただいた地域のクリニックの先生方と連携をとりながらアフターフォローをしていけるように努めています。

最後にメッセージをお願いします。

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根管治療を治癒が難しい治療だと考えている人もまだまだ多いのですが、治療の経過なども含めエビデンスが数多く出ている分野ですし、治療精度も向上していると考えています。これは、今までは抜歯の対象になっていた歯を残していける可能性が高くなったことを意味します。インプラントは長期的に使用できるものですが、もともとの歯を失った原因を克服できていなければそれはできません。万能な治療法が存在しないからこそ、自分の歯を大切にすることの重要性を考えていただきたいです。抜歯を勧められたり、痛みの取れない歯がある場合は相談だけでもしていただければ、助けになる情報を共有することができるかもしれません。ぜひ頼っていただきたいですね。今後は、根管治療に対する認識を変えるべく活動し、積極的に患者さんがどの病院にいっても質の高い医療が受けられる社会実現を願っています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

根管治療:9万円~、再根管治療:10万円~、外科的歯内療法:11万円~
※歯の部位や症状により細かく異なりますので、詳しくはHPをご確認の上、医療機関へご相談ください。

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