空閑 大輝 先生、新美 帆乃香 先生の独自取材記事
にいみ歯科・矯正歯科
(四日市市/近鉄四日市駅)
最終更新日:2025/07/02

近鉄四日市駅から徒歩10分。幹線道路から少し入った落ち着いた住宅街にある「にいみ歯科・矯正歯科」は、四日市市で30年以上にわたって、地域住民の歯の健康をサポートしてきた。院長をはじめ、在籍する歯科医師や歯科衛生士の数も多く、虫歯治療、予防歯科、インプラント治療、審美歯科と診療の幅も広い。中でも矯正とインプラント治療、審美歯科に力を入れる空閑大輝先生と新美帆乃香先生は、「患者さんに納得してもらって、ゴールを共有した上で二人三脚で治療を進めたい」という共通のモットーがある。治療の意義や進め方、治療にかける思いや今後の展望について聞いた。
(取材日2025年3月28日)
幅広い歯科治療を組み合わせてベストを探る
歯科医師になった経緯を教えてください。

【空閑先生】私は小さい頃から出っ歯なのを気にしていて、小学生の頃からワイヤー矯正をしたことがきっかけで、歯科医師は憧れの職業の一つになりました。実際に歯科医師となり原点である矯正に携わるようになって、その面白さにふれ、やりがいになっています。患者さんの喜びにつながりますし、矯正は仕事ではありますが、半分趣味のように感じられるほど、楽しくやっています。
30年以上地域で診療を続けてこられたクリニックなんですね。
【帆乃香先生】近隣の方が長く通ってくださり、親子3代でいらっしゃる患者さんもいて、歴史を感じます。高齢になって通えなくなった方のために、訪問診療にも対応しているんですよ。患者さんのライフステージを通じてお付き合いしていくような歯科医院だと思います。一方で施設や設備は新しいものを取りそろえています。昨年2月にリニューアルし、全室個室になりました。2階はメンテナンス専門のエリアにしているので、サロンのような落ち着いた雰囲気の中でメンテナンスをすることができます。被ばくの少ないCTやセファロの他、マイクロスコープ、歯科用レーザー、光学印象用機器などの先進的な機器もあり、より精密で患者さんの負担の少ない治療に努めています。
クリニックの特徴について教えてください。

【空閑先生】矯正歯科と一般歯科、さらに審美歯科にも対応しているので、治療上の連携が取りやすく、患者さんにとってより良い治療がめざせることです。矯正専門のクリニックだと途中で虫歯などになった場合、別の一般歯科のクリニックへも通わなければなりません。しかし、当院であればその必要はなく、院内で治療を完結できます。幅広い治療・処置の組み合わせや連携で、ベストな治療をめざしていけるのが当院の強みだと思っています。
患者に合わせた矯正に注力
矯正に力を入れていらっしゃいますね。

【空閑先生】私は長崎大学大学院歯科矯正学分野を卒業し、博士号を取得しました。大学病院の矯正歯科では顎変形症のような顎の手術も必要とする症例なども扱ってきました。また、私の書いたワイヤー矯正に関する論文が、米国の学術誌に掲載されたこともあります。専門性を要する矯正を学べたことは、自分にとっての大きな糧となっています。
クリニックではどのように矯正をするのですか。
【空閑先生】患者さんの割合は、小児矯正の患者さんが3分の1、中学生以上の成人矯正の患者さんが3分の2です。お口の状態を見て、さらにライフスタイルや経済的な部分を考慮して、ワイヤー矯正かマウスピース矯正を患者さんの希望も聞きながら選択しています。子どもの場合は、いつ矯正の必要性を判断すれば良いのかと悩んでいる親御さんも多いことだと思います。基本的には側切歯という前から2番目の歯が生え替わってくる時期くらいになりましたら全体の状況を見てご相談いただきたいです。ただし下顎前突、いわゆる受け口の場合には、もっと早い時期に矯正を開始したほうが良いと思います。思春期以降になると、手術が必要になることもあるので、ぜひ早めにご相談してほしいです。
空閑先生の歯科医師としてのモットーを教えてください。

【空閑先生】私は矯正のシミュレーションの結果を患者さんと共有してシミュレーションのゴールを患者さんに納得していただいた上で矯正を始めています。他院さんで矯正をしたもののうまくいかず、患者さんが当院に相談に来られる場合があります。お話を聞いてみると皆さん「こんなふうになるとは思わなかった」とおっしゃります。患者さんがそんな不満を持つのは、ゴールの共有ができていなかったからだと思います。お互いが同じ方向を見て、納得した上で取り組んでいけば不満も少なくなるはずです。患者さんの視点でわからないことがなくなるように、専門用語などを使いすぎないよう気を配りながら説明しています。患者さんと二人三脚で矯正を進めていきたいと思っています。
患者が納得し満足できる治療を提供したい
インプラント治療にも注力されていますね。

【帆乃香先生】食べ物をしっかりと噛む力を考えた時、QOLを高く保つためには、入れ歯やブリッジよりもインプラント治療がベストな選択肢だと思っています。ブリッジは失った歯の両隣の歯を削る必要があり、健康な歯を残すためにはあまり良い方法であるとはいえません。また、入れ歯は歯茎で噛む力を支えるため思うようにお食事を取るのが難しいです。こうしたことから、インプラントは歯を失った方の有力な選択肢になると思っています。実際当院では、20~90歳の方まで幅広い年代の患者さんが、インプラント治療を選択しています。インプラントはなくなった歯の代わりとして有用ですが、全身疾患や歯周病がある場合には、埋入ができない可能性もあります。患者さんの全身状態やライフスタイルなどを加味して、本当に必要な治療を検討しています。
虫歯治療にもさまざまな選択肢があると聞きました。
【帆乃香先生】歯が残せなくなり、インプラント治療が必要になる前の段階で、きちんと虫歯治療ができればなお良いですよね。虫歯治療ではかぶせ物や詰め物をするのですが、通常セメントではめ込むようにして治すので、治療する素材の安定性が悪いと経年的にセメントが劣化し、二次虫歯の原因となります。また、詰め物を歯にくっつけるために歯に保持形態という溝を彫るため、比較的歯を多く削る必要がありました。しかしダイレクトボンディングであれば、セラミックとレジンを組み合わせた充填材を直接歯に詰めるので、大きく削る必要がありません。また、高性能な接着剤で歯と一体化するので隙間からの二次虫歯のリスクも低いため、症状によってお勧めしています。一言で虫歯治療と言っても、さまざまな選択肢があり、そのメリット・デメリットを知った上で治療を選んでいただけるよう、当院では患者さんとのカウンセリングの時間をとても大切にしています。
帆乃香先生の歯科医師としてのモットーはなんですか。

【帆乃香先生】適切な治療をして患者さんに満足してもらう、そのために技術や知識を磨くのは当たり前だと思っています。それ以前に、患者さんがどんな状態でどんな治療をすべきなのかを、根拠を持ってお伝えし、いくつかの選択肢から納得して選んでいただきたいです。なぜこの治療が望ましいのか、きちんと理解した上で進められるように、わかりやすくご説明したいと思っています。それによって、症状が良くなったり、快適にお食事を取れるようになったことを一緒に喜べたら良いなと思います。
【空閑先生】そうですね。私は今は長崎や東京でも診療・研究を続けているのですが、この春から当院に全力投球します。院長はじめたくさんの歯科医師やスタッフと足並みをそろえて、患者さんの声に応えられるよう励んでいきたいです。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント手術/サージカルガイド料:片顎4歯まで5万円、1次オペ(フィクスチャー埋入):1本25万円、2次オペ(アバット)チタンベース:1本3万円、上部構造ジルコニア:14万円
検査(口臭・唾液・細菌)/3つで5000円
マウスピース型装置を用いた矯正/88万円~
ワイヤー矯正/88万円~
ダイレクトボンディング(1歯)/5万5千円~