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PMS、PMDDの治療を知ろう!
専門の医師による薬の治療とは

河合医院

(横浜市青葉区/あざみ野駅)

最終更新日:2016/11/28

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  • 保険診療

生理周期に左右されることの多い女性の心身のバランス。特に生理が始まる数日前は、乳房の痛みやイライラ、落ち込みやすくなるなどさまざまな精神的または身体的症状を引き起こす月経前症候群(PMS)症状に悩まされる人も多いのではないだろうか。実はPMSは薬で治療できる病気だが、日本ではまだまだPMSが病気だという認識は低く、つらい症状にひっそりと耐えている女性が多いのが現状だ。そこで、1980年代にマイアミ大学に留学しPMSについて学び、それ以来ずっと世界水準の医療で数々の女性をPMSのつらさから救ってきた「河合医院」の河合康夫院長に、薬によるPMSの治療について聞いた。(取材日2016年6月23日)

毎月のことだからとやり過ごさないで。特効薬を上手に使ってつらい症状から解放を

QPMS(月経前症候群)/PMDD(月経前不快気分障害)とは?
A

▲患者同士の目線が合わぬように工夫がされた、広々とした待合室

月経数日前に乳房が張る、お腹にガスがたまる、むくむ、甘い物が食べたくなる、イライラするなどの症状が出ることをPMS、更にイライラが激しく、どうにもならない崖っぷち感やうつ症状によって、社会生活や仕事、家庭で支障をきたす深刻なケースをPMDDと言います。私がPMSに興味を持ち始めた1980年年代は決定的な薬がなく、リラックスすることやビタミンB6及びカルシウムの投与が中心でした。その後1990年代に病気の原因がセロトニンという感情に左右する重要なホルモンと関係していることから、うつ病に使うSSRI (選択的セロトニン阻害薬)という薬が効果的だとわかり、世界的に薬による治療が行われています。

QPMSやPMDDの症状がある女性の割合はどれくらいですか?
A
2 mt

▲PMS・PMDDには「SSRI」が有効的であると語る河合院長

女性の約8%にものぼると言われ、簡単な乳房が張るなどの症状を含めると、60%〜70%の方に当てはまると思われます。その中で、家族や恋人との不協を引き起こしたり育児ができないなど重症になる人は日本人でも2%ほどと考えられますが、病気として認識されないまま苦しんでいる人が多いのが実情です。またこれまで30代の病気だと思われていましたが、最近の研究報告で高校生でも月経前症候群に悩んでいる人がいることがわかっています。

QSSRIを使った治療について具体的に教えてください。
A

▲婦人科系疾患の相談で遠方から足を運ぶ患者も少なくないという

当院ではセルトラリンを使用していますが、特徴的なのは一回の服用がうつ病で使用するより量が少なく1/3程度で効き、月経前に症状が出始める頃に飲んで生理が来たら止めると言った使用方法でも十分効果があることです。PMDDの場合は即効性があり、通常6か月ほどでよくなりますが、中には一周期目で効果の出てくる人もいらっしゃいます。副作用で吐き気が出ることがあるので、吐き気止めを一緒に処方することもあります。またうつ病にも合併するので、状態に応じて増量やデュロキセチンという薬を処方することもあります。その他、セロトニンの補酵素として働くビタミンB6、月経困難症の治療に使うドロスピレノンを含むピルも有効です。

Q薬を飲むことに抵抗があるのですが……。
A

▲子どもから大人まで、PMSで悩む女性は年々増えているという

うつ病の薬と聞くと驚く人も多いですが、セロトニンの働きを補うための物で服用の目処は半年だとお伝えすると安心される方がほとんどです。薬を飲むこと自体に抵抗がある場合には、ビタミンB6を処方し少しずつ症状を和らげていきますが、やはり即効性があり効果が高いのはSSRIですので、怖がらずに試していただきたいですね。ただ残念ながら産婦人科医はSSRIの扱いに慣れておらず、精神科医は婦人科に精通していないため、本当に必要な方の手元に届いていません。PMSやPMDDが病気であるということがきちんと認識され、適切な治療が提供できるよう、この薬が医療関係者や患者さんそして社会全体にもっと広がってほしいです。

Q月経前症候群を治療せずに放置することのデメリットは?
A
5 mt

▲PMS・PMDDの啓発に力を入れていきたい、と力強く語る

一番は人間関係に支障をきたすことです。ご主人と言い争いになり夫婦関係が崩れることもあり、過去には離婚寸前で私が診断書を書き収まったケースもあります。他にも、子どもに八つ当たりしてしまうなどそういったことはたくさんありますが、その原因が月経前症候群にあると理解し薬を一錠飲むだけで、家庭も円満になりひどく傷ついてしまうことを避けられるわけです。特に思春期の大事な時期に、親と喧嘩をして認めてもらえなければ人生が変わってしまうこともあります。多感な時期にただの反抗期と片付けられてしまうのはあまりにもかわいそうですから、ぜひ婦人科にご相談いただきたいと思います。

ドクターからのメッセージ

河合 康夫院長

生活のリズムを崩さない、リラックスする、40度程度の入浴やヨガなど対処法はいくつもありますが、月経前症候群はそれだけでは治りません。日本のPMSに対する医療はアメリカと比べて30年も遅れています。生理前にはよくあることと済まされ、SSRIが非常に効果的だということが知られていないため、ファーストチョイスができないのです。ぜひ、インターネットなどでPMSについて調べ、社会生活が送れなくなるほど重症の場合もあること、薬で治る病気だということを女性だけではなく男性にも知っていただきたいです。当院では、常に世界水準の医療を提供しています。ぜひ我慢せず重症になる前に受診していただければと思います。

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