その人にとって適した咬合をデザインし、逆算して理想的な口腔状態の構築をめざす

Q咬合治療の重要性、貴院の治療方針についてお聞かせください。

A

▲歯の治療においては「噛み合わせ」が大切だと教えてくれる院長

当院では、単に歯や口元を治療するのではなく、顔全体のバランスも視野に入れて、「審美性、機能性、構造、生物学」の4つの要素を満たす歯科治療をめざしています。そこで注力しているのが、歯並び・噛み合わせを正しい状態へとめざす咬合治療です。不正咬合は理想的なフェイスラインが作れないだけでなく、虫歯・歯周病のリスクを高め、歯の寿命にも影響します。その理由は噛む力が偏り、特定の歯に負担がかかるからです。また、歯並びが悪いと口呼吸が習慣化し、舌癖やさらなる不正歯列の原因にもなります。見た目の歯並びに加え、前歯がしっかり機能すること、奥歯がバランス良く噛み合う状態まで持っていくことが、当院の治療スタンスです。

Q治療計画の立案・提案はどのように行われるのでしょうか？

A

▲綿密な検査を行い、検査データを分析した上で治療計画を提案

顔面の評価、口腔内の評価、模型評価など20項目以上の診断項目を実施し、検査データを分析した上で治療計画を立案します。その際に重要なことは、1本単位での歯の治療に捉われず、口腔全体を総合的に治療することです。大きなトラブルに発展する症例の中には、その歯だけの問題ではなく咬合全体のバランスが原因の場合もあります。保険診療では1本の歯ごとの治療が基本となりますが「木を見て森を見ず」ではなく「木を見て、森も見る」治療に変えていかなければ、健康な口腔を保つのが難しいと考えています。根本原因から治療するため、矯正、補綴治療、インプラントなどあらゆる治療法を駆使し、その方にとって理想な治療計画を提案します。

Q歯並びの調整が目的となる矯正。注意点はありますか？

A

▲後戻りを防止するまでが矯正であり、患者と協力し治療に取り組む

矯正のメリットはできるだけ歯を削らずに、歯並びの調整をしていくこと。一方、デメリットは時間がかかることですね。場合によってはかなりの長期戦になることもあり、途中で心が折れてしまいそうになりますが、そこを諦めずに最後までやり抜く強い意志を持って、治療に挑んでもらうことが大切です。しかも矯正は装置が取れたら終了ではなく、その後は保定装置をつけて、後戻りを防いでいかなければなりません。「矯正は終わった後が、スタートラインだよ」と患者さんには伝えています。矯正だけでなく、咬合治療は基本的に時間がかかる治療です。患者さんと一緒にマラソンで完走をめざすような感覚で、僕も取り組んでいます。

Qインプラント治療は、どのような方針で進められるのですか？

A

▲理想的な噛み合わせの形を考え、そこに向かって治療を行っていく

家を建てる時、設計図をもとに建築しますよね。それは歯科治療も同じで、理想的な噛み合わせをデザインした最終模型を作成し、それをもとに全体の咬合のバランスを再構築していきます。この考え方を「トップダウントリートメント」といい、インプラント治療を行う場合も、単に失った歯の代わりではなく、理想的な噛み合わせを具体化するために、適切なポジションと高さを分析してインプラントを埋入します。中には顎の骨量が少なくてインプラント治療が難しい場合や、もともとの歯並びが崩壊しているケースもあります。そうした難症例に対しても骨の増加を目的とした治療や、噛み合わせを調整する「咬合再構成」で対応しています。

Q近隣には大学もあり、矯正を希望する大学生も多いそうですね。

A

▲矯正や噛み合わせの無料相談も行っている

社会人になると仕事が忙しくなり、歯科医院に行く時間がつくりにくくなります。女性の方では結婚式の前に急いで矯正をする人もいますが、遅かれ早かれ矯正をするのであれば、時間が自由に使える大学生のうちに矯正を済ませてから、社会人になるのが理想的ではないでしょうか。早い段階から虫歯や歯周病のリスクが抑えられるのはメリットになりますし、口元に自信が持てれば、初めて社会に踏み出すその人にとって自信につながるはずです。当院では矯正や噛み合わせの無料相談を行っています。口の開閉時に顎の関節からカクカク音がする、噛み合わせに違和感がある、歯並びが気になるという人は気軽にご相談ください。