美しく健康的な毎日のために
食いしばりと噛み合わせの治療
七光台歯科クリニック
(野田市/七光台駅)
最終更新日:2024/05/15
- 保険診療
集中して仕事をしているときや寝ているときに起こる食いしばりや、噛み合わせのずれは、全身の不調を引き起こす原因の一つだ。しかし、多くの人は、自身の不調と口腔内の健康を直結させて考えることがない。そのため、「これまで気づかなかったくらいだし、このままでも特に不具合はないから……」と改善の必要性を感じていない人が大半だと「七光台歯科クリニック」の飯塚麻紀先生は言う。しかし、食いしばりや噛み合わせの不具合を放置していると、力のかかり具合のバランスが崩れた状態が続き、一本一本の歯や顎に対する負担が増大する。口の周りの筋肉が発達しすぎたり、緊張して固まったりして、見た目に影響を及ぼすこともあるそうだ。全身の健康と審美性を両立することをめざす同院の審美歯科・予防歯科について、飯塚先生に話を聞いた。
(取材日2024年4月6日)
目次
食いしばりや噛み合わせの不調は、頭痛や肩こり、むくみ、咬筋肥大、口周りの見た目変化の原因になる
- Qお口の中の問題が体に及ぼす影響について教えてください。
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A
食いしばりや噛み合わせの問題は、肩こり、頭痛、顎の痛み、むくみなどの原因になります。人間が食べ物を噛む力の強さは体重程度ですが、食いしばりをしているときはその数倍の力が加わります。そのため、歯がすり減る、削れる、ひびが入って割れるなどのリスクが大きくなりますし、顎の筋肉をはじめとした全身の筋肉が緊張状態になり、体の不調を引き起こす可能性が高まるのです。噛み合わせも同様に、全身のバランスの崩れからさまざまな不具合を引き起こします。私自身、ひどい肩こりや頭痛に悩まされていましたが、私の場合は根本的な原因が噛み合わせだと考えられました。
- Qどのような状態が理想なのでしょう。
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A
食いしばりは上下の歯を常に噛み締めているため、歯や顎に持続的な負担がかかっている状態です。本来、上下の歯が接するのは食事の時だけで、長くても1日20分程度。それ以外は、1mmから2mm程度隙間を開けているのが自然な状態です。これは、噛み合わせでも言えることです。舌の位置も重要で、口を閉じた時に舌全体が上顎につき、先端が上の前歯の後ろに少し触れた状態が理想です。この状態が保てるようになればきつく噛み締めることも少なくなりますから、まずは正しい舌の位置を覚えていただきたいですね。
- Q噛み合わせの不調や食いしばりに気づく方法はありますか。
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A
歯科医院でお口の中を拝見すると、食いしばりのある方は上顎や舌顎が隆起していたり、頬の裏側に歯の跡がついていたりして、一目瞭然です。といっても、自分の口の中を見るのは歯磨きの時くらいですから、何が良くて何が悪いのか、現状をどう捉えればいいのかがわかりにくいですよね。全身の不調を口腔内の不具合に結びつけて考えられると、歯科医院の検査で原因を見つけることができると思います。当院では、噛みしめの強さを定量的に測る筋電計を導入し、可視化することによって影響の大きさを理解していただいています。
- Q治療はどのように行われるのですか。
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A
その方の口腔内の状況によってさまざまですが、噛み合わせが1本の補綴歯によるものなら、その歯の補綴物を整えることが多いでしょう。併せて、舌の正しい位置をお教えします。こわばった咬筋をほぐすのも有用なので、ご自宅でできるマッサージ方法もお伝えして実践していただいています。ケガをしたときの松葉づえのように、根本的な改善につなげるための補助療法としてうまく利用していけたらと考えています。
- Qこちらで行う食いしばりや噛み合わせ治療の特徴はありますか。
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A
お口の中の問題から、または全身の不調のお話から、トータルで患者さんの健康を考えられることですね。筋肉が過剰に発達してしまう咬筋肥大、噛み合わせの不具合からくるしわなど、お顔の印象に関わる美容的な観点から食いしばりの癖や噛み合わせについてアドバイスできるのも強みの一つです。歯科医療をベースとして美容面まで考えることで、美しさと健やかさを両立して毎日を過ごしていただきたいと思います。
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マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。