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本津 浩明 院長、木村 聡美 さんの独自取材記事

メンタルクリニック響

(横浜市青葉区/あざみ野駅)

最終更新日:2023/07/24

本津浩明院長、木村聡美さん メンタルクリニック響 main

東急田園都市線あざみ野駅から徒歩30秒の場所にある「メンタルクリニック響」。2001年2月に開業して以来、本格的な医療カウンセリングに特化した治療を行うメンタルクリニックだ。院長の本津浩明先生は思春期の子どもや女性、家族に寄り添った診療に注力し、初診の前には丁寧な予診も取り入れている。その予診を担当するのが木村聡美さんだ。あくまで患者の主体性を大事にし、決して方針を押しつけることなく、各分野の専門家が連携したチーム医療を行っている。取材では2人に、クリニックの特色や強み、診療する上で大事にしていることなどを語ってもらった。

(取材日2023年2月10日)

家族や女性、思春期世代の駆け込み寺でありたい

クリニックに来る患者さんの層や相談内容はどんなものが多いですか。

本津浩明院長、木村聡美さん メンタルクリニック響1

【本津院長】一番多い年代は40代でしょうか。対人関係や家族関係の悩みが多いですね。また、新型コロナウイルス感染症が流行してから10代、20代といった若い年代の患者さんも増えています。不登校や摂食障害といった思春期特有のものが割合としては多い印象です。不登校のきっかけは、休校やオンライン授業が増加し、その後の登校再開や通常授業再開の波に乗れなかったというお子さんがとても多いです。外に出ていく、あるいは人と接するコミュニケーションそのものに強い不安を持ってしまっているお子さんに対しては、薬物療法だけでなくしっかりとしたカウンセリングも並行して行っていく必要があります。

カウンセリングに特化している理由をお伺いできますでしょうか。

【本津院長】もともと私自身が勤務医時代にオールラウンドな外来をやっていく中で、家族や女性、子どもに特化した診療をしたいと思うようになったからです。開業時のコンセプトに掲げたのは、「カウンセリングを中心にしたクリニック」です。今でこそクリニックでカウンセリングが受けられるところも増えてきましたが、昔は一般的なメンタルクリニックは投薬治療に重きを置いていて、カウンセリングはまた別の場所で受けるのが主流でした。当院では長年にわたり、しっかりとしたカウンセリングを行っています。

クリニックの体制と初診の流れについて教えてください。

本津浩明院長、木村聡美さん メンタルクリニック響2

【本津院長】基本的に外来は私が担当していて、カウンセリングはカウンセラーが20人弱在籍しているので、3部屋稼働させています。カウンセリングルームのマネジメントと予診を、木村さんにお願いしています。
【木村さん】予診とは、初診の前に、長時間かけて丁寧にその人の悩みや今の症状、症状が出るきっかけ、家族関係などをしっかりと聞くものです。最初の段階である程度振り分けをし、カウンセリングや薬物療法の適用があるか、ご本人の希望などもお伺いし、今後の大まかな指針を説明して、次のステップに進んでいただいています。予診に時間をかけ、さらに診察でも本津院長にしっかり判断してもらう2段階制を設けているのが当院の大きな特徴かもしれません。ホームページに大まかな希望を尋ねるフォームがありますので、そちらから申し込んでいただいています。予診の時間はだいたい1時間前後です。

丁寧な予診を行い、患者の主体性を大事にした診療を

お2人がこの仕事に就こうと思ったきっかけを教えてください。

本津浩明院長、木村聡美さん メンタルクリニック響3

【本津院長】私の場合は、高校生の頃に社会科の授業でハンセン病の差別の現状を勉強したことがきっかけです。病気が原因で差別や偏見にさらされ、つらい思いをしている方のためにできることはないかと思い、医療の道に入りました。ちょうど医学部を卒業する年に阪神・淡路大震災や地下鉄サリン事件が起こり、その頃から本格的に心のケアをライフワークにしたいと思うようになりました。
【木村さん】私はもともと、医薬品の開発業務に携わっていました。そちらを退職した後、ちょうどここが受付のアルバイトを募集しており、応募したのがきっかけです。ここに入った当時は医師と心理士、事務スタッフなど全員でカンファレンスをよくやっていたんです。専門的な知識や判断力が自然と身についていき、本津院長がスタッフを育ててくれる環境で、何か自分が貢献できることはないかと考えました。

そこから薬剤師の免許や公認心理師の資格を取られたのでしょうか。

【木村さん】はい。もともと医薬品に興味があったことと、受付をしていると、よく患者さんから体調が悪いから薬を調整してほしいという要望を受けていたんです。メンタルクリニックという性質上、薬に対する不安や質問、調整の問い合わせが非常に多いんですよね。もともと患者さんの体調が心に及ぼす影響に興味があり、さらに患者さんに投与する薬についてもっと詳しく知りたいと思うようになりました。院長は日々忙しいので、専門知識のある薬剤師が常駐していれば、患者さんの不安にもしっかり対応できるのではないかと思ったのです。患者さんに安心して薬を飲んでほしいという思いもあったので、薬剤師の免許と公認心理師の資格を取得し、今に至ります。

診療する上で大事にされていることはありますか。

本津浩明院長、木村聡美さん メンタルクリニック響4

【本津院長】患者さん自身が治療の主役であってとほしいと思っています。なるべく主体的に、ご自身の判断で治療の方向性を決めていただけるような診療を心がけています。医師や専門家が「こちらにしてはどうですか?」とリードするものではないと思っていますので、基本的な生活指導はさせていただきますが、あくまで私は、患者さんの指導者というよりは伴走者でありたいと思っています。
【木村さん】患者さんと本津院長が、ランナーと伴走者というかたちで同じ方向を見て走っていくなら、私は外側からサポートする補給係でありたいと思っています。お薬やカウンセリングは初めての方が多いので、いかに患者さんに安心して治療に参加してもらうかを大事にしています。治療方針に則り、外側から患者さんに安心感を与えられるような診療を心がけています。

今後も質の高いカウンセリングの提供をめざす

患者さんと対面で接する際に気を配っていることはありますか。

本津浩明院長、木村聡美さん メンタルクリニック響5

【本津院長】思春期の患者さんは特に気を使って接していますね。例えば診察時に、患者さんとご家族がどういったかたちで診察室に入って来られるのかなど、細かいことにも気を配っています。20年も診療していると、思春期に来院された方が、結婚、出産を経て、育児の悩みにぶつかり、再びいらっしゃることもあります。そうやって頼っていただけることはうれしく感じます。
【木村さん】患者さんとお話しする際は、本津院長が必要とする情報を取りこぼさないよう、満遍なく伺うようにしています。精神科に初めて来る方の中には混乱している方も多いので、話が脱線してしまうケースや話が長くなってしまうことも多いです。そういうときにも、情報をうまく整理しながら話を聞き出し、このクリニックに任せれば大丈夫と思ってもらえるような対応を意識しています。

クリニックの今後の展望について教えてください。

【本津院長】カウンセリングに特化したクリニックをうたっているので、カウンセリングの質をもっと高めていきたいと思っています。さらにスタッフの育成にも力を入れ、心理士との連携を強めていきたいですね。
【木村さん】公認心理師の制度ができてから、各医療機関においても必要な場面が増えていると感じますね。当院は医療的な情報を得た上でカウンセリングができるところ、主治医と連携できるところが強みです。産婦人科や小児科との連携を行っていくなど、今後地域においても強みをしっかりと生かせるような環境づくりをしていきたいと思っています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

本津浩明院長、木村聡美さん メンタルクリニック響6

【本津院長】新型コロナウイルス感染症流行での外出自粛から始まり、リモートワークの定着といった社会の変化の中で、孤独を感じる方も多いと思います。オンラインでのつながりも時には大切ですが、やはり対面で、同じ時間や空間を共有できる関係性というのが、本当の意味でのコミュニケーションなのではないでしょうか。些細なことでも何か不安があれば自己判断をせず、ぜひ受診してほしいですね。
【木村さん】当院は心の面だけでなく、体の面についても相談できるクリニックです。メンタルクリニックらしくない内装だと思いますし、継続して通っていただけるよう、スタッフ一同アットホームな雰囲気で患者さんをお迎えしています。あまり身構えず、何か困ったことがあればお気軽にご相談ください。

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