歯科医院が苦手な人に寄り添い
受診のハードルを下げる歯科診療を

検診・治療前の素朴な疑問を聞きました！

Qどのような理由で歯科の受診をためらう人が多いのですか？

A

「痛い」「怖い」といった理由で受診されない方が多いですね。特に、過去に歯科治療で痛い思いをした、怖い経験をしたという方は、歯の痛みが強くて我慢できないなど、本当に困った状態にならないと受診しない方もおられます。そうした方に、十分な説明もなく治療を開始したり、抜歯など怖さを感じる治療について話したりすると、苦手意識をさらに強めてしまうことにもなりかねません。このため当院では、まず現在の状況についてわかりやすく説明し、どのような治療法があるのかについて詳しくお話しするようにしています。歯周病で歯がグラグラしているなど本来抜歯になるケースでも、抜かずに治療する方法もご提案します。

Q受診せずに口の中を良い状態に保つのはやはり難しいのですか？

A

毎日歯磨きをしていても、歯ブラシだけでは汚れの6割程度しか取れないことがわかっています。また、治療した歯は時間の経過とともに詰め物やかぶせ物の隙間から細菌が侵入して、再び虫歯になるリスクがあります。さらに、加齢とともに歯茎が下がって歯の根に近い部分が露出すると、しみやすく、虫歯のリスクも高くなります。歯周病があるとその傾向はさらに顕著です。こうしたことを考えると、受診せずに口の中を良い状態に保つのは難しいと言わざるを得ませんね。

Q歯科診療には自由診療と保険診療がありますね。

A

例えば、歯を削って詰め物をするという治療の場合、保険診療では使用できる材料が限られます。自費診療では幅広く選択でき、歯と詰め物を接着剤でくっつける際にその隙間を小さくできれば治療後に再び虫歯になるリスク軽減につながります。かぶせ物の素材も保険診療と自費診療では選択できる範囲が異なり、同じような白いかぶせ物でも強度や見た目の色みなどが異なってきます。最近は保険診療でも白いかぶせ物がありますが、特定の素材しか使えず、微妙な色みの調整などは難しいのが現状です。自費診療の場合は、例えばセラミックを使うにしても力がかかる度合いに応じて種類を使い分けたり、他の歯と色みを合わせたりできるのがメリットです。

検診・治療START！ステップで紹介します

1予約・受付

まずは電話、インターネット、SNSのいずれかの方法で診療を予約する。当日は、保険証などを提示して受付を済ませ、問診票に記入する必要があるので予約時間よりも少し早めに来院したい。問診票では、受診の理由や現在困っていることなど具体的な症状に加えて、これまでに経験した大きな病気、麻酔や薬に対するアレルギーの有無など、より安全に診療を行うために大切な質問項目もあるので、わかる範囲でしっかりと記入したい。

2口の中の状態チェック

強い痛みがあるなど、すぐに治療をする必要があると考えられる場合は、まずは必要な処置が行われる。そうでない場合は、診療台に座って口の中の状態チェックから診療がスタートする。専用の器具を使って一本ずつの歯と歯茎の状態が確認され、診療前の状態を記録するために、口の中の写真撮影が行われる。また、歯の根っこに虫歯がある、歯周病が奥まで進行していると考えられる場合などは、必要に応じてエックス線撮影が行われる。

3カウンセリング

問診票の記入内容と検査の結果を総合して、現在の口の中の状態について詳しい説明を受ける。治療が必要ない場合はクリーニングなどが行われ、次回の定期検診が案内される。治療が必要な場合は複数の治療方法が提示され、それぞれについてメリット、デメリットなど詳しい説明が行われる。治療に対する疑問や「痛みが苦手」など配慮してほしい点などは遠慮なく申し出るようにしたい。治療内容に同意すれば治療が開始される。

4治療スタート

実際に治療を始める前に、その日どのような治療を行うのかについて説明を受ける。また、治療前後での変化を記録するために、治療する部位の写真撮影が行われる。痛みを伴うと考えられる治療の場合は麻酔が行われ、注射針が刺さる際のチクッとした痛みを軽減するために、針の刺し方や麻酔液の注入スピードなども繊細にコントロールされるので、痛みを心配する必要はほとんどない。要望に応じて表面麻酔を塗布することも可能だ。

5定期検診・予防ケア

定期検診に通うことで健康な歯はより健康に保ち、治療した歯はできるだけ治療後の状態を長く維持していく。定期検診の間隔は、口の中の状況や生活様式などに応じて1〜3ヵ月の間で設定される。歯に付着したやわらかい汚れは平均して3ヵ月、早い人なら1ヵ月程度で硬い歯石に変化するので、あまり間隔を空けるのは好ましくない。とはいえ、間隔が短すぎると継続が難しいこともあるので、無理のない範囲で設定される。