増田 幹雄 院長の独自取材記事
増田歯科
(高槻市/摂津富田駅)
最終更新日:2025/01/24

大阪府高槻市の郊外、ベッドタウンである上土室地区にある「増田歯科」。総合病院やスーパー、ドラッグストアなどが並ぶ通りに面したアクセスの良いこの場所で、40年もの間近隣住民に愛されてきた歯科医院だ。2023年1月に父である増田菊雄先生から、増田幹雄先生が院長を継承。同院の前ではスタッフ手書きのポップな立て看板が目を引き、新しい患者も日に日に増えているという。週に2、3日はスポーツジムで汗を流す、アクティブな一面を持つ増田院長。日に焼けてたくましさを感じる印象だが、話すと物腰やわらかく穏やかな先生だ。「口のことなら何でも気軽に相談してほしい」と語る増田先生に、日々の診療において大切にしていることや、今後の展望について話を聞いた。
(取材日2023年9月15日)
良き伝統は守り、さらに進化した歯科医院をつくりたい
新しく院長になられたそうですね。引き継ぎはスムーズに進みましたか?

大学を出て以降、東大阪市にあるクリニックで一通りの経験を積んできました。ここ3年は増田医院でも副院長として週3回診療にあたってきたので、引き継ぎはスムーズにできたと思います。患者さんたちも、院長が僕に変わったことに対して、好意的に受け入れてくださっているのでありがたいです。当院には、開院当初から通ってくださっている患者さんもいらっしゃいます。そういった患者さんのためにも、今までの治療は変わりなく継続していきたいですね。その上で少しずつ診療の幅を広げ、患者さんのいろいろな悩みに応えていきたいと考えています。以前から通っている患者さん、新しく来てくださった患者さん、どちらも安心して通っていただける歯科医院でありたいです。
院長になられてから、具体的に新しくされたことはありますか?
僕の代に変わって急にやり方を変えると、患者さんが戸惑われますよね。ですので、ホームページを新しくしたり、院内を模様替えしたり、少しずつ新しいことを取り入れている感じです。インプラントに使う機器や口腔スキャナー、口腔カメラなども新しく導入し、ご要望があればいつでも使えるようにしています。この辺りは住宅街でファミリー層も多いので、お子さんやその親御さんなどにも気軽に通っていただける歯科医院にしたいと考えています。その先駆けとして、まずは待合にカプセルトイを置いています。
患者さんの年齢層や主訴について教えてください。

僕の代になって、患者さんの年齢層も幅が広がってきました。若い患者さんの主訴は虫歯が多いですが、この地域では口腔ケアの意識が高い印象です。父の代からの患者さんは開業当初から通われている方も多く、歯茎が腫れた、入れ歯が合わない、かぶせ物が外れたといった主訴が多いです。お口のトラブル解消のためには、治療だけでなくその後の継続したメンテナンスが重要です。当院を継いでみてわかったことですが、継続的に通ってくださる患者さんが多いんですよね。それは、父が単に治療だけでなく、その後のメンテナンスの重要性を患者さんに伝えていたからなんだと思います。そこの部分は父のやり方をしっかり引き継いでいます。
治療での不安がないようにコミュニケーションを重視
日々の診療において、どんなことを大切にされていますか?

患者さんが何を求めて来ているのかをしっかりと把握して、こちらのやり方を押しつけないようにしています。中には、あまり積極的に治療してほしくないという方もいらっしゃいますので、治療を急ぐのではなく、まずはしっかりお話しを聞いて、その上でいくつかの選択肢をご提案します。こちらが決めた治療を押しつけることはありませんので安心してください。メンテナンスも歯科医院によっていろいろとやり方がありますが、患者さんにとって負担が大きいと、結局通っていただけなくなるんですよね。そうなると本末転倒なので、患者さんの気持ちをしっかりくんで、継続的に管理ができるようにしています。もちろん痛みがある場合は、まず痛みを取り除くための処置をさせていただきます。
患者さんのお気持ちを尊重しながら治療法を決められるのですね。
患者さんの希望を尊重するためには、患者さん自身が歯の状態や治療法について理解する必要があります。そのために大切なのが「わかりやすい説明」です。まずは標準治療についてしっかり説明して、その他の選択肢についても、それぞれメリット・デメリットをきちんとお話ししています。例えば歯周病などは、積極的な治療法もあれば、クリーニングで様子を見ることができる場合もあります。それぞれの治療内容を患者さんがしっかり理解した上で、ご自身で選んでいただくことが大切です。メンテナンスについても、1~3ヵ月に1度のメンテナンスで管理していく重要性を患者さんにしっかり理解していただけるような説明をしています。
患者さんと接するときに心がけていることはありますか?

歯科医師と話すのが苦手だったり、治療が怖かったり、そういう不安を取り除いてあげたいですね。そのために、患者さんと接するときにはやわらかい話し方を心がけ、話す内容もできるだけわかりやすいように配慮しています。患者さんが多く忙しい時でも、一つ一つの所作を丁寧に行うようにしています。時には治療とは関係のない世間話をするなど、普段から患者さんとコミュニケーションを取ることも大切ですよね。実は僕はお子さんの診察も得意なんです。治療で泣かれたこともあまりないので、お子さんも安心して受診してください。患者さんの中には、費用のことが不安という方もいらっしゃるかと思います。当院は最初から高額な治療や自由診療を勧めることはありません。不安なことがあれば、何でもご相談くださいね。
幅広く口の悩みに応えられる歯科医院でありたい
歯科医師になろうと考えられたきっかけを教えてください。

歯科医師になろうと決めたのは高校生の時です。父を見ていて大変な仕事だと知っていましたが、身近な職業に感じていました。大学は岩手医科大学歯学部に進みました。実習でかぶせ物の土台となる歯の形を整える授業があったのですが、多くの学生が苦戦している中、僕はすぐに習得できたんです。手先を使う作業は得意で「自分は歯科医師に向いているな」と思いました。卒後臨床研修は3ヵ月間東大阪市のクリニックにお世話になり、その後就職を決めました。指導をしていただいた先生が、何でもこなせて指導の仕方もとてもわかりやすくて、この先生のもとで学びたいと思いました。
勤務医時代の5年間はどのような日々だったのでしょうか?
勤務医時代は勉強と練習をしっかりしてその後先輩にチェックしてもらい、合格をもらって初めて診療に携われるという方針でしたが、僕は早い段階でいろいろな治療を経験させてもらいました。その時の経験が今の僕の土台になっています。就職する時点でゆくゆくは父の後を継ぐという約束だったので、勤務年数を決めて計画的に学び、実践を経て予定どおりの年数を勤め、当院の院長に就きました。
今後の展望についてお聞かせください。

今後は今までの経験も生かし、幅広く診療を行っていきたいと思っています。例えば、歯ぎしりや食いしばりに対するアプローチなども提案したいですね。自分では気づいていなくても歯ぎしりや食いしばりがある方はとても多いんですよ。前歯の見た目が気になるという患者さんには、前歯部の矯正も行っています。その他にもホワイトニングなど、自由診療も注力していけたらなと考えています。お一人お一人の状態に合わせて、しっかり相談をしながら治療法を決めていくので、無理に治療を進めることはありません。お口のことで何か気になることがあれば、些細なことでも構わないので遠慮なく相談していただけたらと思います。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント/30万円以上、前歯矯正/15万円~18万円、ホワイトニング/3万円~7万2000円