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花井 眞希 院長の独自取材記事

花井歯科医院

(京都市伏見区/伏見稲荷駅)

最終更新日:2021/10/12

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京阪本線の伏見稲荷駅やJR奈良線の稲荷駅から、昔ながらの町並みを歩くこと数分。千本鳥居で有名な伏見稲荷大社の近くに「花井歯科医院」はある。開業以来90年、「町の歯医者」として地域の人たちの健康を支えてきた歴史と責任を、3代目として継承しているのが花井眞希院長だ。先代が築いた、地元の人たちとの絆と信頼をそのまま引き継ぎ、「地域医療にさらに貢献したい」と努力を惜しまない。また世界各地から多くの観光客が訪れる土地柄、急患が飛び込んでくることもあるが、外国語の問診票を用意するなど「どんな時でも患者さんの目線で柔軟な対応を心がけたい」と花井院長は語る。一般歯科、口腔外科や麻酔科で修練を積んだ深い知識と経験を、すべて診療に生かす花井院長に、同院のことや展望について聞いた。

(取材日2020年2月14日)

3代にわたり「町の歯医者」として地域医療を支える

これまでの経緯を教えてくださいますか?

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初代は祖父で、今の場所からすぐ2分ぐらいの同じ伏見区で歯科医院を開院していました。おかげさまでもうすぐ90年を迎えます。父の代になった40年前に今の場所に移りまして、2017年7月には、私が院長となり継承しました。昔から歯科医院の2階が住まいで、私にとって、歯科医師という職業はとても身近でしたし、自分も祖父や父と同じ道を進むのだろうなあと漠然と考えていました。具体的に歯科医師としてやりたいことが出てきたのは進路を決めた後からです。それは、祖父や父が、地域の皆さんと、密に関わって親身に診療をしている姿を見てきたことが影響しているかもしれません。私は、口や顎を診ることで、「町の歯医者」として皆さんの健康を支えていきたいといつも願っていますが、そのためにはさまざまな勉強と知識が必要だと考え、これまで取り組んできました。

どういったことが継承のきっかけになりましたか。

大阪歯科大学で学んだ後、研修の時から大きい病院で学ぼうと洛和会音羽病院に勤務しましたが、そこで外科に強く惹かれ、特に口腔外科であれば全身管理ができることや、幅広く診られることに興味を持ちました。そして、大きな病院で専門的な症例や経験を積んでから、次は開業している歯科医師のもとで、地域と深く関わる医療を身につけるための修練をしました。また、父の代から病診連携をしている近くの京都久野病院の依頼で往診に出向くようになり、在宅医療や、自宅や施設での介護の現場を経験して、往診の必要性を痛感しています。私が理想とする地域医療を徹底して進めるには、勤務医よりも歯科医院を継承してしっかり進めるしかないと思い立ちました。

来院されるのは、どういった年齢層の方ですか? また、主な主訴についても教えてください。

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年齢層は本当に幅広いですね。この周辺には、警察学校や龍谷大学があるので、学生さんも来院されますし、すぐ近くの小学校の歯科校医もしているので、親御さんと一緒に顔見知りのお子さんも通ってくださっていますね。あとは、父の代から通っている患者さんも多いですね。やはり、どの年代の方にも通っていただけるような「地域のかかりつけ医」であることを大切にしているので、年齢とともに来院が難しくなっている方には積極的に訪問診療も行っています。ご自宅、病院、介護老人福祉施設など、月に40件は訪問していますね。主訴に関してもさまざまで、歯周炎や虫歯治療をはじめ、定期健診が習慣になってきたという患者さんもいらっしゃいますので、予防歯科への取り組みも強化しています。

地域の人の全身を診る気持ちで、歯科を捉えて尽くす

どのような歯科医院を理想としてイメージしておられますか。

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口腔外科での診療を10年行ってきましたが、それは口腔外科専門の歯科医院をするためではなく、あくまでも患者さんへ質の高い歯科医療を提供するためでした。一人の歯科医師として軸をつくろうと、麻酔科や口腔外科で多くを経験し、開業医に学び研鑽しました。それらをすべて集約したことが当院で提供できる医療だと思っています。父の代の頃、当時の患者さんが家で作った野菜をくださったり、「歯で困ったら花井さんのところで診てもらったらいいわ」とご紹介くださったり。そんなふうに地域に溶け込んだ「町医者」の、その雰囲気が理想ですね。そして、地域の町医者であるためには、全身管理のこともわかっていないといけないですし、治療できないといけない。皆さんのお口の健康を、小さい時から寝たきりになるまでずっと支えることが目標です。患者さんにとっての希望と私が思う理想の治療と、いい折り合いがつくところで最善の治療をしたいです。

そういったバックグラウンドから、専門性ではなくオールマイティーな診療を大切にされているのですね。

そうですね。口腔外科が専門だったことから、「口腔外科的な処置や親知らず、顎の疾患の治療に力を入れているんですか?」と聞かれることもあるのですが、そういうわけではないんです。町医者として、地域のすべての方に必要な治療を提供したいと考えていますし、何があっても対応できるかかりつけ医でありたいと強く思っています。そのために、全身の健康を考慮した治療ができるよう、口腔外科で研鑽を積みました。ですので、一般歯科はもちろん、口腔外科、小児歯科、予防歯科、さらにはお口の外傷のことまで、幅広くご相談いただきたいですね。必要に応じて耳鼻科や内科の先生とも連携を図り、適切な診療も行っておりますので、まずは気軽にご相談いただければと思います。

お父さまの代から通われる患者さんも多いと仰られましたが、ご高齢の方はどのようなご相談が多いのですか?

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部分入れ歯、入れ歯のご相談が多いですね。例えば、入れ歯が合わないと言って来られたとしても、患者さんによってニーズが違うので、入れ歯を新しく作り替える前に修理して長く使ってもらうご提案をしています。入れ歯の裏打ちをしたり、噛み合わせを調整して使ってもらうほうが良い場合もあるからです。新しい入れ歯は入れると違和感があるので、慣れ親しんだ入れ歯のほうで、なんとか使ってもらえる方法がないか、患者さんの立場に立って考えるようにしています。どうもしっかり噛めていないと悩んでおられるなら、一度ご相談いただきたいですね。

患者の目線に合わせ、希望や気持ちに寄り添う

これまでに、印象深かった症例はありますか?

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特に印象に残っているのは、初めて受け持った歯肉がんの患者さんです。悪性腫瘍の手術も初めてで、その後の抗がん剤の管理、ケアもすべて担当しました。再発され、最後は肺に飛んで。そういった中で、患者さんやそのご家族との関わり合いや、患者さんの気持ちに寄り添う難しさを知りました。歯科医師としてお口の中を診るだけが医療ではない。そう深く感じたのです。当時の経験から、訪問診療も含め、診療では患者さんとの精神的な関わりを大切にするようにしています。

これからの目標などお聞かせください。

祖父や父の代から伝わってきているものを残しつつ、時代の変化にも対応できるようシフトしていきたいと考えています。歴史ある歯科医院だからこそ、地域の人を大事にしたいという気持ちが強いのかもしれませんね。また、現在、歯科医師会で地域連携や公衆衛生に力を入れています。高齢者が増える今、介護予防の一環として、地域の介護予防教室で講演したり、介護医療院などで協力歯科医院として入所している方のお口のケアも行っています。寿命が延びる中で健康寿命をいかに延ばすか。介護が必要になる前に食い止めて健康寿命を延ばすことが大事なんです。最後まで口から食べる、食べる楽しみを最後まで保つために飲み込みの訓練や入れ歯のケアをするなど、支えていきたいですね。

読者の皆さんへ、メッセージをお願いします。

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患者さんは、痛みやなんらかの調子の悪さから来院されますね。それならば、できるだけ痛みや不安を取り除き、安心して帰ってもらえるように努めたいですし、また、患者さんの目線になって寄り添いたいと考えています。患者さんの考え方はそれぞれなので、治療にしても説明するにしても、患者さんの目線で考えることを大事にしています。また、スタッフみんなで接し方について気をつけ合っています。必要ならすぐに動いて手を差し伸べるなど、きめ細かな対応ができるように頑張りますので、お気軽にご相談くださいね。

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