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小原 久和 院長の独自取材記事

小原歯科

(名古屋市中区/伏見駅)

最終更新日:2026/09/02

小原久和院長 小原歯科 main

伏見駅から徒歩5分、歴史あるビルの2階に「小原歯科」はある。院長の小原久和先生は、かぶせ物や入れ歯を専門とする補綴学に精通し、顎関節症や噛み合わせの治療にも豊富な臨床経験を持つ。父の歯科医院で研鑽を積んだのち1982年に開業して以来、40年以上にわたりこの地で診療を続けてきた。噛む・話す・飲み込むという歯の機能を守ることを何より大切にし、「健全な老化をめざしましょう」と患者に穏やかに語りかける姿が印象的だ。歯科医師会の活動に携わり、学校歯科医として地域の歯の健康向上にも尽力。待合室には画商の友人から譲り受けた絵画をはじめ、時には患者から寄せられた写真を飾ることもあり、長年の交流が息づく。誠実さと熱意を信条に歩み続けてきた小原院長に、診療哲学と地域への思いを聞いた。

(取材日2026年8月6日)

「噛む・話す・飲み込む」を見守り続けて40年超

まずは、こちらで開業されるまでの経緯をお伺いします。

小原久和院長 小原歯科1

愛知学院大学大学院を修了後、そのまま大学に残り、約10年間にわたって非常勤講師を務めました。かぶせ物や入れ歯などを専門とする補綴学(ほてつがく)の研究と教育に携わった時期です。その一方で、歯科医師であった父がクリニックを営んでおりましたので、やがて親子ともに診療にあたるようになりました。父が年齢を重ねてきたこともあり、他院での勤務を経ずそのまま合流した形です。しばらく一緒に診療を続けた後、1982年に現在のこの場所へ移り開業いたしました。以来40年以上、患者さんと向き合い続けています。大学での学術研究と父のもとで身につけた臨床の感覚、その2つが今の私の診療の根幹を成しています。

診療において、特に力を入れている分野を教えてください。

大学院時代から専門としてきたのが補綴学で、かぶせ物やブリッジ、入れ歯など、失われた歯の機能を補うための治療を行う分野です。加えて、顎関節の痛みや噛み合わせの不調、食いしばりといった症状への治療用マウスピースの製作にも大学時代から取り組んでいます。私が診療で最も大切にしているのは「噛む・話す・飲み込む」という歯の3つの機能を守ることです。とりわけ飲み込む力は大学時代の研究テーマでもあり、歯科医師会の講習会で講師を務めた分野でもあります。患者さんに喜んでいただくことが何よりもうれしく、患者さんのお役に立てることが何よりの原動力です。

どのような患者さんが来院されていますか。

小原久和院長 小原歯科2

オフィス街という立地から、30代から60代の会社員の方が中心の患者層です。虫歯や歯周病の治療はもちろん、入れ歯の製作やホワイトニング、睡眠時無呼吸症候群に対応するマウスピースの製作まで幅広くお受けしています。当院の特徴の一つは、定年退職後も遠方から通い続けてくださる方が多いことです。在職中にこの近辺にお勤めだった方が、退職後もご自宅から毎月足を運んでくださいます。かつて長者町の繊維街で働いていた方や、証券会社や銀行にお勤めだった方など、この街の変遷とともに歩んできた皆さんとのご縁は、私にとって大きな財産です。近年はマンション建設に伴い、地域にお住まいの方も増え、新たにご相談いただく機会が広がっています。

「健全な老化」をめざし、誠実に応え続ける治療

診療を続ける中で、患者さんの要望に変化は感じられますか。

小原久和院長 小原歯科3

開業当初は「痛いから治してほしい」という訴えが大半でした。今もそれが来院の主な理由ですが、歯を白くしたい、などの審美的なご要望も増えています。こうした変化に応えるため、術前術後の写真をモニター上で比較しながらご説明したり、色合わせの器具を患者さんと一緒に確認したりと、説明の方法も進化させてきました。施術方法の選択にあたっては、保険診療・自由診療を問わずそれぞれの利点と注意点を丁寧にお伝えし、将来のメンテナンスまで見据えた提案を大切にしています。機能の回復を土台に据えつつ審美面にもお応えしていくことが、これからの歯科医療には欠かせないと考えています。

年齢を重ねても健やかな口元を保つために、大切にすべきことはありますか。

私がよく患者さんにお伝えしているのが「健全な老化をめざしましょう」という言葉です。年齢とともに歯茎が変化するのは肌と同じで自然なことであり、老化そのものを否定する必要はありません。ただし、病的な状態に進ませないことが大切です。噛む力や飲み込む力を末永く保つことで誤嚥性肺炎を防ぎ、健康寿命を延ばしていく。これが私の考える「健全な老化」です。その実現のために欠かせないのが定期的な口腔ケアで、1ヵ月から3ヵ月に1度の来院をお勧めしています。以前、スウェーデンの大学の論文に「歯周病の患者は毎日来院を」と書かれているのを読み、驚かされました。毎日は現実的ではありませんが、あの驚きが予防への信念の原点です。まず口の中を清潔に整えること、それがすべての治療の出発点だと考えています。

患者さんとの信頼関係を築く上で、心がけていることを教えてください。

小原久和院長 小原歯科4

「信頼と誠実」、これが私の一貫した信条です。誠実に取り組んだ結果、思うようにいかないこともあります。しかし一つ一つの治療に真摯に向き合っていれば、信頼関係は必ず築いていけるものだと信じています。治療においては、患者さんお一人お一人の全身状態やアレルギーの有無を丁寧に確認し、それぞれに合わせた対応を心がけています。麻酔の際には注射の痛みを和らげるために表面麻酔を用いるほか、長年の経験で培った技術で負担をできる限り軽くするよう努めてまいりました。決まった方法が一つあるわけではなく、患者さんごとに最善の手立てを探ることが臨床の本質です。結果だけでなく、その過程で誠意を持って取り組む姿勢を示すこと、それが40年以上の診療を通じて変わらない私の原点です。

地域との絆が息づく、温かな「かかりつけ歯科医院」

待合室がとても居心地の良い空間ですね。壁の絵画にもこだわりを感じます。

小原久和院長 小原歯科5

待合室の絵画は、画廊を営む旧知の友人から譲り受けた作品が中心です。折を見て入れ替えながら飾っています。写真がご趣味の患者さんが作品を持ってきてくださることもあり、そのまま壁に掛けたこともありました。こうした一つ一つが、患者さんや地域の方々との長い交流の証でもあります。ソファーでうとうとされている方を見かけることもあり、くつろいでいただけているようで、うれしく思います。クリニックの近隣は飲食店が多く、お店の方が昼間に来院されると、今度はこちらがスタッフと一緒にそのお店へ食事に伺うこともあるんですよ。開業当初と比べて街の景色は大きく変わりましたが、この場所とともに歩んできた歳月を大切にしています。

診療以外にも、地域に関わる活動をされているのでしょうか。

長年にわたり歯科医師会の活動に携わり、学校歯科医や嘱託歯科医として地域の子どもたちの歯の健康にも関わってまいりました。かつては虫歯の多いお子さんも少なくありませんでしたが、今では中学生でも多くのお子さんが健康な歯を保っています。地域全体で予防に取り組んできた成果の一つだと実感しています。こうして長年地域と関わってきた一人として、これからを担う歯科医師の皆さんには「目の前の患者さん一人ひとりに、熱意と誠意を持って丁寧に寄り添ってほしい」とお伝えしたいですね。時には思いどおりの結果に至らないこともありますが、患者さんのために尽くす真摯な姿勢は、言葉を超えて必ず相手に届くものだと思っています。そしてありがたいことに、私が長年大切にしてきたこの思いは、院内のスタッフにもしっかりと浸透しています。同じ姿勢で患者さんを支えてくれていることが、日々の診療の支えになっています。

最後に、患者さんや地域の皆さんへメッセージをお願いいたします。

小原久和院長 小原歯科6

長年通い続けてくださる患者さんには、心から感謝しております。ありがとうございますという言葉に尽きます。90歳近い方もいらして、「どちらが長く元気でいられるかな」と笑い合える関係は、長い歳月が築いてくれたものです。急な痛みやかぶせ物の脱落で駆け込んでこられる方、出張の合間に応急処置を求めていらっしゃる方にも、できる限り柔軟にお応えしています。お伝えしたいのは、1ヵ所の痛みにはさまざまな原因が関わっているため、口の中全体の健康にも目を向けていただきたいということです。オフィス街の立地柄、夕方以降や土曜日は混み合いやすいですが、平日の午前中やお昼の時間帯は比較的ゆったりと診療できます。お時間の調整がつく方は、その時間帯もぜひご検討ください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

ホワイトニング/上下前歯部4万5000円~(1歯あたり5500円)