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武田 武文 院長の独自取材記事

南山田クリニック

(横浜市都筑区/センター北駅)

最終更新日:2023/08/09

武田武文院長 南山田クリニック main

2022年2月に、「南山田クリニック」を継承する形で開業した武田武文院長。母と祖母が歯科医師であったことから、医療に興味を持ち、また父が膵臓がんの手術を受けた経験もあり、消化器領域を専門に進んだという。そして地域に根差した診療を行う「街のお医者さん」になりたいと、開業に至った。今後は、胃や大腸の内視鏡検査や消化器疾患の診療を中心に、内科全般に幅広く対応して、地域の役に立っていきたいと語る。また「医療者自身が幸せであってこそ、充実した医療やサービスが提供できる」というのがモットーで、スタッフの働きやすい環境づくりにも力を入れる。穏やかな笑顔と、気さくな語り口も印象的な武田院長に、クリニックの特徴や地域医療への展望を聞いた。

(取材日2022年4月22日)

内視鏡検査や消化器内科、一般内科、乳腺外科に対応

最近、継承して開業したと聞きました。

武田武文院長 南山田クリニック1

こちらは、前院長である奥村輝先生が内科や乳腺外科の診療を行われていたクリニックで、私が2022年2月に継承して院長となりました。私の専門は消化器内科で、胃や大腸の内視鏡検査、肝臓・膵臓・胆のうを含めた消化器全般の診療を中心に、風邪や生活習慣病などの一般内科、各種健診、予防接種などにも幅広く対応しています。また乳腺外科については、引き続き、奥村先生に診療していただいています。スタッフは、以前からのメンバーに新しいスタッフも加わり、そろそろ新体制に慣れてきたかなというところですね。

開業までの経緯やきっかけなどを教えてください。

祖母と母が歯科医師だったので子どもの頃から医療に興味があり、漠然と自分も歯科医師になるのだろうと考えていたのですが、高校を卒業する頃になって医師になりたいと考えるようになり、結局、医学部に進みました。東京の病院で初期研修、聖隷横浜病院消化器内科で後期研修および医員としての勤務を経験してきました。もともと開業したいという気持ちが強かったので、横浜市内のクリニックで院長に就任してクリニック運営を学びながら、開業に適した場所を探していたところ、こちらのクリニックと出会い、継承する形で開業に至ったというわけです。

消化器内科を選んだきっかけなどがありますか。

武田武文院長 南山田クリニック2

私がまだ小さかった頃、父が膵臓がんで15時間に及ぶ手術を受けました。その頃か、母と一緒に病院の待合室で何かを待っていたような記憶が残っています。子ども心に印象的だったのでしょうね。父は、手術から20年後にがんが再発して、私が大学生の時に亡くなりましたが、幼稚園から大学生までの20年間を一緒に歩めたことは、私にとってはかけがえのない時間でした。その経験から私もがんの患者さんを救っていきたいと考えるようになり、消化器外科を専門とすることを決めました。そしてその後、初期研修の際に消化器内科で内視鏡と出会い、その面白さや将来性を感じて内視鏡を専門的に勉強したいと考えるようになり、消化器内科に専攻を変えました。

消化器内科の専門性を生かし、肝胆膵や難病の診療も

こちらの消化器内科の診療の特徴を教えてください。

武田武文院長 南山田クリニック3

おなかの症状について、なんでも相談していただいて、必要があれば専門的な医療機関につなぐ、消化器に関する病気の受け皿になれたらと思っています。また胃と大腸の内視鏡カメラについては、患者さんの負担や痛みを軽減することと、小さい病変も見逃さないことを心がけています。大腸ポリープも、できるだけその場で除去していくことを意識しています。また勤務医時代には、硬化性胆管炎や胆汁性胆管炎、自己免疫性肝炎、膵臓のIgG4関連疾患、自己免疫性膵炎、潰瘍性大腸炎、クローン病など消化器領域の難病の診療も手がけてきました。あまり重症の方の治療はクリニックではできませんが、早期の診断や、手術治療後の管理などで患者さんの力になっていきたいと考えています。

診療する上で大切にしているのはどのようなことですか。

まず患者さんのお話をよく聞くことですね。多くの場合、症状を伝えるというのは意外に難しいことですから、こんな感じですか、こういうことがありますかと具体的に質問して、うまく聞き出せるように努めています。そして、診療の最後には、何か気になることや質問はありますかと言い添えて患者さんが話しやすい雰囲気づくりを心がけています。また、医師には言えなかった不安や疑問を、スタッフには言いやすいということもありますから、スタッフには患者さんが話しやすいようによくコミュニケーションをとってほしいと伝えています。ぽろっと言われた一言が、診療のヒントになることもありますからね。

実際に開業して、いかがですか。

武田武文院長 南山田クリニック4

地域に密着して頼りにされてきたクリニックなんだなと改めて感じています。私は和歌山県出身で地方で育ったこともあり、駅近やビルの中というよりは住宅街で開業したい、いわゆる「街のお医者さん」になりたいと思っていましたので、ここで開業できてよかったと思います。勤務医と異なり、プレイングマネジャーとして経営面や人事も考えていくことは難しいですが、やりがいもありますね。また、診療面では、消化器に関する症状や悩みの患者さんが多く来てくださり、内視鏡検査を受ける方も増えているのでうれしく思っています。ただ、開業すると本当に忙しくて、自分の時間はなくなりました(笑)。たまの休みは、できるだけ家族と過ごすようにしています。

専門的な立場から気になることはありますか。

コロナ禍によるストレスや、在宅勤務などにより食生活が乱れて、胃や腸の調子が悪いという方が目立ちます。消化器は、ストレスなどの影響をとても受けやすいので、早めに受診していただきたいですね。また生活習慣病なのに受診控えをして、血糖値やコレステロールの数値がかなり悪くなっている方も目立ちます。血糖値やコレステロール値は血液検査で確認していきますので、受診控えから気づかないうちにどんどん病状が進んでしまうことがあります。きちんと管理するために通院は続けていただきたいですね。

大腸がんや乳がん、生活習慣病の予防で地域に貢献

これから力を入れていきたい分野などがありますか。

武田武文院長 南山田クリニック5

病気になる前の予防や、早期発見に積極的に取り組みたいですね。胃がんは減ってきていますが、大腸がんは増えていますので、大腸内視鏡検査に力を入れて、早期発見、早期治療で大腸がんで亡くなる方をなくしていきたいです。ポリープの段階で見つけられれば、大腸がんを予防していったり管理していくこともできますからね。また女性の大腸がんも増えており、若年化する傾向があります。当院は乳腺外科があり、女性が来やすいクリニックですから、ぜひ内視鏡検査も受けていただきたいです。クリニックでできる美容面のサポートも今後、手がけていく予定です。女性も忙しい方が多いですから、身近なクリニックを活用していただきたいと思っています。

クリニックとしての展望を聞かせてください。

私は、医師もスタッフも働きがいがあり、プライベートを含めて幸せであってこそ、患者さんにより良い医療やサービスが提供できると考えています。「嫌なことは最小に、良いことは最大に」をモットーにクリニック運営に取り組み、さらに志を同じくする仲間を増やして、分院展開も視野に入れて地域に密着した医療を広めていきたいと考えています。クリニックに限らず、一般企業でもそうだと思うのですが、昔のようにトップがなんでも決めてしまうという時代ではありませんから、スタッフの意見もよく聞きながら、リーダーシップをとってより良い方向へ進んでいきたいと考えています。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

武田武文院長 南山田クリニック6

胃や腸の症状や不調のある方は多いですし、おなかの症状で受診されても、実は別の病気だったということも意外にあります。ですから、消化器内科はとても幅広い症状について気軽にご相談いただける診療科だと思います。当院は、内視鏡検査をはじめ、さまざまな検査や予防に力を入れていますので、消化器内科に限らず、生活習慣病などについても遠慮なく受診していただきたいですし、健康全般についても気軽にご相談いただきたいと思います。特に仕事や子育て、介護などで忙しい年代の女性は、ご自分の健康管理が後回しになりがちです。当院では、女性の方が検査や診療を受けやすい環境づくりを心がけていますので、ぜひ気軽に受診してください。地域の皆さんの健やかな生活のためのお手伝いができればと思います。

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