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時枝 啓介 院長の独自取材記事

ときえだ小児科クリニック

(横浜市都筑区/北山田駅)

最終更新日:2022/07/20

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時代とともに変化する医療のニーズを見据え、患者の生活に寄り添った診療を行う「ときえだ小児科クリニック」。喘息やアレルギー性疾患を専門とする時枝啓介院長は、自らも喘息の症状と闘ってきた経験を生かし、患者が前向きな気持ちで治療を継続できるように工夫を凝らす。大人になる前に完治するようめざしていくことが可能な小児の疾患は多く、それには早期の治療開始と長期的な予防の取り組みが鍵となるそうだ。近年ではオンライン診療を本格化。「受診の負担を軽減するだけでなく、専門性の高い医療にアクセスしやすくなるメリットが見込めます。今後は地域のホームドクターにも専門性が求められるのです」と話す時枝院長に、小児医療の現状や開業医としての考え、同院の特徴や診療内容などについて話を聞いた。

(取材日2022年5月25日)

アレルギー分野の専門性を生かし、日常的な健康管理を

患者さんの特徴や傾向を教えてください。

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もともと小児科は喘息発作などの急性疾患が大半で、少し前までは日中の診療に加えて夜間の救急対応にも追われていました。しかし、近年は予防接種や健診が普及したこともあり、重症のお子さんが減ったと感じています。未病段階での発見と予防が重視され、クリニックは患者さんの体を日常的に管理する場所になりつつあるのです。とはいえ喘息やアレルギー関連疾患に慢性的に悩む患者さんはまだまだ多いので、当院では早期の治療に努めています。さらに、適応障害をはじめとする精神疾患や自閉スペクトラム症、思春期の不登校など、今後もなくならないであろう小児特有の病気や悩みに対しても、引き続き丁寧に向き合いたいと考えています。

喘息やアレルギー性疾患がご専門とか。

そうですね。大学病院では喘息の外来を担当し、アメリカにも呼吸器専門の医師として留学経験があり、そこで多くの研鑽を積みました。実は私自身が喘息持ちですので、患者さんの気持ちや苦しみも理解しているつもりです。医師としてはもちろん、同じ経験を持つ人間としても適切なアドバイスができればと思います。今でこそある程度状況が改善しましたが、以前は十分な治療を受けていなかったために、喘息が原因で亡くなってしまう若い方やお子さんが後を絶ちませんでした。勤務医時代、病院に運ばれてきた子を見て非常にショックを受けましたね。それからは「喘息で悲しむ子がいなくなるように、普段からきちんと病気を管理していきたい」という気持ちを胸に診療にあたっています。

どのような検査や治療を行いますか?

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小児喘息の検査は患者さんの年齢に応じたものを実施します。例えば6歳前後のお子さんには、装置に一定の強さで息を吹き込む呼気NO濃度測定を行うことが多いです。呼気に連動して画面に映し出されたバルーンが動き、6秒間バルーンをキープできれば成功。ゲーム感覚でできるため受けやすいはずです。喘息は発作の出方に個人差があり、天気や体調、生活環境にも影響されるので、治療はまさにオーダーメイド。当院では喘息管理シートを使用し、経過ごとの症状をスコア化して随時治療法を見直します。気管支のダメージ状態を評価しながら処方する薬を調整し、症状がなくなった後も治療を継続していくことが大切。乳幼児期に多く、主にダニアレルギーが原因とされるアトピー性皮膚炎では、血中のタンパク質の数値を測定し、段階的に治療を行います。初めに薬を使って症状を抑えることを図り、落ち着いたら保湿や軟膏塗布で状態を維持します。生活指導も重要です。

食物アレルギー相談を含むオンライン診療も展開

花粉症の低年齢化も進んでいるとか。

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少し前まで花粉症の平均発症年齢は9歳でしたが、現在は6~7歳で、中には3歳で発症する子もいます。従来の治療法は、あらかじめ薬を飲んで予防していく対症療法が一般的でした。しかし、これは花粉症そのものを治す方法ではないので毎年薬を飲まなければなりません。そこで当院では、舌の粘膜からアレルゲンを体内に少量ずつ取り込み、食物アレルギーの治療と同じ要領で体質を変化させていく舌下免疫療法を採用しています。現在はスギ花粉を濃縮した錠剤タイプの薬ができ、取り扱いが容易になりました。また、スギ花粉のアレルゲンは胃の中に入ると壊れやすい性質があるので、副作用がほとんどない点も特徴です。舌下免疫療法には保険が適用され、対象年齢は5歳から。花粉症のほか、ダニをアレルゲンとする通年性のアレルギー性鼻炎にも使用可能です。

食物アレルギーの対応に悩む親御さんも多いと聞きます。

食物アレルギーに関する医学の進歩はめざましく、10年前に正しいとされていた情報が今ではそうではないケースも。小児科医でもアレルギーを専門としていないと、親御さんの質問に適切に答えられなかったり、判断を誤ったりすることも出てきます。実際、複数の医師から除去食について異なる指導を受けて戸惑っているという親御さんも多く見受けられます。当院ではオンライン診療を活用し、食物アレルギーでお困りの方のご相談もお受けしています。原因となる食べ物は少しずつ摂取していくという考えのもと治療を進めていくのが基本ですが、近年ではインターネットの情報をもとに自己流で判断し、進めてしまう方もおりたいへん危険です。当院では専門の医師がお子さんそれぞれの免疫状態に合わせて治療を行います。患者さんの安全を第一に考え、近隣の病院とも連携して治療を進めますので安心してご相談ください。

オンライン診療とはどのようなものですか。

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当院の端末と専用のアプリを入れた患者さんのスマートフォンをつなぎ、テレビ電話形式で通話しながら診療を行います。規制緩和を受けて、疾患や居住地に捉われず、初診からのオンライン診療が可能となりました。自宅などから気軽に受けられるオンライン診療では、通院の移動時間や待ち時間が軽減され、患者さんは通院の負担から開放されます。習い事や塾などで忙しいお子さんでも、空き時間で定期的な受診を継続しやすいのが魅力です。また、お住まいのエリアに関わらず、当院のアレルギー診療を受けていただけます。実際、食物アレルギー相談などでオンライン診療を利用される遠方の患者さんも多く、受診先の選択肢が広がったのも患者さんにとって大きなメリットでしょう。

病児保育や在宅医療も手がけ、広く地域に貢献

貴院でのオンライン活用について教えてください。

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今後はオンラインと対面を組み合わせた診療が求められると感じており、双方でカルテを共有して対応できるシステムを整えています。通常の診療ではオンラインで対応可能なことも多いのですが、検査や処置、予防接種などを行うタイミングでは、もちろん来院が必要となります。オンラインと対面をシーンに応じて使い分けながら、より良い診療を展開していきたいと考えています。

貴院では病児保育施設も開設されているのですね。

もともと区内にあった病児保育施設の診療を手伝っていたのですが、その施設が閉鎖してしまったため、2020年4月の開設に踏み切りました。病児保育サービスがないと、親御さんはお子さんが体調を崩す度に仕事を休まなければなりません。そしてお子さんも、保育園に行けなくなると教育の機会が失われてしまいます。現代は核家族も多いですし、受け皿がないと困る人は大勢いると思ったんです。子育て世代にとって暮らしやすく、「この地域に住んでいて良かった」と思ってもらえるようなことをしたいと、開業医としての社会的使命を感じました。

小児の在宅診療にも注力されているとか。

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医療の進歩で以前なら病院での医療的ケアが必要だった子どもが自宅で生活するケースが増えています。人工呼吸器をつけた子も、早ければ生後3ヵ月~半年で退院できる場合もあります。ただ、予防接種や急な発熱などで受診したい場合、親御さんの負担は大きいもの。年の近いきょうだいがいればさらに大変です。当院では開業時から小児在宅診療を実施しています。きょうだいでまとめて予防接種を行うほか、お子さんのちょっとした変化を伺ったり日常生活における相談に乗ったりしています。在宅診療においてもオンライン活用のメリットは大きく、訪問看護ステーションと連携しながら、必要に応じてオンライン診療も行っています。

メッセージをお願いします。

「専門性のあるホームドクター」として、子どもたちの健やかな成長をサポートしたいと考えています。適切な治療を継続して行い、小児疾患の完治をめざしていく体制です。気軽にご相談いただければと思います。

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