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本田 顕哲 院長の独自取材記事

本田歯科クリニック

(京都市伏見区/墨染駅)

最終更新日:2022/05/20

本田顕哲院長 本田歯科クリニック main

京阪本線の墨染駅から本町通りを北に約2分の場所に立つ「本田歯科クリニック」。かわいらしいヨーロッパ風の建物の扉を開いて中に入ると、白を基調とした明るい空間が広がり、リラックスした雰囲気が心地良い。院長の本田顕哲(ほんだ・けんてつ)先生のモットーは、「すべての人を笑顔でhappyに」。クリニック内での診療では、時間をかけて一人ひとりの患者を検査し、それぞれの条件に合った診療計画を提案している。さらに、来院できずに困っている人も笑顔にすべく、3つの拠点で総勢90人のスタッフと協力して訪問診療にも取り組んでいるという。本田院長に、地域の歯科診療にかける思いやたくさんのスタッフを抱えるクリニックならではの工夫や取り組み、さらに将来のビジョンなどについて話を聞いた。

(取材日2022年5月12日)

患者の願いを理解し寄り添う

歯科医師になろうと考えたきっかけを教えてください。

本田顕哲院長 本田歯科クリニック1

小学校の頃から「医師や歯科医師が向いているのではないか」と親に言われていました。手先が器用で、人と話すのが好きだったからですね。もしかすると、子どもにそうなってほしいという親の希望もあったのかもしれません(笑)。進路を決める時に、歯科医師なら手先の器用さが生かせるし、独立もしやすい。自分が社会でどこまで通用するのか挑戦できると考え、歯学部に進みました。

かわいらしい雰囲気のクリニックですね。

外観や内装は妻のセンスです。当院に来られるのは、半数以上が女性の患者さんなので、女性好みのデザインがいいと考えて、カラーリングなどはすべて妻の意見を取り入れました。私は、チェアが何台置けて、スタッフがスムーズに働くには動線をどうすればいいかなど、いかに効率良く診療ができるかということを中心に考えました。

口はもちろん体と心の健康も大切にしておられます。

本田顕哲院長 本田歯科クリニック2

歯だけを診るのではなく、常に「人」を診るという感覚で治療にあたるのが基本姿勢です。患者さんは、健康になりたい、しっかり噛んでおいしいものを楽しみたい、きれいになりたいなど、それぞれに願いを持って受診されます。だからこそ、スタッフに対しては、どうすれば患者さんの願いを理解して、長くお付き合いできるか考えてほしいと伝えるように心がけています。私のほうでも、スタッフがやりがいを持って長く働くにはどうすればいいか、いつも考えていますよ。

90人ものスタッフさんが働いておられるそうですね。

医療は人ありきです。技術はもちろん人間性も必要とされます。当院には、そういうところも含めてしっかり指導してくれるスタッフがいます。先輩や同僚と切磋琢磨して働ける環境があって、日に日に成長していくことができる環境です。先輩に教えられて育った歯科衛生士が、新しく入ってきたスタッフを教え、お互いに成長するという良い循環が定着しているのです。また、ある程度キャリアを積んで一旦は退職した人が、訪問診療の歯科衛生士として働いてくれることもあります。仕事は続けたいけれど時間的な制限があるという歯科衛生士でも、訪問診療なら自分で考えて行動できるし、人員がそろっていれば時間的な調整もでき、自分に合った働き方ができますから。

訪問診療の必要性を痛感

訪問診療を診療の大きな柱に据えられています。

本田顕哲院長 本田歯科クリニック3

まだ歯科の訪問診療が確立していない中でのスタートでした。寝たきりの高齢者を支援する事業者から歯科医師会を通じて連絡があり、訪問してみるとかつて私が診察した患者さんだったのです。口の中もぼろぼろになっていて「歯科医院の中にとどまっていてはいけない。この人たちを助けなければならない」と、体に雷が走ったような感覚を覚えました。それまでも、生まれたばかりの赤ちゃんから高齢者まで、多くの方に喜んでもらいたいと思い、専門にこだわることなく診療にあたってきましたが、来たくても来ることができない患者さんが見えていなかったことに気づいたのです。

当初は苦労もあったと聞いています。

歯科医師と歯科衛生士をそろえ、車も購入して2004年に始めた当初は1ヵ月ほど依頼がありませんでした。「歯科診療は精密なものなので、訪問では治療はできないだろう」と言われたこともあります。それでも車にクリニックのマークを入れて宣伝すると、問い合わせが来るようになったのです。車を見かけて、直接「助けてほしい」と声をかけてもらった時には歯科医師になって良かったと感動しました。「高齢の母においしくご飯を食べさせたい」「今まで通っていた歯科医院に連れていけなくなった」「飲み込みがうまくいかない。どの科で診てもらえればいいのかわからない」など、困っておられる方がたくさんおられ、そういった方々を訪問して診ることは、心を含めて全身の健康を考えたい、社会に貢献したいという私の理念にも合っていました。

院内の診療では予防を大切にしておられます。

本田顕哲院長 本田歯科クリニック4

当院は治療が済めばそれで終わりではなく、予防を大切にしているクリニックです。治療が必要になったのは食生活やお手入れの不足、あるいは誤った方法でのお手入れなど必ず原因があります。お口の中を良い状態に保つためには、そうした原因を改善することが必要で、定期的なメンテナンスが欠かせません。当院では、歯科衛生士を担当制にしており、同じ患者さんと何年ものお付き合いがある歯科衛生士もいます。患者さんとの間に絆ができると、普段はなかなか言えない不満なども話してくださることがあり、ストレスの発散という点でも役立っているようです。おしゃべりをしてストレスを発散するのは精神的な健康につながりますからね。最近は歯科衛生士を指名して予約を取ってくださる方が多く、メンテナンスの際に診療室で直接予約を取っていただけるシステムも導入しました。

挑戦はまだまだ終わらない

今後の展望を聞かせてください。

本田顕哲院長 本田歯科クリニック5

大阪府の枚方市、吹田市で訪問診療専門を行う分院を開設しましたが、さらに拠点を増やしたいと考えており準備が始まっています。新型コロナウイルスの影響で、一時期は診療の継続は難しいかと思われましたが、口腔内の環境を守ることの大切さに多くの方が気づいてくださり、おかげさまでご要望が増えている状態です。患者さん思いのスタッフを育ててきて良かったと改めて実感しています。また、当院のグループ内だけで完結させるのではなく、訪問診療に取り組みたいと思っていたり、スタッフ教育で悩んでいるという他院の方にも、地域の訪問診療の質を上げるためにも気軽に見学に来ていただきたいと思っています。さらに近年は、医科の先生の中にも、口腔内の健康の重要性を理解されている方や、歯科との連携を考えておられる方がたくさんおられますので、医科、歯科の垣根を超えたお付き合いを広げていきたいですね。

先進的な挑戦ですね。

ありきたりなことをするのではなく、人がしていないことをするのが好きなんです。歯科医師の道を勧めた母親や大学時代の教授、先輩、妻など、いろいろな人との出会いも、新しいことに挑戦するきっかけとなっています。また、歯科の業界にとらわれず、経済界で活躍する経営者の私塾に入り、偉人の教えにもふれてきました。「自分はこう考えてつまずいているが、この人はこう考えてうまくいっている」など、成功している人からも失敗している人からも学び、節目節目にいろいろな人と接する中で、自分の考え方を築いてきました。何か物事を継続するためには、しっかりとした考えが必要です。私自身まだまだだと思いますが、まずは疑問を持ち、物事の本質を見るということを心がけています。

読者にメッセージをお願いします。

本田顕哲院長 本田歯科クリニック6

「歯科医療は飽和している」とおっしゃる先生もいますが、私はそうは思いません。私のような変わった歯科医師もいるということを、知ってもらいたいですね。病気を治すだけではなく、それ以前に患者さん、人を幸せにするという観点なら、できることはまだまだあります。そういった若い感性を持った先生と一緒に仕事ができたら、それ以上の幸せはないと思っています。私には息子が2人おり、長男は2021年春に医師になり、次男は歯科医師になる予定です。将来は彼らにバトンタッチして、人を幸せにする、医科・歯科の垣根をなくすという私の夢を継続してもらいたいと考えています。それまで、まだまだ突っ走りますよ。

自由診療費用の目安

自由診療とは

【矯正歯科】第1期治療/50万6000円、調整費(来院ごと)3300円
第2期治療/11万円、調整費(来院ごと)4400円(税込)
・永久歯列期の矯正/66万円、調整費(来院ごと) 4400円
(いずれも税込)

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