妊娠中の不安から産後の悩みまで
助産師が継続的にサポート
鷺沼産婦人科
(川崎市宮前区/鷺沼駅)
最終更新日:2024/10/17
- 保険診療
出産のサポートをする助産師は、医師や看護師と同じように国家資格を有する専門職であり、深い知識をもって妊娠した女性に寄り添う存在だ。漆畑博信院長率いる「鷺沼産婦人科」には20人以上の助産師が在籍し、妊娠中、出産時はもちろん、産後の卒乳時期まで継続的にサポートをしているという。産前は、出産準備を心身ともに手助けし、産後は育児相談と併せて、母親になったばかりの女性たちの母乳や体のケアを行っている。さらに、助産師による外来を設け、より相談しやすい環境にも配慮。「出産育児で誰もが孤独を感じないように、できる限りサポートしていきたい」と語る同院の助産師の野道さんに、サポートの内容や母乳育児などについて話を聞いた。
(取材日2021年6月25日/更新日2024年10月11日)
目次
産前のケアから、産後の卒乳・育児相談まで。それぞれ得意分野をもつ助産師が、継続的なサポートを行う
- Qこちらのクリニックの特色を教えてください。
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A
20人以上在籍する助産師が、産前から出産、産後の卒乳の時期まできめ細かいサポートをしています。外来と病棟のどちらにも助産師がいますので、特にサポートが必要な方を中心に、毎日情報共有を行い継続したケアができるよう努めています。また、病棟に入院した場合、出産後の入院期間はとても短く、その中で体と心に起きた変化に向き合い、母乳をはじめとした育児に慣れていかなくてはなりません。情報共有することで、その方に応じたサポートを的確にできるように努めています。また、スタッフも経験豊富なベテランのスタッフが多く、それぞれが専門や得意とする領域があるため、スタッフ間でも積極的に意見交換や勉強会も行っています。
- Q妊娠中のサポートはどのようなことを行っていますか?
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A
現在はオンラインで、母親学級とマタニティーヨガを開催しています。母親学級では出産準備のお話をする中で、体の準備と心構えをしていただいています。マタニティーヨガは、出産に向けた体づくりにプラスして精神的な準備を重視し、心の整え方もお伝えしています。また、専任の助産師による「姿勢と骨盤のケア」も実施。妊娠中は、さまざまな体の不調が現れますが、日々の生活の中で実践できる負担の少ない動作の方法などの運動指導を行っています。さらに2021年の春から、助産師による外来を始めました。産前から助産師のアドバイスを受けられることで、より安心感を持っていただけるのではないかと考えています。
- Q母乳育児にも力を入れているとお聞きしました。
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A
母乳育児はお母さんと赤ちゃんの心身にとって大事なこととして推奨していますが、一人ひとり置かれている状況や考え方もさまざまですので、まずは入院する前にお母さんのお考えを伺い、そこで思い描いた母乳育児ができるように助産師がサポートしています。例えば当院では母子早期接触や母子同室などを取り入れていますが、お一人で授乳が難しい方は毎回の授乳の練習をナースステーションで行えます。少子化ですし、赤ちゃんを抱っこすることすら初めてという方が多く、そんな中で授乳となると時間がかかるのは当然です。入院中は24時間体制で授乳のサポートを行い、妊婦さんそれぞれに合わせたサポートができるように努めています。
- Q産後の支援はどういったものがありますか?
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A
助産師に母乳育児の相談ができる外来があります。出産後の入院期間中に母乳が順調な方がいれば、そうではない方もいて、育児に不安が残る方たちの産後をフォローするのがこの外来です。乳腺炎などの乳房トラブルへの対応や、乳房ケアなどの母乳のケアだけではなく育児支援の意味合いも大きく、育児全般の相談を受けつけていますので、乳房ケアが必要のない方も産後の育児相談をご活用いただきたいですね。また、妊娠中のサポートとしてもお話しした「姿勢と骨盤のケア」は、産後にも対応しているんです。当院で分娩された方、当院で妊婦健診を受けた方が対象となりますが、体をケアしながら助産師目線でさまざまなアドバイスをしています。
- Q出産をサポートするために、どんなことを心がけていますか?
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A
当院では自然分娩でのお産を行っておりますので、妊娠中からお一人お一人に寄り添ったサポートを行い、生む力を最大限生かすことができるよう心がけています。そのためには何でもお話ししていただけるような雰囲気をつくり、その方を理解し、寄り添ったケアを提案していきたいと考えています。また、昨今コロナ禍で立ち合いが制限される産院も多いですが、当院ではご主人のみ立ち合いが可能です。ご希望されれば、ご主人と協力して思い出に残るお産になるようにサポートしていきます。そして出産後もできる限り継続したサポートをめざしています。皆さんが退院した後も、「私たちはいつでもここにいますよ」とお伝えしたいですね。